アルファロメオ 155 2.0 ツインスパーク【試乗評価】個性的でカッコいい外観と、アルファらしいスポーティな乗り味が魅力 [E-167A2A]

今回の試乗レポートは「アルファロメオ 155 2.0 ツインスパーク」。
1992年から1997年に渡って製造販売されていた、小型4ドアセダンです。

フィアット・ティーポのプラットフォーム(基本骨格)を使って設計されており、ランチア・デドラとは兄弟車の関係にあります。

当時、この個性的でカッコ良いスタイリングと、いかにもアルファロメオといった独特の乗り味が受け、日本市場でも結構な台数を売り上げています。

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外観

全長4445mmX全幅1695mmX全高1440mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2540mmとなります。

スタイリングはかつて60年代のアルファロメオに在籍していた名デザイナー、エレコーレ・スパーダ氏によるものです。

フロント

直線基調のがっしりとしたフロントノーズに、複雑なラインが折りたたまれるようにレイアウトされ、アルファロメオの男っぽい世界観を存分に表現しています。

サイド

四角いボディをベースにしながらも、薄いノーズとハイデッキ化されたリア。傾斜の強いピラー(柱)が相まって、重厚感のあるスポーティなスタイリングを構成しています。

まさにアルファロメオといった風情の、現代でも十分にカッコ良さを感じさせる素晴らしいスタイリングです。

リア

ハイデッキ化されたリアに、角型のがっしりとしたリアコンビランプがレイアウトされ、大人の男を感じさせる色っぽいリアエンドに仕上がっています。

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内装

プラスチッキーで簡素なインテリアデザインです。余計な飾りたてが無い分、質実剛健な気持ちの良さを感じさせます。簡素といっても、そのデザインをよく見れば、それぞれの面に微妙な角度が付けてあります。これによって適度な囲まれ感と、上質な雰囲気が表現されています。

メーターナセル内には、スポーティな2眼メーターが内蔵され視認性も良好です。見切りの良い角型ボディと相まって、運転のしやすいクルマに仕上がっています。

ただ、手足の短い日本人には、いまひとつしっくりとこないドライブポジションがちょっとだけもの悲しいです。

シート

前席には、たっぷりとしたサイズとクッションストロークを持った快適なシートが装備されます。クションの硬さ、形状ともに良好で、体圧が集中して身体が痛くなることもありません。シート表面には細かいステッチやパイピングが丁寧に施され、上質で頑丈な印象を見るものに与えます。

後席にも、たっぷりとしたストロークと適切な硬さを持った快適なシートが装備されます。頭上、足元空間ともに十分なスペースが確保されており、成人男性二人が座っても窮屈感はありません。

荷室

ややリアサスの張り出しが大きいものの、荷室には広大な容量が確保されています。家族4人であれば、十分2泊3日旅行も可能です。

静粛性

スポーティなエンジン透過音が車内に響きます。バイブレーションやロードノイズなども大きめです。

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エンジンとミッション

1995ccの直列4気筒DOHCエンジンに、5速MTが組み合わされます。
エンジンは、140ps/6000rpmの最高出力と、19.3kgf・m/5000rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1280kg。10モード/10・15モード燃費は、–km/lとなります。

エンジン

2.0Lのツインカムエンジンで前輪を駆動。高回転型のスポーティなパワーユニットのため、低速トルクが薄く、日常領域ではちょっと扱いづらい印象です。しかし、スポーティな自然吸気エンジンらしく、どこまでも回り続けていくようなフィールは最高です。ツインスパークならではのスポーティなサウンドも、たっぷりと堪能できます。

トランスミッション

5速マニュアルギアボックスを装備。このクルマにATの設定はありません。若干ストロークは大きめですが、適度な剛性感があります。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはトレーリングアーム式サスペンションが装備されます。

足回り

適度に引き締まったスポーティな足回り。ただし低速域ではガクガクとした挙動が現れ、目地段差ではゴツゴツと不快な衝撃を車内に伝えてしまいます。まあ、こういった部分も含めて「アルファらしいね」の一言で済ませられるのがこの車のスゴイところでもあります。

ハンドリング

ドライバーの操舵に対して思い通りのラインを正確にトレースしてくれるため、キビキビとした素直なハンドリングが楽しめます。

反面、最小回転半径が大きく、狭い路地では切り返しに苦労します。

評価のまとめ

個性的でカッコイイボディに、アルファロメをらしいスポーティなツインスパークエンジンと、適度に引き締まったハンドリングが与えられ、実用的なセダンでありながらたっぷりと走りの楽しさを味わえるのがこの155の大きな魅力です。

「高級ドイツや真面目な日本車では物足りない、走りの楽しめる個性的な車が欲しい」とか、「スポーティな乗り味も大切だげ、ファミリカーとしての合理性も捨てきれない」といった人にピッタリな一台です。

ただ、販売終了から20年以上が過ぎているため、パーツの欠品があります。これからこのクルマを長く乗ろうと思うなら、信頼できる専門の整備工場を見つけて、中古パーツの入手や部品の手直しなどを行い、小まめな点検やメンテナンスでしっかりと手をかけてやる必要があります。

価格

新車当時の価格 | 3,640,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)