今回は「新型スズキ スイフト スポーツ」を試乗レポートいたします。
このモデルで3代目となるモデルチェンジです。
RSグレードをご覧になりたい方はこちら「新型スズキ スイフト RS」をどうぞ。
外観
一目でスイフトと分かる特徴的な外観スタイルです。
イメージカラーのチャンピオンイエローがよく似合います。
素のスイフトとの違いは、ヘッドライトのブラックベゼル化、フロントグリルの大型化とフォグランプ周りのデザイン変更、それと専用アルミホイルの採用と17インチ化です。
これらのデザイン処理が加わる事により、素のスイフトとは全く違う、迫力のあるスポーティな印象を持っています。
内装
素のスイフトとの違いは、メーターリングが5眼タイプのシルバーリングになっている事と、シートの形状の違い、シートやシフト、ステアリングなどに施されたおしゃれなレッドステッチの有無です。
素のスイフトと同じく、質感もデザインも控えめながら、合理的で使いやすい内装デザインです。
見るからにがっしりとした質感の高い、専用のスポーツシートが装備されます。
このフロントシートは、厚みとストロークはたっぷりで、コシと硬さのある快適なシートです。
体圧の分散も上手で、これなら長時間座っていても大丈夫です。
素のスイフトと同じく、狭いリアシートと荷室ですが、このリアシートを畳めばそこそこ広い荷室として使えます。
また車内は遮音が行き届いており、同クラスのライバルと比べると静かです。
エンジンとミッション
1.6L直列4気筒エンジンに、6速マニュアルミッションが組み合わされます。
136ps/6900rpmの最高出力に、16.3kgm/4400rpmの最大トルクを発揮します。
有り余る程のパワーはありませんが、日常使用で不足のない十分なパワーを持っています。
中低速のトルクはフラットで扱いやすい特性です。軽い車重と相まってエンジンのレスポスは抜群です。
またシフトフィールも小気味良く、気持ちの良いスポーツドライビングが楽しめます。
足回りとハンドリング
前輪はストラットが大径化されたマクファーソンストラット式サスペンションに、後輪は強化された専用設計のトーションビーム式サスペンションが装備されます。
前後ともにモンロー製のショックアブソーバーを装備しています。
ステアリングは自然な操舵フィールで、リニアな反応を示しながらドライバーの意思通りに曲がってくれます。
締め上げられたフロントサスにより、ロールは最小限で、コーナリング中の安定感も高いです。
バネ下加重の軽減を中心に、ボディ全体では10kgの軽量化を実施、総重量1040kgという軽量ボディを実現しています。
乗り心地は硬めながら、角の丸い引き締まったしなやかな足回りで、適度にスポーティです。
直進安定性と接地感が高く、路面に吸い付く様に走ります。
反面、荒れた路面では段差での衝撃を拾いやすく、後輪はぴょこぴょこと跳ねやすい特性です。
評価のまとめ
スズキはアルトでも「ワークス」と「ターボRS」という二つのスポーツグレードを展開していますが、スイフトでもこの「スポーツ」と「RS」という二つのスポーツグレードが存在します。
厳密には「RS」は素のスイフトの一グレードという位置づけで、「スイフトスポーツ」は専用モデルという立ち位置です。
この二つを比べると、人馬一体といったコンセプトは同一ながら、よりスポーティなセッティングが施されているのは「スイフトスポーツ」の方です。
「RS」は元々欧州仕様のセッティングを日本市場に持ち込んだものですから、印象としてはより日常的なものです。
日常域での快適さやランニングコストを考えるのなら、ちょっとスポーティな「RS」。
多少、日常域での硬さやほんの少しの燃費の悪さをとっても、もう少しスポーティな方が良いという方には「スイフトスポーツ」がオススメとなります。
主要諸元と価格
全長X全幅X全高 | 3890mmX1695mmX1510mm
JC08モード燃費 | 14.8km/l
価格 | 1,728,000円(税込み)