新型 フォルクスワーゲン パサート GTE アドバンス(8代目)【評価レビュー】上質な乗り味を持ったプラグイン・ハイブリッドカー [DLA-3CCUK]

今回の【評価レビュー】は「新型 フォルクスワーゲン パサート GTE アドバンス(8代目)」。
VWパサートは2014年にフルモデルチェンジ(日本市場は2015年)した、Mクラスの4ドアセダン。「GTE」はそのパサートをベースにしたプラグインハイブリッドカーで、2016年より販売されています。

グレード名の「GTE」は、フォルクスワーゲンのスポーツモデル「GTI」の「GT」と、電気を表す「E」を組み合わせたもの。プラグインハイブリッドでありながら、スポーティな走りを実現するというフォルクスワーゲンの強い意志が表現されています。

ベースとなるプラットフォームには新世代の「MQB」プラットフォームが使われ、高剛性軽量ボディを実現しています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長4785mmX全幅1830mmX全高1460mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2790mmとなります。

フロント

重厚感あふれるフロントノーズにヘッドライトと一体化した格子グリル、ブルーの挿し色が控えめに施され、力強くもクリーンなフロントフェイスを構成。

サイド

短く切り詰められてフロントオーバーハング(ホイールからボディ端までの長さ)に大径ホイール、ロングホイールベース(前後ホイール間の長さ)となだらかなルーフ形状が一体となり、伸びやかで美しいサイドビューを形づくっています。

リア

同グループ内「アウディA4」とよく似た雰囲気のリア周り。強く傾斜したリアウィンドウとカッチリとしたデザインのリアコンビランプ、ハイデッキ化されたヒップラインが、上質な力強さを感じさせます。

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内装

しっとりとした上質な樹脂を使った、シンプルで落ち着きのある室内。メーターナセルには、アウディのバーチャルコックピットのような「フルデジタルメーター」を装備。

フロント周りに多用されていた格子デザインが内装にも繰り返され、パサートとしての統一感を高めています。

適正なポジションと見切りの良いボディが組み合わされた、運転のしやすい車です。

シート

前席は、しなやかな表皮とコシのあるクッションが組み合わされた立体的なシート。快適な座り心地で長時間ドライブの疲れを抑制します。

後席は、座面、シートバックの大きさともに適正で、居住空間にも十分な余裕があります。大人二人で座っても窮屈さはありません。

荷室

幅、奥行きともに広大で、広々とした荷室空間を確保しています。トランクリッドの開口部もスクウェア(四角)で広く、使い勝手も上々です。

静粛性

車内にはしっかりと遮音材が施されており、Mクラスの大衆車としては十分な静粛性能です。

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エンジンとミッション

1394cc・直列4気筒DOHCターボエンジン+電気モーターに、6速ATが組み合わされます。
エンジンは、156ps/5000-6000rpmの最高出力と、25.5kgf・m/1500-35000rpmの最大トルクを発揮。
電気モーターは、116psの最高出力と、33.7kgf・mの最大トルクを発揮。
車両重量1720kg。JC08モード燃費は、20.9km/l。

パワーユニット

1.4Lのツインカムターボと電気モーターによるハイブリッドシステムで前輪(FF)を駆動。システム構成はゴルフGTEとほぼ同じ。

このハイブリッドシステムには、「EVモード」と「ハイブリッドモード」、「GTEモード」という3つの走行モードがあります。

標準の「EVモード」は、なるべく電気モーターを使って走るモードで、バッテリーがフル充電されている限りEVのような静かで力強い加速を得ることができます。

「ハイブリッドモード」は、電気モーターとエンジンを巧みに組み合わせて走るモード。出足は電気モーターのみで走行し、速度が乗ってくるとエンジンにチェンジ、パワーを必要とする加速や上り坂では電気モーターによるアシストが介入します。

グレード名を冠する「GTEモード」は、電気モーターとエンジンのパワーを最大限に使って走るスポーティな走行モード。同時にダンパーが引き締まることで、キビキビとした一体感のある走りをみせます。

トランスミッション

デュアルクラッチ・トランスミッションによる6速DSGを装備。電気モーターとエンジンをシームレスに使い分け、スムーズでダイレクトな走りをサポートします。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪には4リンク式サスペンションを装備。前後ともにスタビライザーで強化されています。

乗り心地

足元には、235/45R18のタイヤを装備。

可変ダンパーに18インチタイヤが組み合わされ、「EVモード」ではしなやかで上質な乗り味を、「GTEモード」では重厚感あふれるスポーティな乗り味を実現。目地段差では路面の衝撃をスムーズにいなします。

ハンドリング

しっとりとした重さのあるダイレクトなステアリングフィール。ドライバーの操舵に対する反応も忠実で、ステアリングを切った分だけ正確にノーズの向きを変えます。

スポーティに引き締まっているとはいえ、ボディが大きいためゴルフGTEのような軽快感はありません。より俊敏な走りをもとめるのなら、コンパクトなゴルフGTEをオススメします。

最小回転半径は5.4mと標準的なレベル。

その他

先進安全技術は、プリクラッシュブレーキシステム(歩行者検知対応)、アクティブクルーズコントロール(全車速追従)、レーンキープアシスト(車線逸脱補正・警告)、レーンチェンジアシスト、リアトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ)、パークアシスト(駐車支援)、ダイナミックヘッドライト(対向車への眩惑を低減)、アラウンドビューカメラ(周りの状況を俯瞰でモニター表示)などが用意されます。

【評価レビュー】のまとめ

最近、欧州自動車メーカーが次々とハイブリッドカーを充実させているのは、厳しさを増す欧州の排ガス規制に対応するためです。欧州では車種ごとに排ガス量が規定されており、車種グレードの中にどうしても排出ガスの少ないグレードが必要という事情があります。

パサートGTEは、ゴルフGTEにも使われるプラグインハイブリッドシステムを搭載した4ドアセダン。GTEの名前が示す通り、パワフルでダイナミックな走りとCO2削減、高いエネルギー効率を実現しています。

「パワフルでクリーンな4ドアセダンを探しているが、ディーゼルエンジンは苦手」とか、「VWのハイブリッドカーなんて素敵じゃない?」といった新しもの好きな人にピッタリな車です。

ただし、コストパフォーマンスだけを考えるならコンパクトなゴルフとかポロがオススメです。

中古車市場では

2016年式「フォルクスワーゲン パサート GTE アドバンス」で400万円台。

価格

価格 | 5,829,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)