新型 スバル レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight【試乗レポート】走りの楽しいステーションワゴン [DBA-VM4]

スバルレヴォーグ1.6前面夜画像

今回の【試乗レポート】は「新型 スバル レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight」。
2014年に登場した、Mクラスのステーションワゴン(5ドア)です。

アメリカ市場にあわせてドンドン肥大化する「レガシィ・ツーリングワゴン」。現行型レガシィでは、ついにセダン「B4」とクロスオーバーSUVの「アウトバック」だけとなり、ステーションワゴンはありません。

レヴォーグはこのツーリングワゴンの抜けた穴を埋めるため、日本市場に合わせて比較的コンパクトなボディが与えられています。

スポーティな外観と走りの良さ、手頃なボディサイズが受け、それまでレガシィを乗り継いでいた既存ユーザーからも高い人気を獲得。スバルにとってもレガシィの後継車種として重要なモデルとなっています。

基本となるプラットフォーム(基本骨格)は、先代インプレッサ(4代目)。こにれ1.6LツインカムターボとCVT、フルタイム4WDが組み合わされます。この他に2.0Lツインカムターボもありますが、販売量としては圧倒的に1.6Lの方が多いです。

2017年にマイナーチェンジを実施。内外装の小変更に加えて、アクセルやブレーキ、ステアリングを自動でアシストする「アイサイト・ツーリングアシスト」が追加され大幅に安全機能を強化。その他には足回りの強化や静粛性能の向上など、見えない部分にもしっかりと手が加えられています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【試乗レポート】のまとめ」をどうぞ。

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「新型 スバル レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight」の外観

全長4690mmX全幅1780mmX全高1500mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2650mmとなります。

フロント

スバルレヴォーグ1.6前面画像

塊感のあるフロントノーズにシャープなLEDヘッドライト。重厚感のあるヘキサゴン・グリル。スポーティなエアロバンパーが組み合わされます。スバルターボ車のアイコン、フロントフード・エアーインテークも忘れていません。

サイド

伸びやかなボディになだらかなルーフ。傾斜の強い前後ピラー(柱)。スポーティな印象を強める大径18インチアルミホイール。ステーションワゴンでありながら、流れるようなカッコよさを身に着けています。

リア

スバルレヴォーグ1.6後部画像

小さく絞り込まれたキャビンに、多角形型リアウィンドウ。力強いリアコンビランプ、それを左右に連結するメタルガーニッシュ。軽快感あふれるスポーティな後ろ姿です。

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内装

しっとりとした樹脂とメタルパーツ、ピアノブラック調パネルで構成された、上質でシンプルな室内。

センタークラスター最上段には、車両情報などを表示するマルチ・ファンクション・ディスプレイ。その直下、高い位置にはエアコン吹き出し口が装備され、遠く離れた後席にも快適な空気を届けます。中段にはナビゲーションなどを表示する大型ディスプレイ。エアコンは手探りでの操作も可能なダイヤル式(左右独立温度調整機能付き)。

メーターナセルには大型二眼メーターが装備され、視認性も良好。ステアリングは上質な本革巻きとなります。

Aピラー(一番前の柱)の根本には大きな三角窓が装備され、斜め前方の死角を最小限に抑制。見切りの良いボディと相まって運転はしやすいです。

シート

フロントシートは、しなやかな表皮にコシのあるクッションを組み合わせた快適なシート。適度なサイドサポートが装備され、身体全体を包み込むように支えます。

リアシートは、座面の長さ、背もたれの高さともに十分で、身体を支える機能が高いです。足元や頭上空間にも適切なスペースが確保され、大人二人で座っても余裕があります。

荷室

荷室スペースはステーションワゴンにふさわしい巨大なもの。家族4人であれば、荷物の嵩張るキャンプ遊びも可能です。4:2:4で背もたれを分割して折りたたむ機能が備わり、スキー板など長尺物を収納する場合は真ん中を倒すだけです。

静粛性

マイナーチェンジによってガラスの厚さが増し、さらに遮音材の追加もあって、ひとクラス上の静粛性能を手に入れています。

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エンジンとミッション

1599cc・水平対向4気筒DOHCターボエンジンに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、170ps/4800-5600rpmの最高出力と、25.5kgf・m/1800-4800rpmの最大トルクを発揮。

車両重量1560kg。JC08モード燃費、16.0km/l。

エンジン

1.6Lのツインカムターボで4輪を駆動(フルタイム4WD)。低速からフラットなトルクを発生するトルキーなエンジン。パワーの出方もスムーズで速度調整がしやすいです。

2.0Lほどの爆発的なパワーはありませんが、街中であれば十分過ぎます。レギュラーガソリン仕様なのでコスト的なメリットも大きいです。

トランスミッション

ベルトとプーリーによって無段階に変速するCVTを装備。エンジン回転だけが先行して高まり、遅れて速度が追従する「ラバーバンドフィール」は最小限。街中など日常領域内であればほとんど違和感はありません。

マイナーチェンジによって、1.6Lにもステップ変速を採用。これはCVTでありながら、トルコン式ATのような変速ショックを擬似的に再現した制御です。通常は段差の無いスムーズな変速を行い、アクセルを強く踏み込むことでステップ変速が行われます。

トルコン式ATのような切れ味はありませんが、ある程度のリズム感や変速感は再現されています。スポーティな走りを演出する楽しい仕組みです。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはダブルウィッシュボーン式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは、225/45R18。

適度に引き締まったしなやかな乗り味。マイナーチェンジによってサスストロークが増し、柔軟性や快適性が向上しています。

路面の凸凹では明確に突き上げ感が減少。不快な衝撃をキレイに吸収して、しなやかに走り抜けます。クラス標準を上回る上質な乗り心地です。

足回りの柔軟性が向上したからといって、直進安定性が犠牲になることはありません。4つのタイヤが巧みに上下してフラットな姿勢を維持。わだちや横風にも進路を乱されにくいです。

ハンドリング

しなやかで自然なハンドリング。マイナーチェンジによって操舵感が見直され、ひとクラス上の上質感を得ています。ステアリングの切り始めから緻密に反応して、ドライバーのイメージしたラインを正確に再現。毎日の決まりきった通勤路に、走りの楽しさを添えます。

ある程度のロールを許すものの、挙動が自然で予測しやすいため不安な印象はありません。しなやかさを増した足回りによって路面追従性が高まり、コーナリング中も安定した姿勢を保ちます。

最小回転半径は、5.4m。ボディサイズの割に取り回しはしやすいです。

その他

先進安全技術は最新の「EyeSight(ver.3)」を搭載。

このパッケージには予防安全技術として、自動ブレーキで衝突を避ける「プリクラッシュブレーキ」や「後退時自動ブレーキ」、「AT誤発進抑制制御」を。

運転支援技術として、全車速追従機能付きクルーズコントロールに、車線中央維持や先行車追従操舵を追加した「アイサイト・ツーリングアシスト」を装備。アクセルやブレーキ、操舵が自動でアシストされるため、ドライバーの負担を大幅に減らすことができます。「長距離ドライブの後、子供と遊園地で遊ぶ」なんてタフな使い方にピッタリです。

【評価レビュー】のまとめ

「スバル レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight」は、スバルが日本市場に最適化して設計したMクラスのステーションワゴン。WRXのスポーティさとレガシィ・ツーリングワゴンの実用性を両立した魅力的な車です。

スポーティなルックスでありながら室内には広々とした空間が拡がり、大人4人と大きな荷物を同時に運ぶことができます。マイナーチェンジによって足回りはしなやかさを増し、やや引き締まった上質な乗り味を実現。ハンドリングも素直で自然、安定性も高くどんなシーンでも安心して運転を楽しむことができます。

「家族のために荷物のたくさん積める車を探しているが、走りの楽しさも妥協できない」とか、「上質なプレミアムカーを探しているが、ベンツやBMWでは人目が気になる」といった人に最適な車です。

中古車市場では

2017年式「スバル レヴォーグ 1.6GT-S EyeSight」で280万円前後。2014年式で230万円前後(2018年4月現在)。

価格

価格 | 3,078,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)