狭い駐車場などに車を停める機会が多いと、どうしても避けられないのが小さなボディの傷です。
プロにお願いするとある程度のお金が掛かってしまうため、傷をそのままにしているという人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、少ない費用で素人でも簡単に使うことのできる「タッチアップペン」による傷の補修方法を解説したいと思います。
鋭い金属で引っ掻いたような傷や、硬貨によるいたずらなど、傷の幅が狭い場合はこの「タッチアップペン」だけで簡単に補修することができます。
手順1「下準備」
まず補修に必要なものを準備しておきます。
・タッチアップペン
・シリコンオフ
・錆止め剤
・液体コンパウンド
・綺麗なウェスを数枚
・ワックスやコーティング剤
・洗車道具一式
手順2「塗装面を綺麗にする」
補修に取り掛かる前に、傷を洗剤で洗い流し、傷周辺のホコリと油分を除去しておきます。次にボディを乾いたウェスで拭きしっかりと乾燥させます。さらに、シリコンオフを傷周辺に塗布して綺麗なウェスで拭き取れば完璧です。
また、傷が地金まで到達している場合は、「錆止め剤」を塗布しサビの発生を予防しておきます。
手順3「マスキングでボディを保護」
傷周辺にマスキングテープを貼り、塗料が余分な場所に付着しないようにします。この時、傷からはテープまでは2mmほどの隙間があれば十分です。
手順4「タッチアップペンで塗装」
いよいよタッチアップペンで塗料を傷に塗布しますが、その前に塗料が広がらないように、カッターで筆先を斜めにカットしておくと作業がやりやすくなります。
タッチアップペンで塗る際は、マスキングしてあるから大丈夫とばかりに適当に塗ったりせず、傷からはみ出さないように丁寧に塗ってください。
また、塗料の厚さはオリジナルの塗装面からわずかに盛り上がる程度にしておきます。塗装が終了したら、よく晴れた日を使って1日しっかりと乾燥させます。こうやってしっかりと塗料を乾燥させることで、タッチアップペンの塗料は適度に痩せてオリジナルの塗装面と同じくらいの高さになります。
注意してほしいのは、塗装の時に、後で磨けば綺麗になるからと、多めにタッチアップペンの塗料を盛りすぎる事です。この場合は、乾燥後にポッコリと塗装面が盛り上がってしまい、その後の磨き込み作業でかえって傷口を目立たせる結果になりかねません。
また、マスキングしてある上からの磨き込みは、サンドペーパーがマスキングの高さまでしか届かないので、余分な塗装をうまく削り取る事が出来ません。
手順5「仕上げ」
塗料がしっかりと乾燥したらマスキングテープを剥がし、超微粒子の液体コンパウンドを使って丁寧に磨き上げます。最後にワックスやコーティングで塗装面の保護層を形成して作業は終了です。