新型 トヨタ MIRAI(ミライ)ベースグレード【試乗評価】インフラの整備に大きな問題を抱えるものの、車自体の完成度は高い [ZBA-JPD10]

今回は「新型 トヨタ MIRAI(ミライ)」を試乗レポート。
2014年に登場した、世界初の量産型燃料電池車です。ボディ形状はワンモーションフォルムに近い5ドアハッチバックに見えますが、実際はノッチバックを持つ4ドアセダンです。

トヨタ・ミライのフロント

燃料電池車とは、水素と酸素の化学反応によって電気を生み出し、電気モーターを作動させて走る車の事です。そのため、ガソリン車やハイブリッドカーのような内燃機関がありません。車内に発電装置があるため、電気自動車のように大きなバッテリーを搭載する必要もありません。連続航続距離もガソリンエンジン並です。

反面、車重が重いとか、車両本体価格が高い、エネルギー効率がそれほどでもない(現状の技術では、水素を生み出す為に膨大な電気が必要になる)、といったデメリットもあります。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「試乗評価のまとめ」をサクッと読んで下さい。

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外観

全長4890mmX全幅1815mmX全高1535mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2780mmとなります。

車内に大きく思いFCVシステムを搭載するため、ボディも大柄で前後に長い形状となります。ミライのスタイリングはそのデメリットを逆手に取って、重厚感あるれる伸びやかで上質なスタイリングを作り出しています。他のどの車とも似ていない個性的なスタリングです。まさに「機能がデザインを表す」といった感があります。

フロント

分厚い滑らかな形状のフロントノーズに、薄くシャープなヘッドライトが装備され、大らかで威風堂々とした表情を作り出しています。

サイド

トヨタ・ミライのサイド

ワンモーションフォルムに近いボディスタイルながら、わずかにノッチバックが与えられ、初代プリウスのような4ドアセダンボディを構成しています。

ボディの長さや重厚感によって、他のエコカーにはないどっしりとした存在感があります。

リア

トヨタ・ミライのリア

ハイデッキ化されたリアエンドに、薄型のリアガーニッシュ。三角形のリアコンビランプが組み合わされ、上質で近未来感あふれる美しいリアエンドです。

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内装

トヨタ・ミライの内装

しっとりとした質感の樹脂に、自由曲線によるエレガントなデザインが与えられ、ショーカーのように華やかなインテリアデザインです。

シート

トヨタ・ミライのフロントシート

前席には、包まれ感のある大柄なシートが装備されます。しっとりとした表皮パッドとコシのあるクッションが組み合わされ、快適な座り心地を実現しています。

後席にも質感の高いシートが装備されます。やや頭上空間に窮屈さがあるものの、大人二人できっちりと座ることができます。

荷室

ボディ剛性を確保するためのスペースやリアサスの張り出し、FCVシステムによって、若干荷室空間は制限されます。といっても家族4人で2泊3日旅行程度なら、十分にこなすことができます。ただし、後席のシートバックから荷室まで距離があるため、普通のセダンのようにシートバックを折り畳んで荷室スペースを拡大することはできません。

静粛性

高級セダンなみの高い静粛性能を誇ります。ノイズ、バイブレーションともにしっかりと抑え込まれています。

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エンジンとミッション

114kwのFCスタック(発電装置)+113KWの電気モーターに、駆動系が直結されます。

電気モーターは、154psの最高出力と、34.2kgf・mの最大トルクを発揮します。
車両重量1850kg。走行距離はJC08モードで、約600km。

電気モーター

極低速域から分厚いトルクを発生する、パワフルな電気モーターが装備されます。超重量級ボディをものともせず、坂道から合流ポイントまで、キビキビとした加速が可能です。このあたりは、流石電気モーターといったところですね。

トランスミッション

電気モーターを駆動系に直結しているため、ガソリンエンジン車のようなトランスミッションは存在しません。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。

乗り心地

重心の低い超重量級ボディと、がっしりと硬められた高剛性ボディ、質感の高い高性能サスが組み合わされ、高級車のようにしっとりとした質感を伴う上質な乗り味を実現しています。

高速域での直進性も高く、ボディをフラットに保って真っ直ぐに直進します。

ハンドリング

ハンドリングスピード自体はスローなものの、しっとりとした質感をともなう素直なステアリングフィールです。上質な質感を伴って、ドライバーの狙ったラインをキレイにトレースします。

試乗評価のまとめ

このミライの普及の鍵は、なんといっても水素ステーションなど、そのインフラの整備にあります。

水素ステーションが普及しなければ、いくら高性能な燃料電池車といってもただの鉄の塊にすぎません。逆に水素ステーションさえ普及すれば、それにともなって燃料電池車も随分売りやすくなります。ある程度の量が販売できるようになれば、量産効果も手伝って価格もドンドン下がっていくでしょう。つまり、インフラさえなんとかなれば、後は雪だるま式に全ての問題が好転していくのです。

ただし、水素ステーションの整備には、膨大なコストが必要となります。ほとんど売れていない燃料電池車に対して、そんな投資をする民間業者はいません。そこで重要になってくるのが、政府による公的な投資政策です。日本が今後この分野で食っていくためにも、政府にはこのあたりの投資をぜひ頑張ってもらいたいものです。

中古車市場では

トヨタがディーラーで所有していたデモカーが、いくつか中古車市場に流れています。年式に関わらず、400万円前後から購入することができます。ただし、近くに水素ステーションが無い人が購入しても、単なる宝の持ち腐れとなってしまいます。このあたりは難しいところです。

価格

価格 | 7,236,000円(消費税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時にかけてを予定しています。

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現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)