シトロエン クサラ エクスクルーシブ(前期型)【試乗評価】シトロエンの味は薄まったが、穏やかな外観とゆったりとした乗り心地は魅力 [GF-N6RF]

今回の試乗レポートは「 シトロエン クサラ エクスクルーシブ(前期型)」。
1997年から2006年に渡って製造販売されていた、小型の5ドアハッチバックです。この他に3ドアクーペとステーションワゴンがあります。

実質的には先代シトロエンZXの後継車ですが、ベースにはプジョー306と同じプラットフォーム(基本骨格)が使われています。

2000年にマイナーチェンジが施され、フロント周りを中心に大幅な変更が行われています。

後継車の「C4」が発売されると、そのままこのモデル名「クサラ」は廃止される事になります。

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外観

全長4165mmX全幅1710mmX全高1405mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2540mmとなります。

上級モデルのエグザンティアとよく似た5ドアハッチバック・スタイルですが、エグザンティアが伸びやかで直線的なスタイリングなのに対して、こちらには少しユーモラスでキュートな印象があります。

フロント

スムーズな直線で構成されたフロントノーズに、優しい形のヘッドライトが装備されます。全体の印象はちょっと地味ですが、都会的でおしゃれなフロントフェイスです。

サイド

ずんぐりとしたボディに傾斜の強いCピラー(前から3番目の柱)。一見セダンを思わす短いノッチバック形状が施されますが、実際には大きなリアハッチを持つ5ドアハッチバックです。スポーティで力強い印象のサイドビューを構成しています。

リア

ハイデッキ化されたヒップラインに、傾斜の強いリアウィンドウが組み合わされ、上級モデルのエグザンティアとよく似た軽やかで都会的なリアエンドです。

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内装

樹脂のシンプルな質感を活かした、清潔感溢れるクリーンなインテイリアデザイン。メーターナセルには見やすい文字で2眼メーターが装備されます。

シート

前席にはフランス車らしいもっちりとした快適なシートが装備されます。サイズ、ストロークともにたっぷりとしており、長時間ドライブしていても疲れにくいシートです。

後席も前席同様に快適なシートが装備されます。ただし、足元空間にそれほど余裕はありません。成人男性がなんとか座れるくらいです。

荷室

このクラスの5ドアハッチバックとしては十分な荷室容量が確保されています。家族4人であれば、2泊3日旅行も十分可能です。

静粛性

クラス標準レベルの静粛性。アクセルを踏み込むとエンジンノイズが高まります。

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エンジンとミッション

1998ccの直列4気筒DOHCエンジンに、4速ATが組み合わされます。
エンジンは、130ps/5500rpmの最高出力と、18.7kgf・m/4200rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1220kg。10モード/10・15モード燃費は、–km/lとなります。

エンジン

2.0Lのツインカムエンジンで前輪を駆動。低速からフラットなトルクを発生する扱いやすいエンジンです。街中など、市街地モードであればパワー不足を感じることもありません。出足から中速域まで必要分なパワーを供給してくれます。

トランスミッション

トルコン式の4速ATを装備。エンジンをしっかりと回してパワーを発生するタイプのトランスミッションです。そのため、加速時は若干ノイズやバイブレーションが増大します。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはトレーリングアーム式サスペンションが装備されます。

足回り

足回りはベースとなるプジョー306とほとんど変わりません。ただし、シトロエンらしく柔らかなセッティングが施されており、しなやかで快適な乗り心地を演出します。シトロエンらしいといっても、ハイドロニューマチックを装備したエグザンティアほどの強い個性はありませんが。

目地段差では、良く出来たシートとしっとりとした足回りとが相まって、何事も無かったかのようにスッと通り過ぎることができます。

ハンドリング

プジョー306のステアリング機構をそのまま継承しているため、ドライバーの操舵に対して素直に反応する気持ちの良いフィールが味わえます。キビキビとした印象のプジョー306に対して、若干穏やかな傾向が強いです。

評価のまとめ

人気の高いプジョー306に対して、このシトロエン・クサラの人気は今一つで、現在中古車市場を探しても滅多に見つけることはできません。

ただし、エグザンティアのようなハイドロニューマチックを持っていないため、整備や維持費に特別な心配はいりません。まあ、その分、シトロエンらしい魅力が薄いともいえますが。

キュートなスタイリングに、そこそこの室内と荷室。素直なハンドリングに快適な乗り心地と、このクサラには自動車に求められるあらゆる要素が上手く盛り込まれています。明快で歯切れの良いスタイリングとキビキビとしたハンドリングが好みならプジョー306を、ゆったりとした快適な乗り心地と穏やかなスタイリングが好きならこのシトロエン・クサラをオススメします。

この2車の内容はほとんど同じですが、人気の違いによって若干プジョー306の方が高めの価格設定となることが多いです。

価格

新車当時の価格 | 2,640,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)