自動車と相性の良い電気モーター【技術解説】

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ガソリン車にはトランスミッションが必要

ガソリンエンジンの場合、車が停止状態でエンジン回っていない時は車を動かすためのトルクが発生していません。そのため車を動かすには、停車時に予めエンジンをある程度回しておいてから、発進と同時にクラッチを繋ぎながらトルクを徐々に駆動輪に伝える必要があります。

また、走行中は速度に対して適切なトルクを発生させるのが難しく、エンジン回転と駆動輪の間で回転比率を調整してやる必要があります。
この回転比率の調整を行う事で、エンジンの限られたトルクバンドを有効に活用しようと考え出されたのが「トランスミッション」と呼ばれる変速装置です。

このトランスミッションには3段から8段のギアが装備されており、ギアを細かく変速することでエンジントルクの一番厚い領域を使うことが可能になります。つまりガソリン車のエンジンはこのトランスミッションがなければ、まったく使い物にならないというわけです。

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電気モーターにトランスミッションは要らない

これに対して電気モーターの場合は、ゼロ発進の時から瞬時に大きなトルクを発生させることができます。

高速走行時においても、高回転で回る駆動輪と緩やかに回る電気モーターの間に「減速ギア」を介在させて回転差を調整する必要はありますが、ガソリン車の様な変速のためのトランスミッションは必要ありません。

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電気モーターはレイアウトの自由度が高い

ガソリンエンジン車を設計する場合は、吸排気系の他に燃料供給系など大がかりな補機類の設置を必要とします。このため、エンジンルームにはある程度の大きさを必要としますし、設置場所にも制約があります。

これに対しして電気自動車の場合は、基本的に吸排気系や燃料供給系のような補機類を必要としません。大まかに言えば電気モーターとバッテリーを電気コードで繋ぐだけでモーターを回す事が出来ます。そのため、エンジンスペースも小さくてすみますし、設置場所も比較的自由に決められます。小型のモーターをタイヤホイールに内蔵した「インホイールモーター」という形式の電気自動車も設計されるほどです。

電気モーターは小さくて高出力

電気モーターは最高回転数を上げる事で出力をどんどん高めることができます。そのため最近のハイブリッドカーや電気自動車は、駆動電圧を高くして回転数を上げ高い出力を発生させています。これは同時に同じ出力であれば、駆動電圧を上げることでどんどん電気モーターを小型化できるという事になります。

最近のダウンサイジングターボを搭載したガソリン車の場合も、排気量を小さくしながらターボで過給してトルクを稼ぐというエンジン作りをしていますが、電気モーターの場合はこのダウンサイジングターボよりさらに効率よく小型化することができます。

電気モーターはアクセルレスポンスが圧倒的に速い

ガソリン車の場合、アクセルを踏んでから燃料がシリンダー内に供給され、点火プラグによって激しく燃焼してピストンを動かし、駆動輪にトルクが伝わるまでに僅かながらタイムラグが発生してしまいます。

これに対して電気自動車の場合は、アクセルペダルを踏んで電気モーターに電流が流れると瞬時にトルクが発生して駆動輪にトルクが伝達されます。この時間はガソリンエンジンに比べるとほんの僅かです。

現状の電気モーターにはデメリットも

このように電気モーターはガソリンエンジンに比べると、自動車の動力源として考える場合に様々なメリットを持ち合わせています。

しかし同時に現状の電気自動車には、普及のためにどうしても解決しなければならないいくつかの問題点があります。バッテリーやパワーコントローラの性能向上や、充電ステーションの普及はその代表的な例です。

電気自動車の進化はコンピューター等の進化に比べると比較的ゆっくりとしたものですが、こういった大きな問題点が次第に解決されていくことで、ガソリン車よりも圧倒的に使いやすい自動車となることは確実です。

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)