ファブリック(布)シートは、長年使っているうちに汗や汚れを吸って、徐々に黒ずんだり嫌な匂いを発するようになります。
ただ、ファブリックシートは表面が布でできているため、下手に濡らすと大変なことになりそうで、気軽にジャブジャブと洗うというわけにもいきません。
そこで考案されたのが、ファブリックシートの汚れを簡単に落とすための「布製シート専用クリーナー」です。Amazonなどのネットショップや、カー用品店へ行けば購入することができます。
今回は、この「布製シート専用クリーナー」を使って、ファブリックシートの汚れをキレイに洗浄する方法を解説します。
手順1「準備」
作業に入る前に、必要なものを一通り用意しておきましょう。
まずは「布製シート専用クリーナー」と、クリーナーを拭き取るための「キレイなウェス(布)を2、3枚」。
加えて頑固な汚れを落とすための「使い古された歯ブラシ」と、シートの隙間に溜まったホコリを吸い取るための「家庭用掃除機」を用意してください。
掃除機は自動車専用のコンパクトなものでも構いませんが、家庭用掃除機の方がパワーがあって使いやすいです。
手順2「シートのホコリを吸い取る」
それでは実際の洗浄作業に入ります。
始めにシート表面を軽く叩きながら、「家庭用掃除機」でシート表面のホコリを吸い取っていきましょう。
シートの継ぎ目やヘッドレストと背もたれの間は、特にホコリが溜まりやすいので念入りに吸い取ってください。
手順3「布製シート専用クリーナーを吹き付ける」
次に「布製シート専用クリーナー」をシートの縫い目ごとに分割しながら、順番に吹き付けていきます。シートによってはクリーナーとの相性が悪く、色落ちを起こすこともあります。念の為、見えにくい場所(シートの隙間や、シート側面)でテストしてから吹き付けてください。
シートクリーナーがムースタイプ(泡)の場合、シート表面にこんもりと盛り上げるようなイメージでたっぷりと吹き付けるのがコツです。
後はクリーナーの洗浄力で汚れが自然に浮き上がってきますので、しばらく放置して待ちましょう。
手順4「クリーナーを拭き取る」
汚れが浮き上がってきたら、乾いたキレイなウェス(布)でクリーナーを拭き上げていきます。
汚れが落ちにくい場合は、「歯ブラシ」や「付属の専用ブラシ」で軽く擦ってください。特殊な汚れで無い限り、これだけで簡単に落とせるはずです。
ただし、ブラスで強くこすりつけると却ってシート表面を痛めることがあります。軽く擦っても落ちない場合は、潔く諦めたほうが無難でしょう。
手順5「布製ドア内張りの汚れを落とす」
ドア内側に貼り付けられた布製の内張りは、乗車の際に靴の汚れや手垢が付きやすく、汚れていることが多いです。同じ理由でシートの側面も意外と汚れています。
こういった部分もシートクリーナで洗浄可能ですので、忘れずに洗浄しておきましょう。
手順6「車内を乾燥させる」
以上で洗浄作業は終わりです。後は車内の乾燥とクリーナーの匂いを飛ばすため、しばらく全てのドアを開け放っておきましょう。
また、自動車の窓が透明な場合は、普段から車内に直射日光が降り注ぎシートの中に潜伏しているダニを死滅させる効果があります。これに対して、最近流行のスモークガラスやフィルムを施工している場合は、車内に十分な直射日光が降り注がずシートの中にダニが潜伏している可能性が高いです。
こういった場合も、全てのドアを開け放つことでシートのダニを死滅させることができます。シートクリーナーの使用にかかわらず、一月に一回程度はドアを開け放つようにしておくと安心です。
※布製シート専用クリーナーはメーカーごとに使用方法が違いますので、作業の前に必ず添付の説明書を確認してください。