以前、この【運転のコツ】では、冬の寒い夜に車を駐車する時の注意点について詳しく解説しています。
この時の記事では、主に車自体について注意するポイントを解説していますが、今回は視点を変えて、車を停める場所についての注意点です。
坂道のすぐ下に停めてはいけない
坂道を降りてきてすぐに「行き止まり」となっている場所に車を停めると、朝、身動きが取れなくなることがあります。
そのような場所に車を停めると、当然ながら前には進めませんので、後退しながら坂道を登ることになります。
しかし、こういった状態で夜に大量の雪が積もると、坂に積もった大量の雪が重しとなり、簡単には後退することが出来なくなるのです。
同じ理由で、坂道を降りてきたところに車があり、すぐその車の後ろ(坂道側)に停車するのも危険です。
朝、その車が先に出発してくれれば良いのですが、しばらく滞在する予定の車であった場合は問題です。雪が溶けるかその車が動いてくれるまでは、あなたの車も動くことが出来なくなります。
フロントグリルは壁側に向ける
夜の間に車の「フロントグリル(車の前にある空気口)」に雪が吹き込みそうな場所も、駐車してはいけない危険なポイントです。雪は水分ですので、エンジンルーム内に吹き込むとトラブルの原因となります。といっても雪の吹き込む方向は、時間とともに刻々と変化して簡単に予想することはできません。
そこで、ちょっとした工夫としては、「車のフロントをホテルなどの壁側に向ける」というものがあります。こうする事でどんな方向から雪が吹き込んでも、エンジンルーム内まで侵入する事は少なくなります。
併せて、グリルの裏にスペースがあれば、ダンボールを挟んでおくと安心です。ただし、朝、出発する前には、必ずダンボールを外してから出発してください。これを忘れて長時間運転していると、エンジンがオーバーヒートを起こすこともあります。
朝日が早くから当たる場所を選ぶ
フロントグリルを壁側に向けると言いましたが、なるべくなら朝起きた時に、朝日が車に直接当たる場所だとなお完璧です。朝日が早くから車に当たる場所であれば、凍りついたボディや窓ガラスなど、多くの部分を自然に解凍することができます。
ただし、優先順位としてはグリルのガードの方が上ですから、両立できないときはグリルの向きを優先してください。
車を寒い場所に停めても凍りつかせないための工夫については、前回の記事で詳しく触れています。よろしければ併せてご覧ください。