新型トヨタFJクルーザー【試乗評価】モダンでワイルド [CBA-GSJ15WGKASK-B]

今回は「新型トヨタFJクルーザー カラーパッケージ」を試乗レポートいたします。
2006年に登場した、本格的ラダーフレームを持つビッグサイズSUVです。

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外観

全長4670mmX全幅1905mmX全高1840mmのボディサイズを持ちます。またホイールベースは2690mmとなります。

全体のスタイリングは、かつての70系ランドクルーザーをモチーフとしてデザインされています。
しかし、細部には現代の車らしいモダンな処理が施されています。

フロントは、ヘッドライトの間隔がせまく往年の70系を彷彿とさせます。
左右に飛び出したようなデザインのウィンカーも、上手く再現されています。

側面に回るとほぼ垂直に切り立ったAピラー(一番前の柱)と極太のCピラー(前から3つ目の柱)、SUVにしては全高の低いキャビンが特徴的です。
ルーフやノーズのカーブやタイヤハウスの形に70系へのオマージュが感じられます。

リアは、70系の縦型リアコンビランプに対して、FJクルーザーは横型のランプをちょっと高い位置にレイアウトしています。
これにより、ランドクルーザーらしさを残しつつも、新しいイメージを与える事に成功しています。

全体としては、ポップな色使いも含めてモダンで重厚感のあるデザインです。

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内装

内装デザインは圧倒的な個性と、シンプルな道具感、モダンな佇まいが同居する魅力的なデザインです。メーターも大きく見やすい3眼タイプです。
ただ残念なのがステアリングが少し乗用車的なところです。ここは単純な線でざっくりとしたデザインの方が、FJにふさわしいと思います。
インパネ周りの、スイッチや操作系はグローブをはめていても操作出来る様に、少し大振りでがっしりしたデザインです。

垂直なAピラーに囲まれた窓から、四角いボンネットを見下ろす景色は、オフロード感たっぷりでアトラクションのようなワクワク感があります。

デザイン優先でルーフが低く設計されているため、室内が狭く目線も低めです。
特に後席は頭上空間がせまく、Cピラーが異常に太いので圧迫感があります。

観音開き式のドアは開放感たっぷりで面白いのですが、後席に乗り込むと中から自分で閉めるのは困難です。

シートは薄くコシも不足気味で、長時間座っていると疲れてしまいそうです。短距離なら大丈夫でしょう。

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エンジンとミッション

4LV型6気筒DOHCエンジンと、5速ATが組み合わされます。
エンジンは、276ps/5600rpmの最高出力と、38.8kgf・m/4400rpmの最大トルクを発揮します。
JC08モード燃費は、8.0km/lとなります。

プラドと同じエンジンが使われていますが、FJではセッティングを変えて中低速トルクを厚くしています。
1940kgと超重量級ボディながら、必要十分の動力性能で街中での不足感はありません。

巡航時のエンジン音は静かで、風切り音、ロードノイズともによく抑え込まれています。
ただ、エンジンフィールは大味で、踏み込んでも音の割に進まない印象です。

ATの反応が緩慢で、アクセルを踏んでもリニアなトルクの盛り上がりはありません。

足回りとハンドリング

前輪にダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪には4リンク式サスペンションが装備されます。

プラドより軽く、全長とホイールベースも短く、全高も低いため思ったよりも素直なハンドリングを持ちます。

試乗車にはXリアスがオプション装備されており、ロールやピッチングも抑制されています。
ビルシュタインサスと、オプションの20インチホイールの組み合わせにより、足回りは硬めながら段差の衝撃を一発で収束させます。
直線やコーナーでの安定感も高く、オンロード性能は高いです。

ただ最小回転半径6mと大柄なボディにより、市街地での取り回しは困難を強いられます。

その他

車格のわりに価格が安く設定されていますが、あれこれ必要な物を付けると、結局400万を超えてしまいます。

評価のまとめ

本格的なラダーフレームを持つSUVながら、日本車では考えられないセンスの良さと遊び心が大きな魅力です。
当初はアメリカ市場をターゲットに企画されただけに、大きなボディによる取り回しの悪さが最大の欠点です。
ちょっとかっこいいからというだけで気軽に買ってしまうと、後で後悔するかもしれません。

その分、この車を活かす趣味やライフスタイルを持っている人には、ピッタリと当てはまるオススメの車となります。

価格

価格 | 3,466,286円(税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)