車中泊には、「寝る場所を自由に選べる」とか、「日程を柔軟に変更できる」、「渋滞を避けて移動することができる」など色々なメリットがあります。
その反面、普通のホテルに宿泊する場合と比較すると、快適性を中心に様々なデメリットがあるのも事実です。
そこで今回は、こういった車中泊のデメリットについて、注意点や対策と共に解説したいと思います。
寝心地が悪い
睡眠専用に作られたホテルのベッドと、車の運転のために作られたシートを比べると、やはり睡眠時の快適性には大きな違いがあります。
ただし、マットレスを持ち込んだり断熱処理を施したり、窓にカーテンで目隠しをするなど、様々な工夫をする事でかなり快適な睡眠環境を作ることができます。
特に、車中泊専用に設計されたキャンピングカーであれば、やり方によっては普通のベッドと変わらない程度の寝心地を実現することができます。
ホテルよりも狭い
車の中に宿泊するのですから、当然ながらそのスペースはホテルよりも圧倒的に狭くなります。特にコンパクトカーやセダン、軽自動車を使う場合は、一人か二人がやっと寝転がる事ができるギリギリのスペースしかありません。
室内の狭さは、寝苦しさや快適性の面だけの問題ではなく、場合によっては「エコノミー症候群」という、命にも関わる厄介な病気を引き起こしてしまいます。
こういった厄介な病気を防ぐには、就寝前にしっかりと水分補給をしておき、車内で眠りについてからも、2、3時間ごとに起き出して、車外で屈伸運動などの軽いストレッチや、辺りをブラブラと歩くといったことが効果的です。
人間の睡眠サイクルは、人にもよりますが1時間30分程度と言われています。そのため3時間ごとにアラームをセットしておけば、就寝中に1回か2回程度のストレッチで済むことになります。
これは日中に起きている時も同様で、1時間毎にサービスエリアなどに停車して、ストレッチや休憩、水分補給をはさむようにしてください。
また、ミニバンやキャンピングカーなど、大きな車を購入すれば車内の快適性を大幅に向上する事ができます。大きなキャンピングカーであれば、車内で立ったまま移動することもできます。予算に余裕のある方や、これから本格的に車中泊をやってみようという方は、一度検討してみてください。
トイレ
車中泊で一番気になるのは、やはりトイレです。セダンやコンパクトカーにはトイレはありませんので、サービスエリアや道の駅のトイレを利用する事になります。
といっても、普通の旅行でも日中は公衆トイレを使いますので、車中泊との違いはそれほどありません。これに対して困るのは夜のトイレです。車中泊の場合は、暗い車外に出てトボトボとトイレまで歩いていく必要があります。
キャンピングカーであれば、車内にトイレを設置する事ができますが、この場合は後の汚水処理が厄介です。大便は公衆トイレを使い、我慢できない小便の時に限って車内トイレを使うなどの工夫がいります。
防犯上の心配
車中泊をする時、車を停める場所を間違うと、夜中に周囲を若者がウロウロしたり、暴走族のたまり場となったりする事があります。
こういった事を防ぐには、人気のいない寂しい場所を避け、サービスエリアなど車中泊の車が沢山とまっている場所を選ぶとか、コンビニなど深夜に若者や暴走族が集まりそうな場所を避けるといった事が大切です。
実際に危険かどうかは別にして、「車中泊をするとなんだか外が怖くて眠れない」という人がいます。これは「普段と大きく異る環境」と共に、「窓から薄暗い外が見える」、「車外の物音が聞こえやすい」などといった事が影響して人間に大きな不安を与えているのです。
このような不安感を消すには、「車の窓にカーテンで目隠しをする」とか、「迷惑にならない程度の音でテレビやラジオをつける」といった対策が有効です。