今回は「新型メルセデスベンツ Cクラス C180クーペ スポーツ(C205)」を試乗レポートいたします。
このCクラスクーペは、2016年のモデルチェンジで4代目となりました。
セダンの情報をご覧になりたい方は「新型メルセデスベンツCクラスセダンC220d(W205)」と「新型メルセデスベンツCクラスセダンC180(W205)」のページをどうぞ。
また、ステーションワゴンは「新型メルセデスベンツ C250 ステーションワゴン(S205)」のページをどうぞ。
外観
全長4705mmX全幅1810mmX全高1405mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2840mmとなります。
居住性を向上させるため、先代よりホイールベースが120mm伸ばされ、ボディサイズは65mm長く、30mm幅広くなっています。
フロントはセダン系と共通イメージながら、ワイド&ローなスタイリングにより迫力が増しています。
セダンから比べると全高が15mm低くなっており、伸びやかなルーフラインと相まって、エレガントでスポーティな印象です。
クーペスタイルのボディがリアでさらに絞り込まれているため、実際のサイズより一回りコンパクトに感じられます。またヒップラインが少し下がっていることもあり、上品で美しい佇まいです。
FF系メルセデス特有のアクの強さや雑味は一切感じられません。この辺は意図的に、しっかりとしたキャラクター分けがなされています。
内装
内装デザインは基本的にセダンやステーションワゴンと共通で、質感の高いモダンなデザインです。
メーター類もセダンと同じく、大型で視認性の高い2眼タイプが装備されています。
前席のシートは厚みとサイズがたっぷりとしていて、上質なスポンジがしっかりと詰め込まれた快適な座り心地です。
後席のシートも、前席と比べても遜色のない快適なシートですが、サポート性は若干劣ります。
トランクルームは、セダンと同じく容量のたっぷりした使い勝手の良さを誇ります。
遮音材がたっぷりと詰められており、室内の静粛性は非常に高いです。
エンジンとミッション
1.6L直列4気筒DOHCターボエンジンと、7速ATが組み合わされます。
エンジンは、156ps/5300rpmの最高出力と、25.5kgf・m/1200-4000rpmの最大トルクを発揮します。
JC08モード燃費は、14.9km/lとなります。
低速からフラットな太いトルクを発生するエンジンのおかげで、1570kgのボディを力強くグイグイと走らせることができます。
官能的なエンジンではありませんが、力強く扱いやすいユニットです。
また組み合わされる7速ATはスムーズかつダイレクトで、エンジンとのマッチングも上々です。
ATの制御をスポーツモードに切り替える事で、さらに活発できびきびとした走りを味わえます。
足回りとハンドリング
前輪に4リンク式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。
低速では車庫入れ等を考慮した軽めのステアリングフィールですが、速度を上げる事でとしっとりとした重みが加わり、雑味の無い上質で安心感のある感触に変化します。
さらにオールアルミ化されたフロントサスペンションにより、高い接地性と切れ味のあるリニアなハンドリングを持ちます。またリアサスの路面追従性も高く、安心してコーナーをクリアする事ができます。直進安定性も高く、長距離移動でも安心です。
やや引き締まった足回りながら、ダンピングがしっかりと効いており快適でスムーズな乗り心地です。
セダンのW205を初めて試乗した時は、足回りの硬さに違和感を感じましたが、このクーペモデルでは随分快適でしなやかな乗り心地に改善されています。
この試乗車はあまり距離が伸びていませんので、今後乗りこなしていくことで、さらにしっとりとした乗り心地に変わることが予想されます。
評価のまとめ
上質なCクラスの乗り心地に、エレガントで美しいクーペボディが組み合わされています。
「居住性を多少犠牲にしても美しいクーペボディに乗りたい、加えて、プレミアム感や上質さ、押し出しの強さも需要だ」と考えているひとにオススメの一台です。
ライバルのBMW4シリーズクーペは、メルセデスCクラスクーペと比べると女性的で優美なスタイリングです。両者とも完成度の高い車ですので、好みでどちらを選んでも間違いはありません。
価格
価格 | 5,470,000円(税込み)