4代目 日産 マーチ 12G(前期型)【旧型レポート】必要十分な機能を持った実用車 [DBA-K13]

今回の旧型レポートは「4代目 日産 マーチ 12G(前期型)」。
2010年にモデルチェンジした、コンパクトな5ドア・ハッチバックです。

このモデルから、タイの日産工場で生産される完全な逆輸入車となります。

あらゆる部分にコストダウンの影響が見えます。これは「世界戦略車として、これくらいのクオリティがあれば十分」という日産の判断でしょう。

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外観

全長3780mmX全幅1665mmX全高1515mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2450mmとなります。

見えない部分の塗装にムラがあったり、ボディの合せ目(チリ)が均一で無かったりと、質感に多少の問題があります。コストを抑えるために、面の張りにもメリハリが無くぼんやりした印象です。コストを抑えた分、しっかりと価格に繁栄されていれば問題ありませんが、マーチの場合はそういった旨味もありません。

フロント

ふんわりとしたノーズに柔らかな曲線で描かれたヘッドライトが装備されます。先代のような切れ味や個性は無くなりましたが、癒し系のフロントフェイスです。

サイド

ゆったりとしたラインで構成されたシルエットに、半円形で描かれたサイドウィンドウが組み合わされます。ルーフ後端が跳ね上げられ、ゆったりとした中にもキビキビとした軽快感を感じさせます。

リア

モコモコとした大きな泡のようなリアエンドに、小さなリアコンビランプがプクッとレイアウトされます。「のんびり」とか「ほのぼの」といった言葉がピッタリとハマるリアビューです。

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内装

ポップで可愛らしい印象のインテリアデザイン。樹脂の質感は低いですが、無理に豪華に見せようとしていないため、貧乏臭くはありません。オレンジやライムグリーン、スカイブルーなどの明るい樹脂を使えば、もっと楽しい雰囲気になりそうです。

シート

フロントシートには、最低限のコシとストロークが与えられています。中距離(30km)程度の移動であれば十分快適に使うことができます。

リアシートには、大人二人がなんとか座れるだけのスペースが確保されています。前席同様、中距離程度であれば何とかなりそうです。

荷室

荷室には、家族4人分、1泊2日旅行程度の荷物が収まります。シートバックと倒すことで、さらに荷室を拡大することができます。

静粛性

風切音やロードノイズ、エンジン透過音が大きく静粛性能は低いです。

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エンジンとミッション

1198ccの直列3気筒DOHCエンジンに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、79ps/6000rpmの最高出力と、10.8kgf・m/4400rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量960kg。10モード/10・15モード燃費は、26.0km/l。JC08モード燃費は22.6km/l。

エンジン

1.2Lの3気筒エンジンで前輪を駆動。フラットなトルクを発生する扱いやすいエンジンです。ただ、3気筒ということもあってノイズやバイブレーションが大きく、コンパクトカーとしてもスムーズさに欠けます。

信号待ちなどで停止すると、積極的にアイドリングストップが作動します。そのため、停止中だけは不快なノイズやバイブレーションから開放されます。

トランスミッション

トランスミッションにはCVT(副変速機付き)が装備されます。小さなエンジンをしっかりと回して必要なパワーを絞り出します。ラバーバンドフィール(アクセル開度と車速が一致しない現象)も最小限です。

足回りとハンドリング

前輪にストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。

足回り

ソフトなサスセッティングが施され、低速域ではフワフワとした柔らかな乗り心地です。ただし、乗り味にビシっとした芯が無いため、高速域では安定感が無くどっしりと直進することができません。

ハンドリング

軽めのステアリングフィール。タイヤがどっちに向いているか分かりづらく、チョコチョコと頻繁な修正舵を当てることになります。

最小回転半径が小さく、狭い場所でもクルリと向きを変える事ができます。

評価のまとめ

外観に十分なコストが掛けられていないため、ぱっと見はライバルのヴィッツやフィットから随分と見劣りする印象です。エンジンのフィールもがさつで上質さに欠けます。だからといって、大して車両価格が安いわけでもありません。そのため、よっぽど「マーチのデザインが好き!」という人以外には、積極的にオススメできない車です。

といってもエンジンには十分なトルクがあり、室内スペースにも不足はありません。実用車として使う分には十分な機能を備えます。

また、中古車として買う場合は、ライバル他車よりもいくらか安く買うことができます。コストの差が中古車市場では、正直に繁栄されているという事になります。

「ちょっと可愛らしい実用車が欲しいが、ヴィッツやフィットでは少し予算をオーバーする」とか、「エンジンフィールや質感にはそれほどこだわりがない」、または「実質的な機能があれば後はなるべく安い車がいい」といった人にピッタリな車です。ただし、中古車で買う場合に限られますが。

価格

新車当時の価格 | 1,468,950円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)