最近の高級車やスポーティな車についてくる標準タイヤは、一昔前と比べると随分と大径化されたりワイド化された高性能タイヤが多くなっています。
20年前、三菱GTOに18インチタイヤが装着されていると知って「デカすぎる~」と興奮したものですが、今や大して珍しくもありません。
これは単純に見栄えが良いとか、カッコイイといった理由の他に、走行性能が向上するとか、「サスペンションの性能が良くなっているため、硬いスポーティなタイヤを履いてもある程度の乗り心地が確保できるようになった」という理由もあります。
しかし、こんな高級車やスポーティな車のオーナーを悩しているのが、数年に一度のタイヤ交換です。
高級車に装着されているタイヤは高い
経が大きくワイドなタイヤや扁平率の低いスポーティなタイヤは、ヴィッツなどに装備されている普通のタイヤと比べると、目の飛び出すような高い値付けが行われています。
例えば、レクサスGSのLバージョンの場合は、「235/45R18」という大きなタイヤが標準で装備されています。これを標準タイヤと同じ銘柄の「POTENZA」に交換すると、1本で定価50328円となります。4本同時に交換して工賃を含めると、25万円弱となってしまいます。
ただし、ディーラーでキャンペーン中に購入すれば、1割程度の値引きが期待できます。街のタイヤショップであれば、1本42000円(工賃込)(4本同時に交換すると、168000円)。ネットショップの一番安いお店なら、1本27500円となります。ただし、ネットショップの場合は、ここから交換工賃として15000円程度がさらに上乗せされますから、4本交換すると170000円程度になってしまいます。ただし、交換工賃の安いところを探せばもう少し安くなる可能性もあります。
乗り心地の良いタイヤに交換する
こんな時にオススメしたい裏技が、「タイヤの銘柄を乗り心地の良いものに変える」という方法です。
例えば、標準タイヤがスポーティな「POTENZA」の場合は、同じブリジストンで乗り心地重視の銘柄「PlaYz」に変えるわけです。
乗り心地重視といっても性能が低いわけではありません。セダンを快適に走らせるための技術がタップリと投入されています。ただし、スポーティな性能を追求するよりも、快適性能を追求したタイヤのほうがコストが安く、結果的に安く買える事になります。
PlaYzの定価は1本45360円と、POTENZAから1割程度安くなります、これをネットショップで探すと24800円ですから、4本をまとめて交換した場合は、159200円とPOTENZAよりも1万円程度安くなります。街のタイヤショップでも同じくらいです。
標準タイヤと市販品では、銘柄が同じでも乗り味が異なる
「そこまでして1万円程度安くなるだけなら、素直にPOTENZAをネットショップで購入するよ」という人もいるかもしれませんね。
しかしちょっと待ってください。新車の時にレクサスGSに装着されていたPOTENZAと、市販品のPOTENZAでは性能も乗り味も大きく違います。
POTENZAのような高性能タイヤは本来スポーツカーの為に開発されたタイヤですから、高性能セダンといえども乗用車に装着するとかえって乗り心地が硬くなりバランスが崩れてしまいます。
そこで自動車メーカーでは、柔らかい乗り心地の専用POTENZAをブリジストンにわざわざ供給してもらっています。なぜそこまでして相性の合わないPOTENZAを装着しているのかというと、単純に「POTENZAのブランドが欲しいから」というだけの理由です。ちょっと車に詳しい人なら、POTENZAの高性能については良く知っていますから、POTENZAが装着されているというだけで、「おお、すごいね~」となるわけです。
そういった事情を知らず、市販品の硬いPOTENZAをそのまま装着してしまうと、車全体のバランスが崩れて乗り心地も悪化してしまいます。こういったトラブルを防ぐには、タイヤの銘柄を快適性を重視したものに変更するしかありません。その結果タイヤ交換のコストも安くなるわけですから、まさに一石二鳥といったところですね。
もちろん「もっとスポーティな乗り味の方が好き」という人の場合は、市販品のPOTENZAを装着したほうが満足感は高いでしょう。乗り心地とスポーティさを両立させつつ、価格は安くなくても良いという場合は、POTENZAと同じくらいの価格で快適性とスポーツ性能を両立させたREGNOがオススメです。