車内の掃除や電装部品の取り外しなどを行う際、自動車の座席シートが取り外せたらどんなに作業が楽かしれませんね。
しかし、多くの方は「自動車の座席を外すなんてそんな簡単に出来るはずがない」と思い込み、狭いスペースに体をかがめて窮屈な姿勢で作業をしています。
ところが実際に作業をしてみれば分かりますが、座席シートの取り外しは意外と簡単に行えます。フロントシートは4本の脚をボルトで床に固定しているだけですし、リアシートはシートバックこそ数本のボルトで固定されていますが、座面は多くの場合ボディにはめ込まれているだけです。
そこで今回はこんな時に知っていると役に立つ「簡単に座席シートを取り外す方法」について解説したいと思います。
フロントシートを取り外す
シートの脚を固定しているボルトを外す
フロントシートはボディ床面に4本の脚がボルトで固定されているだけです。そのため、取り外しにはボルトのサイズに合ったソケットレンチを使います。
シートに繋がる電線コードを外す
ボルトが外れたら、シートを取り外す前にシートに繋がれている電線コードのカプラ(結合部コネクタ)を外します。この作業を忘れると電線コードを破損したり、シートの脚でボディや内装に思わぬ傷をつけてしまうことになります。
慎重にシートを運び出す
最後にゆっくりとシートを持ち上げ車外に運び出します。この時シートの脚でボディや内装を傷つけないように十分注意してください。
リアシートを取り外す
座面の構造をよく確認する
リアシートの座面はフックでボディにはめ込まれているだけのモノが多いのですが、中にはボルトで固定されている車もあります。作業の前にはシート周りを触ったり、目視で確認したり取り扱い説明書を調べたりして構造をよく確認しておきます。
座面を取り外す
フックでボディにはめ込まれているタイプの座面は、座面の前側を引っ張り上げる事でフックが外れ座面を取り外すことが出来ます。ボルトで固定されているタイプの座面は引っ張り上げる前に、ボルトをソケットレンチで外しておきます。
シートバック(背もたれ)を取り外す
座面を取り外すとシートバック(背もたれ)を固定しているボルトに直接アクセスできるようになります。ボルトの位置はシートバックの左右下側付近です。
このボルトを外しシートバックを下から上に押し上げるようにすると固定されているフックが外れ、シートバックを取り外すことができます。
再びシートを取り付ける時のためにシート構造を確認しておく
シートバックの裏を見ると簡単なフックが設置されています。このフックがボディ側のステーに噛み合う事でシートバックは固定されます。再びシートを取り付ける時の為によく確認しておいてください。