新型 ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢ【評価レビュー】コペン譲りの素直でスポーティなハンドリング [DBA-LA250S]

ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢのフロント

今回の【評価レビュー】は「新型 ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢ」を試乗。
2015年に登場した、軽自動車ハイト系ワゴン(5ドアハッチバック)。

「キャスト」は、上質感のある「キャスト スタイル」とクロスオーバーSUVタイプの「キャスト アクティバ」、スポーティな「キャスト スポーツ」の3種を揃えます。

販売当初はなぜか「アクティバ」の印象ばかりが強く、「”スズキ・ハスラー”の対抗車種なんだあ」と勘違いしていました。初めに控えめな「スタイル」と個性の強い「アクティバ」を同時に発売したんで、相対的に「アクティバ」が目立ったんでしょうね。

なぜこんな販売戦略を取るのかといえば、「少ないコストでユーザーの多様なニーズに応えるため」というのが正直なところでしょう。一つのボディを使って3つの商品バリエーションを揃えれば、単純に2台分のコストが浮くわけですから。

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そんなキャストシリーズの中でも今回の「キャスト・スポーツ」は、その名が示す通りスポーティな内外装と走りの良さに拘ったモデル。サスペンションには軽オープンスポーツ「ダイハツ・コペン」の技術と知見が生かされ、メーカーも開発段階から「4人乗りのコペン」をイメージしていたそうです。

「キャスト スポーツ」に先代モデルはありませんが、あえて上げるとすれば軽自動車でありながらツーリング性能に拘った「ダイハツ・ソニカ(2006年発売)」あたりかな?

じっくりと読む時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ↓
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「新型 ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢ」の概要

「ダイハツ・キャスト スポーツ」は、ツインカムターボエンジンにスポーツサスペンション、専用アルミホイールを装備。外観には、ボディ下回りをぐるりと囲む赤いピンストライプやダークメッキ・グリルが付いて結構精悍な感じです。

キャストシリーズとしてはこの他にメッキモールドなどで上質感を強調した「スタイル」や、逞しい樹脂パーツと大径アルミホイールを装備したクロスオーバーSUV「アクティバ」なんてモデルもあります。

初めに「スタイル」と「アクティバ」を、その後、少し遅れてこの「スポーツ」を発売しているのは、単純に「販売スケジュールをずらすことで宣伝効果を高めたい」ということでしょう。

プラットフォームなど

ベースとなるプラットフォーム(基本骨格)には、現行型「ダイハツ・ムーヴ(6代目)」と同じ新世代アーキテクチャー「Dモノコック」を採用。その他にボディパネルに強化樹脂パネルを併用して、ボディ剛性の強化と軽量化を同時にやっているんですね。850kgと「スズキ・ハスラー」には今一歩及びませんが、結構頑張ってると思います。

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パワートレーンも同じく「ダイハツ・ムーヴ(6代目)」由来の「直列3気筒ツインカムターボ+CVT」を搭載。

ライバルは

ライバル車種は、「スズキ・アルト ターボRS」や「ホンダ・N-ONE RS」 など、スポーティな走りを重視した乗用タイプの軽自動車たち。

2017年に一部改良を実施

2017年に一部改良が行われ、先進安全技術「スマートアシストⅡ」を「スマートアシストⅢ」にアップデートしています。

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外観

ボディサイズ、全長3395mmX全幅1475mmX全高1600mm。ホイールベース、2455mm。

基本的なボディはキャストシリーズで共通なんですけど、「赤いピンストライプ」やボディ色とは違う色で塗装される「ドアミラー」、及び「Dピラー」なんかでスポーティに演出されています。

フロント

丸く重厚感のあるフロントノーズに大きなグリル、楕円形のヘッドライトを組み合わせたスポーティなお顔。ドアミラーとリップスポイラーには「赤い差し色」が施されてるんですが、これが全体の雰囲気をピリリと引き締めてますね。

サイド

ずっしりとした分厚いボディに、前後ギリギリに配置されたタイヤ・ホイール。大きく張り出したフェンダー。キビキビとした軽快感を演出しつつも、軽自動はとは思えない重厚感もあります。

ルーフに「白」または「黒」のフィルムを貼り付けた「デザインフィルムトップ」、所謂「2トーンボディ」のオーダーも可能(もちろんモノトーンもあるよ)。塗装では無くフィルムを使うのは単純に「コストが安いから」なんですが、フィルムをピタッと貼り付ける技術が大きく向上したというのが一番大きいみたいです。そういえばこの手の2トーンボディ、最近他社でも結構見かけます。

リア

ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢのリア

カチッとした硬質感のあるヒップラインに、クラシカルな丸目型リアコンビランプ(クリアタイプ)。ピンストライプやDピラーなんかに施された「赤い差し色」が相まって、スポーティなリアエンドを形作ってますね。仕上げにメッキモールドを控えめに装備して「大人っぽい上質感をそえる」なんて小技も忘れちゃいません。

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内装

ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢの内装

軽自動車としては、ちょっとだけ質感が高いインテリア。インパネを水平方向に二分するガーニッシュとエアコン吹出口には、「赤い差し色」が施されスポーティな統一感を与えてます。

メーターナセルには自発光式のメーター(二眼タイプ)を装備。クッキリとした表示で視認性、使い勝手ともに良好です。

ステアリングはイタリア「momo」社製の本革巻き(レッドステッチ入)。サイズ、質感ともに絶妙で、しっとりと手に馴染みます。僕も含めて、日本の中高年はこういった海外製スポーティブランドに弱いんですよねえ。「次の愛車には”ビルシュタイン製ダンパー”を装備したいなあ」なんて考える今日この頃です。

一応、ムーブなんかと同じハイト系ワゴンですから、目線が高くボディも小さいので運転しやすいです。

シート

フロントシートは合皮とファブリックを組み合わせたレザー調シート(レッドステッチ入)。スポーティモデルにしては、起伏が少なくゆったりとした形状です。

クッションの芯には十分なコシが担保されるんで、「身体が沈み込んで疲れる」なんてこともありません。たっぷりとしたサイズ感と適度なサイドサポートによって身体をしっかりと支えます。

リアシートは、平板な形状で背もたれの高さも低め。座高の高い人は自分の頭に合わせて”ヘッドレスト”をしっかりと伸ばしましょう。ただし、足元、頭上空間には広大なスペースが確保されますから、大人二人で座ってもそれほど窮屈感はありません。

軽自動車の背もたれが短いのは、後方視界を確保するためなんです。まあ、もちろんその分コストも安くなりますけど。

荷室

荷室スペースは最小限で、手荷物+アルファといった感じです。2、3日分の買い物出しくらいなら問題ないでしょう。リアシートを前にスライドさせたりシートバックを5:5で倒したりすれば、さらに容量を拡大することもできます。

静粛性

新世代シャシーの恩恵で、軽自動車にしては静粛性が高いです。もちろん、アクセルを踏み込めばスポーティなサウンドを楽しむこともできます。

エンジンとトランスミッション

658cc・直列3気筒DOHCターボエンジンに、CVT(無段変速機)の組み合わせ。
エンジンは、最高出力64ps/6400rpm、最大トルク9.4kgf・m/3200rpmを発揮。

車両重量、850kg。JC08モード燃費、24.8km/l。

エンジン

658ccのツインカムターボで前輪を駆動(FF)。スポーツモデルといっても、特別なチューニングは施されていません。低速からフラットなトルクを発生する扱いやすいエンジンです。軽量化されたボディと相まって、大排気量エンジンのようなスムーズで力強い加速をみせます。要するに、今流行のダウンサイジング系ってことです。

トランスミッション

ベルトとプーリーによって無段階に変速するCVTを装備。普通に町中を流すだけなら、不自然なラバーバンドフィール(車速とエンジン回転の乖離)はありません。スムーズで結構スポーティなトランスミッションです。

ステアリングの裏にはマニュアルで擬似的に7段変速を行う「パドルシフト」があります。この手のデバイスは、最初、面白くてカチャカチャやっちゃいますが、そのうち飽きてドライブに入れたまんまになるんですよねえ。ちなみに「キャスト スポーツ」にMTの設定はありません。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にトーションビーム式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは、165/50R16。ヨコハマ製「アドバンA10」です。オプションでさらにハードなブリジストン製「ポテンザRE050A」のオーダーも可能。

足回りは「コペン」の知見が活かされたスポーティな味付け。といっても「コペン」よりは柔軟で、適度に引き締まったしなやかな乗り味が気持ちいいです。

路面からの情報は適切に伝えるものの、衝撃の角が丸いので不快な印象はありません。連続する小さなギャップを超える時は、サスペンションをしっかりと上下させて柔軟に吸収。大きな段差を超える場合は、サスからの衝撃を高剛性ボディが一体となってがっしりと受け止めます。「なんとなくドイツ系コンパクトカーっぽい」って言ったら褒め過ぎかな。

ハンドリング

コペンほどのキビキビ感は無いものの、自然なロールを伴う素直なハンドリングです。スポーティな車にしてはやや全高が高いんで、コーナーの連続するワインディングではちょっとだけ上半身が煽られちゃいます。といっても、街中など普通の平坦な道であればボディを安定させたまま狙ったラインを気持ちよくトレース。安定感とハンドリングのバランスが取れてます。

ロードインフォメーションも豊富で、運転している実感とか喜びみたいなのは十分。カッコだけの”なんちゃってスポーティバージョン”じゃありません。

最小回転半径は4.7mと小さめ。ボディがコンパクトで目線も比較的高いんで、取り回しは楽々です。

先進安全技術

先進安全技術はカメラやソナー、レーザーレーダーを組み合わせた「スマートアシストⅢ」を搭載。このパッケージには衝突を回避するための「衝突警報機能」や「衝突回避支援ブレーキ機能」を装備。どちらの機能も、車だけでなく歩行者にも対応してます。

まず衝突の危険を検知すると「衝突警報機能」が作動してドライバーに注意を促しますが、それでも危険が回避されない場合は自動的に弱いブレーキをかける「事前ブレーキ」が作動。その後ドライバーが自らブレーキを操作した場合はこれをサポートする「被害軽減ブレーキアシスト」をかけます。それでも衝突が回避できないと車が判断した場合は、強いブレーキで被害軽減および衝突を回避する「緊急ブレーキ」を作動させるという4段構えのシステムです。

この他に「車線逸脱警報機能」や「誤発進抑制機能(前後)」など、少し前の軽自動車では考えられないほど機能が充実してます。

【評価レビュー】のまとめ

「新型 ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢ」は、ムーブのコンポーネントをベースにパワフルなターボエンジンと、コペン系の足回りを組み合わせたスポーティな軽ハイト系ワゴン。

といってもガチガチに固められているわけでは無く、スポーティな中にもしなやかな柔軟性があります。エンジンも大排気量自然吸気エンジンのようにスムーズで力強いので、スポーツカーというよりは長距離を快適に移動するための「グランドツアラー」といった方が近いです。

しかもベースとなっているのは普通のハイト系ワゴンですから、室内は広々。小物入れなんかも充実しており、日常生活での使い勝手は申し分ありません。

「仕事や趣味、子供の送迎なんかに使えるハイト系ワゴンを探しているが、普段の何気ないドライブもそれなりに楽しみたい」なんて人にピッタリな車です。

中古車市場では

2017年式「ダイハツ キャスト スポーツ SAⅢ」で150万円前後。2015年式「ダイハツ キャスト スポーツ SAⅡ」で130万円前後(2018年9月現在)。

新車価格

1,647,000円(消費税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)