新型 トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド S(14代目)【レビュー】マイナーチェンジよって、安全性能と質感が向上 [DAA-AWS210]

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sのイメージ

今回の【レビュー】は「新型 トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド S(特別仕様車”J-FRONTIER Limited”)」。
2012年にフルモデルチェンジした、Lクラスの4ドアセダンです。

クラウンは、長い歴史を持つトヨタのフラッグシップサルーン。「いつかはクラウン」という有名なフレーズでも知られるように、昭和世代にとっては特別な車です。

プラットフォームは12代目クラウンから長年に渡ってキャリーオーバーされる「LクラスFR用アーキテクチャー」。これにカムリ用ハイブリッドシステムを大幅にアップデートして搭載。2.5Lツインカムエンジンと電気モーターによって後輪を駆動します。今回のクラウンはハイブリッド仕様を中心に展開するため、先代の3.5リッターV6エンジンからダウンサイジングされ、大幅に価格を抑えています。

グレード構成は、快適性を重視した「ロイヤル系」と、スポーティな「アスリート系」を中心に展開。別モデルとして「ロイヤル」のホイールベースを延長して装備を充実させた「マジェスタ」もあります。

「J-FRONTIER」は2016年に登場した特別仕様車。専用外装色の設定に加えて、内外装には数々の特別装備を用意。安全装備「インテリジェントクリアランスソナー」も追加されます。

2015年にマイナーチェンジを実施。内外装の小変更と安全装備の充実、グレード体系の見直しに加えて、足回りの最適化やボディ剛性の強化など見えない部分にもしっかりと手が加えられています。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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「トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド S」の外観

ボディサイズ、全長4895mmX全幅1800mmX全高1450mm。ホイールベースは2850mm。

フロント

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sのフロント

なだらかなフロントノーズに角型LEDヘッドライト、ダイナミックなフロントグリルを装備。クラウンの世界観を強調する威風堂々としたフロントフェイス。その中でもアスリートには、ちょっとスポーティな雰囲気があります。

「J-FRONTIER Limited」には、特別装備として「フロントグリル(漆黒メッキ)」や「王冠エンブレム(ダークスモークメッキ)」、「Bi-Beam LEDヘッドランプ(ダークスモークメッキ)」、「フロントフォグランプベゼル(ブラック)」を設定。

サイド

ロングノーズ&ビッグキャビンの伸びやかなサイドビュー。なだらかなルーフラインによって、エレガントな印象が加わります。

「J-FRONTIER Limited」には、特別装備として「225/45R18タイヤ+18インチ・アルミホイール(ブラックスパッタリング塗装)」を設定。

リア

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sのリア

幅広くぶ厚いリアエンドに大型リアコンビランプ。強く傾斜するリアウィンドウ。クラウンの長い歴史を感じさせる、重厚感あふれる後ろ姿。

「J-FRONTIER Limited」には、特別装備として「リヤライセンス・LEDリヤコンビネーションガーニッシュ(ダークスモークメッキ)」や「LEDリヤコンビネーションランプ・エクステンションサイド部(ブラック)」を設定。

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内装

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sの内装

ステッチの施されたソフトパッドに、ブラックウッド調加飾パネルやシルバーパーツを装備。クラウンにふさわしい上質な室内です。

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sのナビ

センターコンソール最上段には、ナビゲーションなどを表示する大型液晶ディスプレイ。その直下には、5インチ「トヨタマルチオペレーションタッチ」。車両情報の表示や空調関係の制御を統合的に行います。

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sのステアリング

メーターナセルには、大きな二眼メーター(オプティトロンメーター)を装備。視認性が高く、一発で正確な情報を得ることができます。

「J-FRONTIER Limited」には、特別装備として「本革巻きブラックウッドステアリング」や「ブラックウッド調加飾パネル」、スポーティな「アルミペダル」を設定。

シート

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド Sのフロントシート

フロントシートはウルトラスウェードと本革のコンビシート。柔軟な表皮にストロークのたっぷりとしたクッションが組み合わされます。少し身体が沈みこんだところで、しっかりと支える快適なシートです。

リアシートの快適性はフロントシート以上。足元、頭上空間ともにたっぷりとした空間が確保され、大人二人で座っても十分な広さがあります。

荷室

十分な奥行きとたっぷりとした幅によって、広大な荷室空間を確保。開口部も広くスクウェア(四角い)で、大きな荷物の出しれも簡単。長年の蓄積されたノウハウが光る、使い勝手の良い荷室です。

静粛性

遮音材や吸音材がたっぷりと施され、トヨタのフラッグシップサルーンにふさわしい高い静粛性を実現。急な坂道ではエンジン回転を高めやすいですが、室内への侵入は僅かです。

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パワーユニットとミッション

2493cc・直列4気筒DOHCエンジン+電気モーターに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジンは、最高出力178ps/6000rpm、最大トルク22.5kgf・m/4200-4800rpmを発揮。
また電気モーターは、最高出力143psと、最大トルク30.6kgf・mを発揮。
車両重量1660kg。JC08モード燃費は、23.2km/l。

パワーユニット

2.5Lツインカムエンジン+電気モーターによるハイブリッドシステムで後輪を駆動(FR)。トルクフルな電気モーターを活かして、出足は軽快かつスムーズ。1.7t弱のボディを力強く押し出します。そこからアクセルを踏み込んでいくと4気筒エンジンが目を覚まし、電気モーターをしっかりとバックアップ。エンジンノイズの高まりも極小で、切れ目のない自然な加速感が気持ち良いです。

急な坂道ではエンジン回転を高めやすいですが、同時に電気モーターの出力も増大するためトルク感は十分。グイグイと力強く駆け上がります。

トランスミッション

トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド SのAT

ハイブリッドシステム全体でCVTのような働きを担う「電気式無段変速機」を装備。

乗り心地とハンドリング

前輪にダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは215/55R17(「J-FRONTIER Limited」は、225/45R18)。

18インチ装着車は、スポーティに引き締まった硬めの味付け。目地段差では路面の衝撃をコツコツと伝えますが、よく動くサスによって上質なフィールを保ちます。

見た目のカッコよさは18インチですが、バランスでは標準仕様の17インチの方が上。ゆったりとした乗り味が好みなら「ロイヤルサルーン」をオススメします。

ハンドリング

低重心高剛性ボディにスポーティなサス、18インチタイヤが装備され、ダイレクト感あふれる機敏なハンドリング。

「ロイヤルサルーン・16インチ」→「アスリートS・17インチ」→「アスリートS・18インチ」の順にスポーティさが増していきます。車体との一体感が高く、ボディの大きさを感じさせることはありません。

リアの接地性とのバランスも良く、安定した姿勢でコーナーをクリア。イメージしたラインを外しにくいです。

最小回転半径は、5.2mとこのクラスのセダンにしては小さめ。狭い場所でも比較的簡単に切り返すことができます。

その他

先進安全技術は最新の「Toyota Safety Sanse P」に加えて、誤発進による衝突を防止する「インテリジェントクリアランスソナー」を搭載。

このパッケージには予防安全技術として衝突を予測して回避、もしくは被害軽減をはかる「自動ブレーキ(プリクラッシュセーフティシステム)」や車線逸脱を検知してお知らせ&抑制する「車線は見出しアラート(ステアリング制御機能つき)」を装備。

運転支援技術として、前車との車間を維持して設定した速度で追従する「追従ドライブ支援機能」や「自動ハイビーム」を装備。

【レビュー】のまとめ

「トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド S」は、トヨタが国内線用に開発した高級フラッグシップサルーン。

広々とした室内に大きな荷室。低重心高剛性ボディとスポーツサスによる、適度に引き締まったしなやかな乗り味。高級サルーンとは思えないダイレクトで機敏なハンドリングを併せ持ちます。

「高級スポーツセダンが欲しいけど、ご近所の手前、派手なドイツ高級セダンでは気が引ける」とか、「日本の風土や交通事情に最適化された高級セダンを探している」なんて人にピッタリな車です。

中古車市場では

2017年式「トヨタ・クラウン アスリート ハイブリッド S」で400万円台前半。2014年式で300万円前後(2018年4月現在)。

新車価格

4,978,800円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)