新型 フィアット 500 1.2 ポップ(3代目)【評価レビュー】必要十分な走りと、ウキウキとさせる楽しい内外装 [ABA-31212]

フィアット 500 1.2 ポップのフロント

今回の【評価レビュー】は「新型 フィアット 500 1.2 ポップ(3代目)」。
2007年にフルモデルチェンジ(日本市場は2008年)した、コンパクトな3ドアハッチバック。この他にスポーティな「アバルト595」やオープンモデルの「500C」があります。

初代フィアット500発売から50周年を記念して開発されたモデルで、スタイリングには2代目フィアット500のモチーフがふんだんに盛り込まれています。ただし、2代目フィアット500がRR方式を採用していたのに対して、3代目はオーソドックスなFF方式となります。

基本となるプラットフォーム(基本骨格)はフォードと共同開発したもので、同じプラットフォームが使われる「フィアット・パンダ」や「フォードka」とは兄弟車の関係にあります。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長3570mmX全幅1625mmX全高1515mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2300mmとなります。

2代目フィアット500のモチーフをふんだんに盛り込んだ、レトロモダンなスタイリング。

フロント

丸みのある短いノーズに丸目ヘッドライト。笑った口のようなフロントバンパーが組み合わされた、上質で可愛らしいフロントフェイス。可愛らしいと言ったも子供っぽい甘ったるさはありません。

サイド

短いノーズに大きなキャビン。三角形に近いワンモーションフォルム、前後ギリギリに切り詰められた短いオーバーハング(ホイールからボディ端までの長さ)。可愛らしさの中にもキビキビとした軽快感があります。

リア

フィアット 500 1.2 ポップのリア

緩やかに傾斜したリアエンドに、小さく絞り込まれたリアウィンドウ。台形型のクラシックなリアコンビランプがレイアウトされ、可愛らしくも安定感のある後ろ姿を形づくっています。

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内装

クラシックなモチーフを取り込みながらも、ポップで楽しい雰囲気を演出した内装デザイン。登場から10年以上を経過した現在でも、その魅力はまったく色あせていません。

メーターナセルには大きな一眼メーターが装備されますが、デザインを優先しているため小さな表示が見にくいです。

シート

前席は少々小ぶりでコロンとしているため、がっしりと身体を支えるホールド感は希薄です。ただしクッションには適度なコシが与えられており、身体が痛くなることはありません。

後席は頭上、足元ともに窮屈感があります。足先を前席の下に入れることで、なんとか座ることができます。

荷室

お尻が尻下がりに広がっているため、意外と荷室スペースがあります。家族4人であればギリギリ1泊旅行も可能。

静粛性

ツインエアよりは静かですが、静粛性は普通のコンパクトカーといったレベル。

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エンジンとミッション

1240cc・直列4気筒DOHCエンジンに、5速ATが組み合わされます。
エンジンは、69ps/5500rpmの最高出力と、10.4kgf・m/3000rpmの最大トルクを発揮。

車両重量990kg。JC08モード燃費は、19.4km/l。

エンジン

1.2Lのツインカムエンジンで前輪を駆動(FF方式)。自然吸気エンジンらしいスムーズな出足でしっとりと加速します。0.9Lツインエアと比較すると少々刺激が足りませんが、街中で普通に流すだけなら十分なパワーがあります。

逆にエンジンノイズやバイブレーションは「ツインエア」よりも抑えられていますので、「フィアット500を普通のコンパクトカーとしておしゃれに乗りこなしたい」という人にはこの1.2L版の方がオススメです。

トランスミッション

ATモード付き5速シーケンシャル(デュアロジック)を装備。マニュアルトランスミッションに近い機構を使いながら、電子制御によってシフトチェンジを行います。

普通のATと同じように操作するとギクシャクとした感じになりやすいです。出足はマニュアルトランスミッションのようにじわっとアクセルを煽り、加速したい時はメリハリを付けてしっかりとアクセルを踏み込むとスムーズに走ることができます。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。

乗り心地

装着タイヤは前後ともに175/65R14。

しっとりとしたソフトなサスが組み付けられ、しなやかで快適な乗り心地。少々の段差であればトンっと軽くいなしてしまう柔軟性があります。

ハンドリング

ステアリングフィールは穏やかで、キビキビとした軽快感とか、カミソリのような切れ味はありません。あくまでも実用的なセッティングに終始します。

最小回転半径は4.7mと小さく、狭い場所でも器用に切り返すことができます。

その他

設計年次が古いため、先進安全技術の類は装備されていません。

【評価レビュー】のまとめ

レトロモダンな装いを得て現代に蘇った3代目フィアット500。

ベーシックグレードの「フィアット 500 1.2 ポップ」は、その中でもスタイリングを楽しみたい人のためのグレードです。

軽量ボディに1.2Lエンジンが組み合わされ、動力性能や実用性としては十分ですが「ツインエア」のように突き抜けた「何か」はありません。

「とにかくフィアット500のスタイリングに惚れた」とか、「おしゃれで個性的なコンパクトカーが欲しい」といった人にピッタリな車です。

中古車市場では

2017年式「フィアット 500 1.2 ポップ」で160万円前後。2010年式で90万円前後となります(2018年1月現在)。

価格

価格 | 1,998,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)