新型 ポルシェ パナメーラ 4 スポーツ ツーリスモ【試乗評価】ポルシェのスポーティな世界観を持つ高級ステーションワゴン

今回は「新型 ポルシェ パナメーラ 4 スポーツ ツーリスモ」を試乗レポート。
2017年に登場した、Lクラスの5ドア・ステーションワゴンです。

先行して発売された4ドアセダン「2代目 ポルシェ・パナメーラ」の派生車種。初代パナメーラにステーションワゴンはありませんので、「パナメーラ スポーツ ツーリスモ」としてはこのモデルが初代となります。

モデルチェンジで走りの質感を磨き上げた「2代目 ポルシェ・パナメーラ」の資産をそのまま受け継ぎ、上質なスポーツワゴンとして成立させています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「試乗評価のまとめ」をサクッと読んで下さい。

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外観

全長5049mmX全幅1937mmX全高1428mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2950mmとなります。

ベース車両となる「パナメーラ」のルーフ後端をそのまま延長、カーゴルームを増設した5ドア・ステーションワゴンです。

といっても野暮ったい後付感はありません。これだけでスポーティなステーションワゴンとして高い完成度をみせます。

フロント

フロント周りにベースとなる「パナメーラ」との大きな違いはありません。名車911のデザインを受け継ぐスポーティなフロントフェイスです。

前から見ているだけでは、この車をステーションワゴンと見分けることはできません。

サイド

4ドアセダン「パナメーラ」のルーフ後端を延長、スポーティなルックスを保ちながら「5ドアステーションワゴン」を成立させています。

ロングノーズと長いホイールベース、低く抑えられた全高が相まって、スポーティで伸びやかなサイドビューを構成しています。

リア

911譲りの薄いリアコンビランプに黒いガーニッシュ、ロー&ワイドなリアエンド。薄く小さなリアウィンドウが組み合わされ、スポーティな安定感を感じさせます。

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内装

インテリアデザインは基本的にパナメーラを踏襲しています。メーターナセルには5連メーターが並びますが、実際のアナログメーターは真ん中だけで、あとは液晶ディスプレイを使って擬似的にアナログメーターを表示しています。

センターコンソールには、大きなインフォメーションディスプレイが装備され、ナビゲーションから車両情報まで、明るく高精度な映像で表示することが可能です。

シート

前席には、スポーティな形状のセミバケットシートが装備されます。クッションのコシや硬さ、シートの形状も適切で、長時間ドライブでも疲れにくい構造です。

後席には、3人掛けのシートが装備されます。といっても、中央の席は非常に小さく、足元にはトンネルコンソールが突き出しています。中央席は緊急用シートとして考えたほうが無難でしょう。左右のシートはサイズも大きく、クッションの質感も問題ありません。足元、図上空間ともに十分なスペースが確保されており、大人二人が余裕を持って座ることができます。

オプションでセダンと同じ「独立2座シート」を選択することも可能です。

荷室

荷室にはたっぷりとした容量が確保されています。家族4人であれば、キャンプからバーベキューまで自由に楽しむことができます。

静粛性

車内にはたっぷりと遮音材が施され、高い静粛性を実現しています。といってもスポーティな演出にもぬかりはありません。アクセルを踏み込むことで、適度にレーシーなサウンドが車内に響きます。

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エンジンとミッション

2995ccのV型6気筒DOHCターボエンジンに、8速ATが組み合わされます。
エンジンは、330ps/5400-6400rpmの最高出力と、45.9kgf・m/1340-4900rpmの最大トルクを発揮します。

エンジン

3.0LのV8ツインカムターボで4輪を駆動。パナメーラの下位モデルに「ターボ」の名称は付きませんが、実際には低速トルクを重視したダウンサイジングターボが装備されます。

低速からフラットなトルクを発生する扱いやすいエンジンです。しかもアクセルを踏み込むと、鋭いレスポンスを伴って軽々と高回転域まで回り切ろうとします。

下位グレードながら、エンジンサウンドも重低音を響かせる乾いた音質で、ドライバーの闘争本能を気持ちよく刺激します。

トランスミッション

デュアルクラッチによる8速AT(PDK)を装備。ダイレクト感溢れるスムーズな変速フィール。VW用DCTのような段付き感は皆無です。

乗り心地とハンドリング

前輪にアルミ・ダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪にはアルミ・マルチリンク式サスペンションが装備されます。

乗り心地

適度なしなやかさを伴ったスポーティな足回り。路面のうねりに左右されることなく、どんなシーンでもフラットな姿勢を維持してスムーズに走り抜けます。

当然ながら高速域での安定性も高く、挙動を乱すことなく真っ直ぐに直進することが可能です。

ハンドリング

長重量級ボディを感じさせることのない、軽快なハンドリング。鼻先の軽さも手伝って、ドライバーの意思に素直に反応します。

コーナーの連続するワインディングでも、不快なロールは最小限に抑えられ、安定した姿勢でしっとりと路面を捉え続けます。

適度に重さのあるステアリングフィールも素晴らしく、上質な世界観をしっかりと表現しています。

試乗評価のまとめ

4ドアセダンのパナメーラをベースに、カーゴルームを拡大した5ドア・ステーションワゴン。ポルシェのスポーティな世界観を維持しながら、上質な高級ステーションワゴンに仕上げられています。

超重量級ボディにも関わらず、スポーティなハンドリングと力強いエンジンが与えられ、スポーツカー顔負けの走りを楽しむこともできます。

これまで、ポルシェのスポーティな世界観に魅了されながらも、生活環境の変化によってメルセデスベンツなど、高級ステーションワゴンを選択せざるおえなかった人たちには、最高の選択肢となります。

また、「メルセデスベンツやBMWのLクラスステーションワゴンに乗っているが、たまには目先を変えて、ポルシェのようなスポーツカーの走りも味わってみたい」という人たちの食指を動かす可能性もあります。

価格

価格 | 12,973,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)