2017年10月25日から11月5日まで、東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開催されていた「東京モーターショー2017」(プレビューデイは10月27日、一般公開は10月28日から11月5日まで)。
この会場でトヨタ車体は、次世代型商用車「LCV CONCEPT」をワールドプレミア(世界初出展)。
今回も、秋ろーが会場で撮影した写真とともにレポートします。
コンパクト・フレキシブル・マルチユースをキーワードに、乗る人や働く人に”やさしい”をプラスした新しい発想のマルチバン。
引用:トヨタ車体公式サイト
「LCV CONCEPT」とは
「LCV CONCEPT」は、トヨタ自動車の完全子会社「トヨタ車体」が開発した商用マルチバンのコンセプトカー。ネットショッピングの普及で今後ますます拡大する小口配送を見据え、ハイエースよりも小さなボディにハイエース以上の荷室スペースを確保しています。
東京モーターショーでは、その「LCV CONCEPT」をベースに3種類のボディバリエーション(ディー・カーゴ、ビジネス・ラウンジ、アスレチック・ツアラー)を提案。ハイエースの開発を知り尽くしたトヨタ車体の社員が、商用車に求められる使い勝手や耐久性、コストパフォーマンスなどを高いレベルで実現しています。
※トヨタ車体は、トヨタ自動車の子会社でありながら、ミニバンやSUV、商用車などを開発から製造まで手がける完成車メーカーでもあります。
「ディー・カーゴ・コンセプト」
「ディー・カーゴ・コンセプト」は「LCV CONCEPT」の代表的なボディバリエーション。今後拡大が予想される小口配達に特化した商用バン。ハイエースよりもコンパクトなボディ、大きな荷室を実現しています。
ステアリングには取り外し式の液晶タブが装備され、ナビゲーションから配達スケジュールまで幅広く表示することができます。
リアゲートは、狭い場所でも比較的開閉しやすい上下二分割バックドア。荷室床面が低く、力の非力な女性や高齢者でも簡単に荷物の出し入れが可能です。
「ビジネス・ラウンジ・コンセプト」
「ビジネス・ラウンジ・コンセプト」は、移動の多いビジネスパーソンに特化したモデルです。室内には、ファーストクラスのようなゴージャスなシートが装備され、快適に移動できるように配慮されています。
最近の会社のお偉いさんは、アルファードやヴェルファイアで移動する事が多く、この車はそういった顧客層を見込んだモデルでしょう。現に豊田章男社長もアルファードで移動しているそうです。
「アスレチック・ツアラー・コンセプト」
「アスレチック・ツアラー・コンセプト」は、車椅子を使うアスリートが、一人で移動して競技に参加するためのトランスポーター。車椅子での乗り降りを容易にするスロープや可変式のコックピット。競技車両を積み込むカーゴスペースに、工具やスペアパーツなどを搭載するエリアも確保されています。
「LCV CONCEPT」の外観
宇宙船のような近未来的フォルムがカッコいいです。地味な商用車には見えません。次世代型エスティマに推薦したいくらいです。
フロント
スラント(傾斜)した短いノーズに薄型のLEDヘッドライトが装備された、スポーティでカッコいいフロントフェイス。控えめに施されたイエローの挿し色が、スポーティな雰囲気を強調しています。
サイド
ロングホイールベースに三角に突出したスムーズなノーズ、楕円形のサイドウィンドウが組み合わされた、重厚感のある伸びやかなサイドビュー。リア・サイドウィンドウは、細く長い採光窓です。まあ、後ろは荷室ですから大きな窓は必要ないという事でしょう。
リア
リアウィンドウ左側にメッセージディスプレイが装備される左右非対称のデザイン。商用車らしい四角いリアエンドに、左右非対称のデザインが適度な変化を与えています。
主要スペック
ディー・カーゴ・コンセプト | スペック |
---|---|
全長x全幅x全高 | 4700mmx1735mmx1885mm |
室内長(助手席側)x室内幅x室内高 | 3500mmx1550mmx1345mm |
ビジネス・ラウンジ・コンセプト | スペック |
全長x全幅x全高 | 4700mmx1735mmx2120mm |
室内長(助手席側)x室内幅x室内高 | 3500mmx1550mmx1580mm |
アスレチック・ツアラー・コンセプト | スペック |
全長x全幅x全高 | 4700mmx1735mmx2120mm |
室内長(助手席側)x室内幅x室内高 | 3500mmx1550mmx1580mm |
今後の販売予定
「LCV CONCEPT」は純粋なコンセプトカーなので、今後の具体的な販売予定はありません。ただし、デザインスタディとして今後のハイエースや商用車に、コンセプトが継承される可能性は高いです。