プリウスαは、2011年に登場した中小型のステーションワゴン(5ドア)です。
ベースとなっているのは先代の「3代目プリウス」。スタイリングにはプリウスの特徴が上手く取り入れられているんで、ひと目で「プリウスファミリー」だと分かります。
といっても、外観はプリウスとはまったく違う専用ボディです。ボディサイズもひと回り大きく、走りには重厚感とか上質感があるんで、「プリウスよりはひとクラス上」って感じですね。
スタイリングにもオリジナルのプリウスには無い重厚感や上質感があって、ケレン味のない良いデザインだと思います。
ただし、2014年のマイナーチェンジで最新トレンドを取り入れたフロント周りに対して、リア周りはそのままなんで、ちょっとだけのっぺりした印象です。
ということで今回の【お手軽カスタム】では、そんなリア周りにちょっとだけ手を加えてギュッと引き締めてみたいと思います。
リア周りのデザインをちょっとだけ引き締める
リア周りだけを単体で見ると、まとまりのある素晴らしいデザインなんですが、マイナーチェンジでリフレッシュされたフロントと比較すると、ちょっとだけ間延びした印象です。
そこで、リアバンパーをフロントバンパーに合わせたデザインに微調整しつつ、リアコンビランプにも少し複雑な表情を与えてバランスを取ります。
ただし、今回のカスタマイズはあくまで【お手軽カスタム】なんで、あまりお金や手間のかかる方法は使いません。気に入らなければすぐにノーマル状態にもどせるようにも配慮してます。
リアバンパーをフロントに合わせたデザインに
それでは、まず、リアバンパーにブラックのラッピングフィルムを貼り付けて、フロントのデザインに合わせましょう。
フィルムを貼る前に、ボディを綺麗に洗車してしっかりと乾燥させておいてください。フィルムが付きやすくなって作業しやすいです。
【作業1】黒のラッピングフィルムを使ってブラックアウト感を演出する
フロント周りに合わせたデザインにすると下の写真(CG)↓のようになりますが、実際に不慣れな人がこれをやると、面積が大きすぎて綺麗に貼れない可能性が高いです。
【作業2】フィルムの面積は最小限に
ということで、そのあたりを考慮して次の写真↓のようにしてみました。これだけの処理でも十分引き締まって見えると思います。どちらのデザインにするかは、自分の技量やお好みに合わせて決めてください。
【作業3】ラッピングフィルムの形取り
ラッピングフィルムの形状を決める時は、下が透けるくらい薄いトレーシングペーパーをバンパーの上に重ね、マスキングテープで仮止め。黒くする部分を想像しながら鉛筆で下書きします。それを定規で整形して、ボール紙や画用紙などちょっと硬めの紙にトレースダウン(トレース用紙の裏側に鉛筆をこすりつけた後、型紙に重ね、表面から線をなぞる)して切り出し、型紙を作りましょう。後は、型紙を実際のバンパーに合わせて微調整した後、ラッピングシートに重ねてカッターナイフで型抜きします。
【作業4】形状が複雑すぎて難しい場合は、カラースプレーでペイントするという手も
リアバンパーの下側は意外と形状が複雑なんで、シワ無く貼るのは結構難しいです。どうしてもフィルムを貼るのが苦手という場合は、カラースプレーで塗装するという手もあります。
詳しい塗装に仕方については、下の記事を参考にしてください。↓
ただし、カラースプレーで塗装してしまうと、ラッピングフィルムよりも現状復帰は難しくなります。もちろん、完璧に仕上げたいなら業者に頼むのが一番です。その場合は【お手軽カスタム】のコンセプトとからは外れちゃいますが。
まあ、個人的には、ちょっと離れて分からないくらいに仕上がっていれば問題無いと思います。こういうのは楽しんでやっているうちにどんどん上達していくもんですから、気に入らなければ後から剥がしてやり直せば良いんです。
シンプルすぎるリアコンビランプをちょっとだけ複雑に
リアバンパーのカスタマイズが仕上がったところで、次はリアコンビランプをやっていきましょう。
ここでもラッピングフィルムを使いますが、ただフィルムを貼るだけだと偽物感が半端ないんで、グレーのフィルムでレンズの縁を表現しつつ、最後にスモークフィルムを貼って全体をなじませてやります。
デザインとしては、リアコンビランプの一部が内側に出っ張った感じです。
【作業5】フレーム部分をグレーのラッピングフィルムで表現
まず、本物のリアコンビランプ周囲にある「縁」を、グレーのラッピングフィルムで表現します。
写真(CG)のように、今回の作業で出っ張る部分をグレーのラッピングフィルムで作り、リアコンビランプの内側に貼り付けます。
形の取り方はバンパーの時と同じです。まず、下が透けるくらい薄いトレーシングペーパーをリアコンビランプの上に重ね、鉛筆で下書き。それを定規で整形して、型紙を作ります。型紙を実際のリアコンビランプに合わせて微調整したら、ラッピングシートに重ねてカッターナイフで型抜きしてください。
【作業6】レンズ部分は赤いラッピングフィルムを使う
次に、赤いラッピングフィルムを使って、グレーの縁に囲まれた「赤いレンズ」部分を作ります。形の取り方はバンパーや縁の時と同じです。赤いレンズを「縁」よりもひと回り小さく切り抜くことで、縁の太さを表現します。縁の太さは、実際のレンズの縁に合わせると違和感が少ないです。色も実際のレンズに近い色を選んでください。
【作業7】最後に全体をスモークフィルムで覆ってなじませる
最後に実際のレンズと、今回の作業で追加したラッピングフィルム全体を覆うように、スモークフィルムを貼り付けて全体をなじませます。
形のとり方は前の工程と同じです。ただし、リアコンビランプにスモークフィルムを貼る時は、「保安基準」を遵守しないといけません。
【注意点】リアコンビランプの変更には、法規制がかかる
具体的には、色は赤、夜間、後方300メートルから視認できることが求められます。ただし、具体的な透過率の基準なんかは決められてないんで、車検場の検査官や、車検を代行するディーラーもしくは整備工場の判断に委ねられているところが多いです。
心配な人は、いつもお世話になっているディーラーや整備工場に確認しておいてください。といっても【お手軽カスタム】では、すぐに原状復帰できるような作業を中心に紹介してるんで、「ダメです」といわれたらその場でフィルムを剥がすだけですけど。
ということで、こんな風に仕上がりました↓
好みに応じて、「リアバンパーだけ」とか、「リアコンビランプだけ」でもある程度の引き締め効果が期待できます。カスタムの参考にしてもらえると嬉しいです。