新型 アバルト 595 コンペティツィオーネ【試乗評価】大人っぽい内外装と、ゴーカートのようなダイレクトな走りが魅力 [ABA-31214T]

アバルト 595 コンペティツィオーネのイメージ

今回の【試乗評価】は、「新型 アバルト 595 コンペティツィオーネ」。
2008年に登場した(日本市場への導入は2009年)、コンパクトな3ドアハッチバックです。

2007年に登場した「フィアット500」をベースに、スポーティなエンジンや足回り、アバルト専用の内外装パーツを装備。2008年に「アバルト500」として発売され、2017年のマイナーチェンジによって「アバルト595」名に統一されています。

その中でも「コンペティツィオーネ」は、最もスポーティなエンジンとハードな足回りが与えられたホットバージョン。ベーシックな「595」が145馬力を発生するのに対して、「コンペティツィオーネ」の最高出力は180馬力です。

ブランド名に使われる「アバルト」は、かつてイタリアに存在した伝説のコンストラクター。フィアット車をベースにした競技車両やチューニングパーツを中心に製造していましたが、その後、フィアット社に吸収。現在はフィアット傘下の一部門、スポーツバージョンに付けられるサブブランドとして存続しています。

2017年にマイナーチェンジを実施、内外装の変更と共にモデル名を「595」に一本化。ベース車両となる「フィアット500」との差別化を図っています。

マイナー前のモデルについては下の記事をご覧ください↓

新型 アバルト 500(MT)【試乗評価】活発でキビキビとした走りが楽しいちょいワル車 [ABA-312141]

ベースとなっている「フィアット500」についてはこちら↓

新型フィアット500【試乗評価】大人の鑑賞に堪えうるレトロなかわいさ [ABA-31209]

スポンサーリンク

「新型 アバルト 595 コンペティツィオーネ」の外観

ボディサイズ、全長3660mmX全幅1625mmX全高1505mm。ホイールベース、2300mm。

可愛らしいフィアット500をベースとしながらも、アバルトならではのスポーティな意匠がこらされた大人のスポーツハッチです。

フロント

アバルト 595 コンペティツィオーネのフロント

コロンとしたフロントフェイスに、丸型LEDヘッドライト。ダイナミックなアバルト専用フロントバンパーを装備。

大型化されたエアインテイクは、インタークーラーの冷却効果を高めると共にダイナミックな印象も強調。マイナーチェンジによってフロントバンパーの形状が変更され、エアインテイクには「ABARTH」の透かし文字が入ります。

サイド

ルーフトップを頂点とした独特の「トライアングルシルエット」に、短く切り詰められた前後オーバーハング(タイヤからボディ端までの長さ)。特徴的なアイコンは、フィアット500と共通です。

アバルト専用大径17インチアルミホイールに専用サイドスカート。スポーツサスによって若干低められた車高が相まって、キビキビとした軽快感を生んでいます。

リア

アバルト 595 コンペティツィオーネのリア

力強く大地を踏みしめるワイドフェンダー。小さく絞り込まれたキャビン。4本出しエキゾースト・パイプ・フィニッシャー。アバルトの世界観を存分に表現した、力強い後ろ姿です。

マイナーチェンジによってリアバンパー、およびリアコンビランプの形状を変更。リアコンビランプは中心にボディ同色パネルを配した面白いデザイン。

「コンペティツィオーネ」には専用装備として、「4本出しエキゾースト・パイプ・フィニッシャー」と「専用エンブレム」が装備されます。

スポンサーリンク

内装

アバルト 595 コンペティツィオーネの内装

しっとりとしたブラック樹脂にシルバーフィニッシャー、ピアノブラック調パネル。スポーツ・プレミアムにふさわしい、大人っぽいインテリア。

センターコンソール最上段にはナビ情報などを表示する大型液晶ディスプレイ。中段にはエアコンユニット。ダイヤル式ではありませんがスイッチが大きく段差もあるため、使い勝手は上々です。慣れれば手探りでの操作も可能でしょう。

ステアリングはアルカンターラと本革、カーボンが組み合わされたスポーティなデザインです。ステアリングパッドに配されたサソリのエンブレムがやる気をそそります。

メーターナセルには、丸型液晶モニターを装備。速度計はデジタル式。エンジン回転やガソリン残量などは、棒グラフで表示されます。ブースト計は、純正品でありながらあえて後付感を演出した出目金タイプ。スポーティな演出になんだか楽しくなります。

シート

アバルト 595 コンペティツィオーネのシート

フロントシートは、強固なカーボンシェルに薄いクッションを組み合わせたセミバケットシート(サベルト社製)。表皮は上質な本革とアルカンターラのコンビですが、座り心地は結構硬め。大きなサイドサポートによって体をガッチリと支えます。

リアシートは、絞り込まれたキャビン形状によって頭上空間が結構きつい。大柄な成人男性であれば頭がルーフにつかえそうです。背もたれの長さも足りず、座面の前後長も短め。子供用、もしくは緊急用シートとして割り切った使い方が必要になります。

荷室

キャビン(居住空間)のトライアングル形状を上手く使って、そこそこのトランクスペースを確保しています。家族4人であれば、1泊旅行くらいは可能でしょう。

さらに背もたれを5:5で分割して倒せば、大きく荷室スペースを拡大できます。

静粛性

乾いたエンジンサウンドを車内に響かせますが、不快な印象はありません。

スポンサーリンク

エンジンとミッション

1368cc・直列4気筒DOHCターボエンジンに、5速MTが組み合わされます。
エンジンは最高出力180ps/5500rpm、最大トルク23.5kgf・m/2200rpmを発揮。

車両重量1120kg。JC08モード燃費13.1km/l。

エンジン

1.4Lのツインカムターボで前輪を駆動(FF)。低速からフラットなトルクを発生しつつも、高回転域まで伸びやかに吹け上がる気持ちの良いパワーユニット。2016年の改良で20馬力のパワーアップが実施され、3000rpmからの鋭さが増しています。現代的なダウンサイジングターボと異なり、高回転域まで回しても頭打ち感はありません。

エンジンサウンドもプレミアムスポーツにふさわしいモノで、低回転域では乾いた重低音を、高回転域まで回せば抜けるような快音を響かせます。

トランスミッション

マニュアル式5速トランスミッションを装備。

剛性感を伴うダイレクトなフィール。短いシフトストロークと相まって、手首の返しだけでコクコクと気持ちよく決まります。

ただし、マニュアル・トランスミッションを選ぶなら、ペダル周りに余裕のある左ハンドル仕様がオススメです。コンパクトなFFモデルはエンジンルームに機械をぎっしりと詰め込んでいるため、レイアウトに余裕がありません。本来、左ハンドルで設計されたモデルを右ハンドル仕様に変更すると、ペダル配置に無理が生じ不自然な配置となります。

アバルト595の場合はペダル類が左側に偏り、各ペダルの間隔も窮屈。自然なドライビングポジションが取りにくい上、足が大きいと隣のペダルを間違って踏みやすいです。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にトーションビーム式サスペンションを装備。前後ともにスタビライザーで強化。

足回り

装着タイヤは、205/40R17。

硬く引き締まったボディにKONIのスポーツダンパーを装備。乗り心地は硬く、まるでカートの様です。といっても、高剛性ボディにガッチリとサスが組み付けられているため、意外なほど不快感はありません。目地段差ではゴツゴツの衝撃を拾いますが、衝撃の角はまろやかです。

短いホイールベースの割に、直進安定性は高い。ただし、連続するある周期の「うねり」によって、ピョコピョコと跳ね上がるような不快な動きをみせます。まあこのあたりは、短いホイールベースにストロークの短いスポーツサスを取り付けているので仕方ありませんが。

ハンドリング

軽快感あふれるスポーティなハンドリング。俊敏な身のこなしはまるでカートの様です。ワイディングではロールを最小限に抑え、キビキビとミズスマシのように走り抜けます。

新たに採用されたブレンボ製ブレーキ・キャリパーは、強力な制動力と正確なコントロール性を発揮。「ブレーキングによって前輪に荷重を移しグイグイと曲がる」なんて事も容易です。

コーナリング中にアクセルを不用意に入れると豪快なトルクステアを発生しますが、その辺りもふくめてアバルト595の味わいとなっています。

【試乗評価】のまとめ

「アバルト 595 コンペティツィオーネ」は、小粋なイタリアンコンパクト「フィアット500」ベースに、スポーティなエンジンと足回りが施されたホットバージョンです。

ハンドリングは、ダイレクトで俊敏。ドライバーの操舵に合わせてキビキビとノーズの向きを変えます。KONI社製スポーツダンパーの乗り味もハードそのもの。タイトなセミバケットシートと相まって、レーシーなフィールです。

外観は「フィアット500」を基本にしていますが、アバルト専用の外装パーツと低められた車高によってかなりスポーティ。ブラック基調で仕上げられた内装には、大人の色気を感じさせます。

「小さなスポーツカーを探しているが、ある程度の実用性も必要だ」とか、「小粋なヨーロピアンコンパクトで、スポーティな走りを味わいたい」といった人に最適な一台です。

中古車市場では

2017年式「アバルト 595 コンペティツィオーネ」で、300万円台前半。2014年式なら200万円台前半(2018年6月現在)。

新車価格

3,726,000円(消費税込み)

スポンサーリンク

ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)

切れ痔がぶり返してきたー!(2018年10月)

パリモーターショー行きたい(2018年10月)