新型 クライスラー 300 リミテッド【試乗評価】モダンな技術で焼きなおされたフルサイズアメリカン [ABA-LX36]

今回は「新型 クライスラー 300 リミテッド」を試乗レポートいたします。
このクライスラー300は、2011年のモデルチェンジで2代目となりました。日本市場では2012年より発売が開始されています。

基本プラットフォームには「LXプラットフォーム」が使われ、一部にはメルセデスEクラスのパーツが流用されています。

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外観

全長5070mmX全幅1905mmX全高1495mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは3050mmとなります。

日本ではちょっと持て余し気味になるくらい大きなボディですが、その分スタイリングの迫力は満点です。先代のスタイリングを踏襲した、塊感のある堂々としたデザインが与えられています。

フロントフェイスは、角ばったボディと大型グリル、角形のヘッドライトが組み合わされ、高級感とともに悪っぽい雰囲気たっぷりです。

サイドビューは、FRらしいロングノーズショートデッキスタイルを守りながらも、ボディの厚みに対してグラスエリアが低く抑えられ、ルーフラインはAピラー(一番前の柱)の頂点で、しっかりとエッジをつけ、そのまま真っ直ぐにCピラー(一番後の柱)まで延長される特徴的なシルエットです。

リア周りは、薄く小さなリアウィンドウが、大きく角ばったボディと組み合わされ、スポーティかつ威厳あふれるちょい悪なスタイリングにまとめられています。

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内装

シンプルで清潔な雰囲気の使い易い内装デザインですが、質感はドイツ高級車と比べると今ひとつです。
メーターは大型バイザーに砲弾型のベゼルが組み合わされた2眼タイプです。美しいブルーのLEDとクロームメッキが施され、ハイテク感とクラシックな雰囲気が同居する個性的なデザインです。

前席シートは、サイズがたっぷりとしていてアメ車らしい堂々としたデザインです。しかし、座り心地は旧来のアメ車と一線を画する硬めで疲れにくいカッチリとしたシートです。また、ボディサイズが大きいため、室内の余裕もたっぷりとあります。

後席シートは、シートバックにたっぷりとした余裕があり、座面にも適度な傾斜が付けられています。また、ホイールベースが3050mmと長大なため、足元空間には必要以上の広々感があります。また、前席同様、頭上や肩周りなど、室内空間にもたっぷりとした余裕があります。

車内にはふんだんに遮音材がおごられており、抜群の静粛性を誇ります。

Lクラスセダンらしく荷室にはたっぷりとした余裕があり、2人でゴルフや家族で1泊旅行など、十分にこなせる容量を持ちます。

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エンジンとミッション

3604ccのV型6気筒DOHCエンジンに、8速ATが組み合わされます。
エンジンは、286ps/6350rpmの最高出力と、34.7kgf・m/4650rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量は1880kgで、JC08モード燃費は、9.2km/lとなります。

搭載されているV型6気筒は、排気量を考えると平凡な数値です。ただ、組み合わされるZF社製トランスミッションとの相性は抜群で、1880kgの重量級ボディをスムーズに加速させてくれます。シフト制御も優秀で、継ぎ目のない滑らかな変速フィールを味わえます。

エンジンフィールは、昔の重低音を響かせるアメ車らしい「ドロドロ」としたフィールとは異なり、スポーティで活発な現代的エンジンフィールを持ちます。往年のアメ車ファンには、ちょっと物足りないかもしれません。

足回りとハンドリング

前輪にウィッシュボーン式サスペンション、後輪には5リンク式サスペンションが装備されます。

欧州ライバル車と比べると、切れ味や操舵の正確性は今ひとつですが、おおらかでゆったりとした自然なフィールで、アメ車らしい味わいの残る操舵フィールです。

しなやかさと硬さのバランスした、滑らかで重厚感ある乗り心地です。路面のギャップを拾いつつも、衝撃の角はしっかりと丸められており、不快な印象はありません。

評価のまとめ

ライバルとなるBMW3シリーズや、メルセデスCクラスと比べると少し安めの価格設定がされており、個性的な魅力と相まって競争力は十分です。

往年のアメ車のような濃い味わいは薄れたものの、欧州ライバルたちにはない独特のキャラクターは健在です。今まで、日本車や欧州車しか乗ったことがないような人が、「たまには気分を変えてアメ車らしい雰囲気も味わってみたい」といった時でも違和感なく乗り換えることができる現代的なアメリカ車です。

価格

価格 | 4,093,200円(税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)