新型トヨタ クラウン アスリート ハイブリッド【試乗評価】日本的癒しの最高峰 [DAA-AWS210-AEXXH]

トヨタクラウンハイブリッド前面画像

今回の【試乗評価】は、「新型 トヨタ クラウン アスリート S ハイブリッド(14代目)」。
2012年にフルモデルチェンジした、Lクラスの4ドアセダン。トヨタの伝統を受け継ぐフラッグシップモデルでもあります。

1955年に発売された初代クラウンは、当時としては珍しい純国産モデルとして設計され、高い人気を誇った乗用車専用モデルです。

海外の車をそのままノックダウン生産する国内メーカーが多い中、トヨタはアメリカ車を参考にして独自に設計を実施。当時の車は舗装の無い悪路を走行するため、トラックをベースにした乗り心地の悪い車が多かったのですが、トヨタは乗用車専用シャシーの耐久性を高める事で初代クラウンに快適な乗り味を与えていました。

その後もクラウンは日本国民の憧れとして60年以上に渡って作り続けられ、セダン人気の衰えた現在でもそれなりの人気を維持しています。

今回フルモデルチェンジした14代目クラウンは、先代のプラットフォーム(基本骨格)を流用しながらも、新しいパワートレーンとトランスミッションを搭載。ハイブリッドシステムのダウンサイジングを行うことで、価格の安さと低燃費を実現しています。その結果、ハイブリッド仕様はクラウンシリーズの中でも一番の人気モデルとなっています。

グレード構成はフォーマルな「ロイヤル」と、スポーティな「アスリート」の2グレード。それぞれにハイブリッド1種、ガソリン2種のパワートレーンが設定されます。

2015年にマイナーチェンジを実施。内外装の変更と共に、ボディ剛性の強化や足回りの見直しなども行われています。

※じっくり読む時間の無い人は、文末の「【試乗評価】のまとめ」をどうぞ↓

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「新型 トヨタ クラウン アスリート S ハイブリッド」の外観

ボディサイズ、全長4895mmX全幅1800mmX全高1450mm。ホイールベース、2850mm。

クラウンらしい押し出し感のあるスタイリングです。

「アスリート」には、標準色の他に「ジャパンカラー・セレクション・パッケージ」として、日本の伝統色をモチーフにした12のボディカラーが用意されます。

トヨタクラウンハイブリッド後部画像

フロント

重厚感あふれるフロントノーズに、「稲妻」をモチーフにしたフロントグリル。シャープなLEDヘッドライトを装備。クラウンのスポーティグレード「アスリート」にふさわしいアグレッシブなフロントフェイスです。

マイナーチェンジによって、フロントグリル(立体メッシュ)とフロントバンパー形状が変更されています。

サイド

ロングノーズ&ビッグキャビンの伸びやかなFRルック。極太のDピラー(一番後ろの柱)と立ち気味にレイアウトされたAピラー(一番前の柱)が、クラウンらしさを強調しています。

リア

強く傾斜したリアウィンドウに、ハイデッキ化されたヒップライン。威風堂々とした佇まいをみせる後ろ姿。

マイナーチェンジによってリアコンビランプ形状が変更され、よりスポーティな印象となりました。

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内装

しっとりとした質感のインパネに手触りの良いソフトパッド、メノウ加飾パネルを組み合わせた上質な室内。日本の伝統的な高級感を表現しつつ、先進的なイメージも併せ持ちます。レクサス上級車種群と比較すれば多少大味な印象ですが、トヨタ社内の上下関係を考えれば仕方ありません。

メーターナセルには、視認性の高い大型二眼メーター(オプティトロン)。中央には「TFTカラーマルチインフォメーションディスプレイ」がレイアウトされ、ハイブリッドシステムの状況やガソリン残量など運転に必要な情報を表示します。

センターコンソール最上段には、ナビゲーションを表示する「8型タッチディスプレイ」。その直下には、エアコンや車輌情報などを設定する「TFTカラータッチディスプレイ」を装備。上段の「8型タッチディスプレイ」とシームレスに繋がり「トヨタマルチオペレーションタッチ」を構成します。

シート

フロントシートは、コシのあるクッションに柔軟な表皮が組み合わされますが、やや腰回りの出っ張りが大きく腰ばかりに圧力が掛かる印象です。シートが新しくアタリが付いていないとか、体型との相性もありますので購入の際は自分で座って確かめてください。

リアシートは体型に沿って適度な窪みがあり、ホールド感は十分。座面の前後長、背もたれの高さともに適正で、快適に座ることができます。頭上と足元空間もたっぷりと確保され、大人二人で座っても窮屈感はありません。

荷室

荷室容量は幅、奥行きともに広大で、たっぷりとした容量を確保。家族4人であれば荷物のかさばるキャンプも可能です。床下には小さなサブトランクスペースも備わり、細々とした荷物をキレイに整理して収納できます。

静粛性

車内には遮音材や吸音材がたっぷりと装備され、4気筒エンジン搭載車とは思えない上質な静粛性を確保しています。

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パワーユニットとトランスミッション

2493cc・直列4気筒DOHCエンジン+電気モーターに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
エンジン:最高出力178ps/6000rpm、最大トルク22.5kgf・m/4200-4800rpm。
電気モーター:最高出力143ps、最大トルク30.6kgf・m。
車両重量1660kg。JC08モード燃費、23.2km/l。

カムリ用の横置きエンジンをFR用に改良して搭載しています。多くのパーツが一新されており、まったく別のエンジンと言ってもいい位です。

パワーユニット

2.5Lツインカムエンジン+電気モーターによるハイブリッドシステムで後輪を駆動(FR)。先代の3.5Lエンジンから大幅にダウンサイジングされましたが、200kgの軽量化とあいまって必要十分以上のパワー感があります。

出足は電気モーターによってスムーズかつ力強く発進。そこからアクセルを踏み増していくとエンジンが始動しますが、注意していないと気づけないほど繋がりはスムーズです。

高速域ではさらにエンジン回転が低下して、抜群の静粛性を発揮します。急な坂道や合流ポイントでアクセルを踏み込むとエンジンノイズを高めますが、車内に侵入するノイズは許容範囲内です。電気モーターのアシストによって3Lエンジン並のトルクを発揮、急な坂道を物ともせずグイグイと駆け上がります。

さらにスポーティに走りたい時は「SPORT」モードを選択してください。ステアリングとアクセルのレスポンスが向上してさらに俊敏な走りを楽しめます。

トランスミッション

ハイブリッドシステム全体でCVTの働きを担う、電気式無段変速機を装備。

乗り心地とハンドリング

前輪にダブルウィッシュボーン式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは、215/55R17。

適度に引き締まったしなやかな乗り味。目地段差では路面の衝撃を拾いやすいものの、衝撃の角が適度に丸く、不快な印象はありません。

ロイヤル系との違いは、タイヤからダンパー、スプリングと広範囲に及びます。もう少しソフトな乗り心地が好みだという人には、ロイヤル系の方がオススメです。

長いホイールベースとよく動く足回りによって、うねりのある路面でもフラットな姿勢を維持。高速域では抜群の直進安定性をみせます。

マイナーチェンジによってスポット溶接が増設され、ボディ剛性が大幅に向上しました。ドイツ車のようなカチッとした乗り味を強めています。

ハンドリング

ハンドリングはほどよく俊敏。FRらしい素直な動きで、ドライバーの意図したラインを正確に描きます。

リアの接地性が高く、コーナリング中も安定した姿勢を維持。姿勢を大きく乱すことはありません。粘り腰の動きでハンドリングとのバランスが素晴らしいです。

最小回転半径、5.2m。大柄なボディの割に結構小回りが効きます。

その他

先進安全技術は、ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた「Toyota Safety Sense P」を標準装備。

衝突の危険を検知して回避、被害慧眼をはかる「プリクラッシュ・セーフティシステム」や、車線からのはみ出しを警告する「レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御機能付き)」、対向車への眩しさを低減する「アダプティブ・ハイビーム・アラート」、「オートマティック・ハイビーム」、「レーダー・クルーズ・コントロール(ブレーキ制御付き)」が装備されます。

【試乗評価】のまとめ

「トヨタ クラウン アスリート S ハイブリッド」は、日本を代表する高級Lクラス・サルーンのハイブリッドバージョン。

先代に搭載されていた3.5Lエンジンから、2.5Lエンジンへと大幅なダウンサイジングが行われていますが、その分、価格も安くなり燃費性能も向上しています。

パワー自体は先代よりも落ちますが、軽量化されたボディとあいまって動力性能に不足はありません。FRらしい素直なハンドリングと、適度に引き締まったしなやかな乗り味もこの車の大きな魅力です。

日本の風土に合った高級車を求めるのなら、これ以上の車は無いでしょう。ハイブリッドシステムの制御も素晴らしく、スムーズでクセの無い仕上がりです。

「高級ハイブリッドサルーンを買いたいが、ドイツ高級セダンでは気が引ける」とか、「日本の道路事情に最適化されたLクラスの4ドアセダンが欲しい」といった人には最適な車となります。

中古車市場では

2017年式「トヨタ クラウン アスリート S ハイブリッド」で420万円前後。2014年式なら250万〜350万円程度(2018年6月現在)。

新車価格

5,032,800円(消費税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)