2017年11月1日。秋ろーが自分の足で歩いて、自分の目で見た「東京モーターショー2017」をレポートするコーナー【東京モーターショー・レポート】。
今回ご紹介するのは、トヨタブースに展示してあったコンセプトカー、「トヨタ Concept-愛i」です。
「トヨタ Concept-愛i」3つの基幹技術
「トヨタ Concept-愛i」には、3つの大きな柱があります。ひとつは「人を理解する」技術。二つ目は「安全・安心」技術。三つ目が「新しいFun to Drive」技術です。
「人を理解する」技術
「人を理解する」技術は、ドライバーの表情や運転動作の状況、SNSや会話の内容、良く見るニュースを分析して、そのドライバーの健康状態や趣味嗜好を分析します。と簡単に書いてありますけど、生活の全部がトヨタに筒抜けになるわけですから、ちょっと怖いものがりますね。まあ、田舎のおっさんの情報なんか、誰も好き好んで覗くひとはいないでしょうが、芸能人や政治家の場合はちょっと興味半分で覗いてみたい人はいるでしょう。
この技術を実現するためには、今流行りの「AI」だの、「ディープラーニング」だのといった最新技術が欠かせません。完全自動運転の実現とともに、これまで日本のメーカーが不得手としていたソフト開発力が問われているわけです。
「安全・安心」技術
2つ目の「安全・安心」技術については、一つ目の「人を理解する」技術で収集した情報をもとに、車の運転を補助。場合によっては、完全自動運転に切り替えることによって、ドライバーの安全を守ります。
「新しいFun to Drive」技術
3つ目の「新しいFun to Drive」はちょっとぶっとんでいます。「新しいFun to Drive」と聞くと、「サスのセッティングやエンジン特性を制御して、ドライバーにピッタリな走りを提供するのかな?」と思いきや、一つ目の技術でドライバーの状況や嗜好を分析したAIが、ドライバーと勝手に会話を始め、ドライバーの会話を誘導するというものです。モーターショーの会場では、AIがドライバーの感情を読み取って「パワーソングを提供する」なんて事をやっていました。まあ、大きなお世話感ですね・・・。
「新しいFun to Drive」のスタイリング
近来的なコンセプトカーにありがちな、ワンモーションフォルムが与えられています。
フロント
大きくノーズまで張り出したフロントウィンドウに、LEDの丸型ヘッドライトが組み合わされます。トロンとした可愛らしい表情に癒やされます。
サイド
フロントノーズ先端からリアエンドにかけて、緩やかなルーフラインを描く典型的なワンモーションフォルム。大きくV字型にえぐられたサイドウィンドウが特徴的です。
リア
サイドウィンドウ後半や、リアホイール、リアコンビランプにY字型のドットが連続的に描かれ、この「愛i」に個性的な表情を与えています。ブツブツ恐怖症の人は、あまり見つめないほうが良いかもしれません・・・。
搭載されるパワートレーン
パワートレーンには電気モーターが搭載され、航続距離は300km程度を想定しています。「純粋なコンセプトカーとしては、随分控えめな数値だなあ」と思いきや、2020年ごろには一部機能を搭載して実証実験を予定しているそうです。
参考:トヨタ公式ホームページ「トヨタ Concept-愛i」