今回は「新型フォード エクスプローラー XLT エコブースト」を試乗レポートいたします。
フォード エクスプローラーは2011年のモデルチェンジで4代目となりました。
日本国内では2015年にマイナーチェンジが行われています。
先代のラダーフレームを使った本格的SUVから、モノコックフレームを持つSUVに変更されています。
またグレードによっては4WDも用意されますが、「XLT エコブースト」は前輪駆動車となります。
外観
全長5050mmX全幅2000mmX全高1820mmのボディサイズを持ちます。またホイールベースは28600mmとなります。
堂々としたかっこいいデザインです。ハリウッド映画やテレビドラマの24シリーズなどで、シークレットサービスが乗っているイメージがありちょっと憧れてしまいます。
フロントデザインは、がっしりとしたラギッド感あふれるグリルが印象的です。
マイナーチェンジでヘッドライトやグリル回りが一新され、がっしり感も増しています。
サイドビューは、どっしりした重量感を持ちながらも、前後に長く伸びやかなデザインです。
マイナーチェンジでの大きな変更点はありません。
リアビューは、ボディに対してリアコンビランプが小さく、このせいで余計にボディが大きくがっしりと感じられます。
マイナーチェンジでの変更点は、リアコンビランプ内のリフレクターデザインの変更と、マフラー回りのパネルデザインの変更です。リア回りにも大きな変更はありません。
全体としては、今回のマイナーチェンジで新しさと精悍さが増した印象です。
内装
前期モデルで多用されていたシルバーパーツが減らされ、シックで上質な内装デザインに変更されています。
SUVらしい高い目線が確保されており、そのため広々とした視界が得られ運転もしやすいです。
前席のシートはサイズも大きく厚みもたっぷりです。あんこがしっかりと詰まっており、確実に身体を支えてくれます。
表面には柔らかく頑丈な本革が張られており、快適な座り心地です。
2列目シートは前席よりやや小振りなシートながら、成人男性がしっかりと座れるだけのサイズと容量を備えています。
3列目シートは、サイズも小さく厚みも不足しています。床面が高く空間も窮屈なため、子供や緊急用の使用に限られます。
この3列目を倒すと、荷室と繋がり広大なラゲッジスペースが出現します。
遮音材がしっかりと詰め込まれており、車内の静粛性は非常に高いです。
エンジンとミッション
2.3L直列4気筒エコブーストエンジンと、6速ATが組み合わされます。
エンジンは、261ps/5500rpmの最高出力と、42.8kgf・m/3000rpmの最大トルクを発揮します。
JC08モード燃費は、8.6km/lとなります。
マイナーチェンジでエンジンが300cc拡大され、特に中低速でのトルクが厚くなっています。
6速ATとのマッチングも素晴らしくターボラグも最小限なので、発進時のもたつきはありません。急な上り坂でも、トルク不足を感じる事なく軽快に駆け上がっていきます。
この4気筒エンジンにはアメリカンSUVらしい音はありませんが、回せば伸びやかな気持ち良さがあり、太く心地よい音を発生します。
しかも巡航中は太い低速トルクを活かして低回転を保ち、エンジンノイズも最小限です。
モノコックフレームの導入により、動力性能、燃費性能、静粛性、乗り心地などに性能の向上がみられます。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備されます。
重量感のあるしっとりとしたハンドリングと、遅れのない俊敏な身のこなしを持ちます。鼻先が軽くすっと向きを変えるので、狙った通りのラインを描くことができます。
背の高い重量級SUVの割に、姿勢が安定していてロールも少なめです。
荒れた路面では低速で突き上げ感がありますが、速度を上げて行くとサスがしっかり動きだし快適な乗り心地に変化します。また本格的ラダーフレームSUVのように、ユサユサと揺られることはありません。
硬いボディにストロークの長いサスが装備されており、適度な一体感としっかりとした乗り心地を持ちます。
評価のまとめ
子育て世代であっても、「ありきたりなミニバンに乗るのは嫌だ」という人にオススメできる一台です。
SUVのスタイルや雰囲気は好きだけど、本格的ラダーフレームや4WDはいらないと思っていた人にもぴったりです。
ただ、今年の1月にフォードは日本市場からの撤退を発表したばかりです。アフターサービスなどはしっかりと維持していくという事ですが、心配な人はフォードに詳しい町工場などを見つけておく事をオススメします。
価格
価格 | 4,890,000円(税込み)