新型 ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド G EX Honda SENSING(5代目)【試乗評価】マイナーチェンジによって得た、押し出し感の強い外観と高性能ハイブリッドシステム [6AA-RP5]

ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドのフロント

今回は「新型 ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッド G EX Honda SENSING(5代目)」を試乗レポート。
2015年にフルモデルチェンジした、Mクラスの5ドアミニバンです。

登場から2年後となる2017年に早くもビッグマイナーチェンジが行われ、スパーダ系の外観に大幅な手直しが施されています。同時に新グレード「スパーダ・ハイブリッド」を追加。アコードなど上級クラスのみに設定される2モーター・ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を搭載しています。

対する標準ボディの「ステップワゴン」は、外観上の手直しもハイブリッドグレードの投入も行われていません。今回は、ある程度販売量の見込める「スパーダ」に絞って、商品力の強化が行われているわけです。ビジネスの効率を考えれば仕方ありませんが、標準ボディが好きな人にはちょっと残念なマイナーチェンジとなりました。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「試乗評価のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長4760mmX全幅1695mmX全高1840mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2890mmとなります。

大きなアコード用ハイブリッドシステムを搭載するため、フロントノーズを70mm拡大。その分全長も拡大され4760mmとなります。

標準ボディとあまり変わり映えのしない地味なスタイリングを一新、スパーダならではのイカツイ外観を持つ押し出し感の強いミニバンへと変貌しています。

フロント

がっしりとしたフロントノーズに、分厚いメッキモールドによる大きなグリル、エッジの効いたLEDヘッドライトと、直線的なラインで構成されたメカニカルなフロントバンパーが組み合わされ、押し出し感の強い「イカツイ」フロントフェイスに変貌しています。

サイド

大きく変貌したフロント周りに対して、サイドビューの変更点はほとんどありません。

単調になりがちなサイドパネルには、キャラクターラインやフェンダーが複雑に折り重なり、豊かな表情を与えています。大きな箱型ボディに短いノーズが組み合わされ、重厚感あふれるサイドビューを構成しています。

リア

ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドのリア

リア周りも前期型のデザインがほぼそのまま踏襲されていますが、リアスポイラーのデザインは変更され、フラットな形状による後期型専用デザインとなります。

わくわくドアによる左右非対称のデザインが採用され、四角いリア周りに軽快なリズム感を与えています。メカニカルな印象を持つ力強いリアエンドです。

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内装

ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドの内装

マイナーチェンジによる内装周りの変更点はありません。しっとりとした樹脂にメタリック調パーツが組み合わされた、上質でモダンな内装デザイン。水平基調による明快なデザインが気持ち良いです。

メーターナセルに装備されたデジタルメーターは、ステアリング上部から除き込むタイプ。アップライトなポジションから自然に見下ろすようなレイアウトになっており、使い勝手に問題はありません。

シート

ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドのフロントシート

フロントシートはやや平板なデザイン。座面、シートバックともに十分なサイズが確保されており、中距離(30km)程度であれば腰が痛くなることもありません。

ホンダ ステップワゴン スパーダ ハイブリッドのセカンドシート

セカンドシートは、幅が若干スリムとなるものの、実用上の問題はありません。足元、頭上空間ともに十分なスペースが確保されています。

サードシートは、クッションが薄く、シートバックの高さも足りないため、緊急用シートとしての使用にとどめておくのが無難です。

荷室

サードシートを展開していると、荷室スペースは非常に狭くなります。それでも家族4人であれば1泊2日旅行くらいはなんとかなりそうです。通常はサードシートを畳んで使う事が多いでしょうから、サードシートを収納すれば広々とした荷室を確保することができます。

静粛性

若干ロードノイズが気になりますが、アコード用の高性能ハイブリッドシステムを搭載するため、エンジン透過音は非常に静かです。

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エンジンとミッション

1993ccの直列4気筒DOHCエンジン+電気モーターに、CVTが組み合わされます。
1993ccエンジンは、145ps/6200rpmの最高出力と、17.8kgf・m/4000rpmの最大トルクを発揮します。
また電気モーターは、184psの最高出力と、32.1kgf・mの最大トルクを発揮します。
車両重量1820kg。JC08モード燃費は、25.0km/lとなります。

エンジン

2.0Lツインカムエンジン+電気モーターによるハイブリッドシステムで前輪を駆動。電気モーターのみで駆動するEVモードに、ハイブリッドモード、エンジンのみで駆動するエンジンドライブモードの3つの駆動モードを巧みに使い分けます。ただ、通常はエンジンで発電をまかない、電気モーターが主体となって駆動力を発生します。

走り始めから低速域では、電気モーターの分厚いトルクを使ってスムーズかつトルクフルな走りをみせます。電気モーターが主体となって駆動するため、その走りは電気自動車にかなり近い印象です。バッテリーの消費が進むと即座にエンジンが始動しますが、ノイズやバイブレーションは上手く抑えられており、室内に不快な騒音が侵入することもありません。

合流ポイントや坂道で加速しても、即座にトルクが立ち上がり、スムーズかつ余裕のある走りで流れをリードします。

トランスミッション

電気式無断変速機(CVT)を装備。電気モーターを主体としているため、トルク変化は自然でリニア。スムーズで扱いやすいトランスミッションです。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪には車軸式サスペンションが装備されます。

乗り心地

足回りはハイブリッド車専用のセッティング。さらにボディ構造内にパフォーマンスダンパーを装備します。ハイブリッドシステムによる重量増とあいまって、重厚感あふれるしなやかな乗り味です。路面の小さな段差ではサスがきれいに作動して不快な衝撃を緩和。大きなうねりでは4つのサスが連携してボディを常にフラットに保ちます。

ハンドリング

背が高く重いボディを支えるため、足回りは若干硬めのセッティングです。日常域ではドライバーの操舵に素直に反応して自然なステアリングフィールをみせますが、コーナーの連続するワインディングに持ち込むと、ボディが煽られて曲がりにくい印象となります。ただし、後輪の接地性が高いため不安定になることはありません。

その他

先進安全技術はアップグレードされた「Honda SENSING」を搭載。ハイブリッド車には標準装備となります。

試乗評価のまとめ

標準ボディとあまり変わり映えのしなかった「スパーダ」に大幅なフェイスリフトが施され、押し出し感の強いイカツイ外観を手に入れました。さらに、上級Lクラスモデルのみ搭載される2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」が搭載され、専用セッティングの施された足回りと相まって、上質感あふれるパワフルなミニバンに生まれ変わりました。

ステップワゴンならではの広々とした居住空間と荷室も、巧みなバッテリーレイアウトによってほぼそのまま継承されています。

「比較的コンパクトなサイズと広々とした室内を両立させながら、上質でパワフルなハイブリッドの走りも味わいたい」といった人にピッタリな車です。

子育て世代のお父さんやお母さんが持つ、「普段は通勤や買い物に使い、週末はレジャーやドライブに家族で出かけたい」といった要望にも十分応えることができます。

価格

価格 | 3,559,680円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)