新型 シトロエン DS3 スポーツ・シック【試乗評価】名車「DS」の名を受け継ぐユニークで上質なコンパクトハッチバック [ABA-A5C5G01]

今回は「新型 シトロエン DS3 スポーツシック」を試乗レポートいたします。DS3は、2009年に発売された3ドア・コンパクトハッチバックです。

ベース車両には大衆向けコンパクトカー「シトロエンC3(2代目)」が使われているのもの、かつての名車「シトロンエンDS」の名前を受け継ぐ、ちょっと上質なプレミアム・コンパクトカーに仕上げられています。

2016年にはフェイスリフト(外観の小幅変更)を含むマイナーチェンジが行われています。

シトロエンDS3の前面画像
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外観

全長3965mmX全幅1715mmX全高1455mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2455mmとなります。

マイナーチェンジにより、「C3」との差別化が一層はっきりとつけられ、ゴージャスでプレミアム感あふれる外観となっています。

フロント

マイナーチェンジでシトロエンの象徴ともいうべき「ダブルシェブロン」マークが排除され、「DS」ブランドを示すエンブレムだけが残されています。

ヘッドライトにはベース車両の「C3」とほぼ同じものが使われているものの、マイナーチェンジによりフロントバンパーには、メッキモールドを多用したゴージャスなデザインが採用されています。

サイド

サイドビューには、ベース車両となった「C3」との大きな違いが見て取れます。丸く緩やかな弧を描くような「C3」のルーフに対して、「DS3」は直線的でスポーティなルーフ形状が与えられています。このため室内空間では「C3」の方に若干の余裕が生まれています。

全体としては、「C3」はクラシックで日常的、「DS3」の方はスポーティでアバンギャルドといった印象です。

リア

リアエンドは、ブラックアウトされたキャビンと特徴的なBピラー形状にメッキモールドを廃止した小型リアコンビランプが組み合わされ、スポーティで未来的なスタイリングです。

対する「C3」のリアエンドも魅力的です。丸く弧を描くように収束するキャビンと、L字型の特徴的なリアコンビランプが組み合わされ、知的なユーモアが感じられます。

シトロエンDS3の後部画像
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内装

内装のデザインも基本的には「C3」と共通です。ただし、光沢のあるパネルや、本皮素材、鈍く光るメタリックパーツなどが組み合わされ上質な雰囲気を演出しています。

ステアリングコラムには、下辺がカットされたD型シェイプが採用され、3眼メーターと相まって使い勝手は良好です。

シトロエンDS3の内装画像

シート

サイドサポートを備えたスポーティなシートが備わります。フランス車らしいしなやかでコシのある座り心地と異なり、がっしりとした重厚感が感じられます。

もちろん座り心地も良好で、長時間のドライブでもなんなくこなす事ができます。

シトロエンDS3の前席画像

リアシートには少し小ぶりなシートバックが使われています。室内空間は狭めですが、中距離(30km)程度の使用であれば問題ありません。

荷室

コンパクトハッチバックとしては、十分は広さを持つトランクスペースが確保されています。2人で2泊3日程度の旅行であれば十分にこなすことができます。

静粛性

コンパクトハッチバックとしては十分な静粛性を持ちます。とはいえ、上級プレミアムセダンと比べればそれなりといったレベルです。

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エンジンとミッション

1598cc直列4気筒DOHCターボエンジンに、6速MTが組み合わされます。
エンジンは、165ps/6000rpmの最高出力と、24.5kgf・m/1400-3500rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量は1200kgで、JC08モード燃費は、16.6km/lとなります。

エンジン

通常モデルの1.2L3気筒エンジンと異なり、1.6L4気筒DOHCターボエンジンが搭載されます。力強い低速トルクで1200kgのボディを軽快に走らせてくれます。

このエンジンは日常域のトルクがたっぷりとしているため、ストップ・アンド・ゴーの多い街中でもキビキビと走ることができます。

低速トルク型のダウンサイジングエンジンですが、どこまでも吹き上がろうとする爽快な回転フィールを持ちます。

トランスミッション

搭載されるマニュアル・トランスミッションは、適度な節度感と剛性感を感じさせるものです。

シフトストロークも短めで、小さな手の返しだけで「コクコク」と小気味いいシフトチェンジをすることができます。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。

足回り

スポーツモデルながら、足回りにはシトロエンらしいしなやかさがあり、引き締まっていながらも当たりの柔らかな乗り心地です。

ハンドリング

リアサスのロードホールディング性能が高く、コーナリングでも姿勢は安定しています。ドライバーの狙ったラインを外すことなく素直に旋回していきます。

ライバルのスポーツモデルと比較すると、ステアリングスピードは若干スローですが、足回り、車のキャラクター等とのバランスを考えると悪くないセッティングです。

評価のまとめ

カタログを眺めていいるだけでは、この車の真の魅力は発見できません。そのスタイリング、世界観、独特の乗り心地にこそ、DS3ならではの奥深い魅力があるからです。

対象となるユーザー

こういったスペシャリティ感溢れる車を選ぶユーザーは、基本的に他のライバルと比べてどうこうという車選びはしません。

もうすでにDS3のスタイリングやイメージに一目惚れして車選びを始めているはずだからです。後は、DS3のどのグレードにするか?実際の自分の生活にマッチするのか?といった事をチェックするだけです。

DS3はC3をベースに作られているため、基本的にはコンパクトカーとして十分な機能を備えています。よほど大きな荷物を積むとか、大勢で移動するといったことでもない限り困ることはありません。

夫婦二人だけで使うとか、独身者が普段の足として使うといったニーズに一番ぴったりとハマる車です。

価格

価格 | 2,990,000円(税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)