今回の【評価レビュー】は「新型 トヨタ ハリアー プレミアム(ターボ/4WD/6AT)(3代目)」。
2013年にフルモデルチェンジした、MクラスのクロスオーバーSUVです。
ラグジュアリーな街乗りSUVとして、先駆的な役割を果たした初代ハリアー(レクサスRX)ですが、3代目ハリアーはより手軽なSUVとして一回り小さくなって生まれ変わりました。
基本となるプラットフォーム(基本骨格)は、これまでのカムリ用からRAV4に使われる「MCプラットフォーム」へと変更。レクサスRXの日本市場向けモデルであった先代と異なり、国内専用モデルとして独立した設計が行われています。
2017にはマイナーチェンジが行われ、ボディ剛性や足回りの強化、外装デザインの変更を実施。同時にターボモデルがラインナップに加わりました。
※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【評価レビュー】のまとめ」をどうぞ。
外観
全長4725mmX全幅1835mmX全高1690mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2660mmとなります。
フロント
薄くなったフロントグリルにシャープな角型ヘッドライト。ダイナミックな形状のフロントバンパーが組み合わされ、上質で力強いフロントフェイス。
サイド
長いフロントノーズに傾斜の強い前後ピラー(柱)が相まって、スポーティで美しいサイドビューを構成。新デザインとなった18インチアロイホイール(切削光輝タイプ)が標準装備され、足元から上質な雰囲気を醸し出しています。
リア
むっちりとした張りのあるヒップラインに、デザインの刷新されたテールランプが薄くはめ込まれ、力強さと安定感を感じさせるリアエンド。
内装
しっとりとした質感の樹脂にメタルパーツ&レッドステッチが効果的に配置された、上質感あふれる室内。メーター表示は視認性の高い二眼タイプ。ステアリングは本革巻きとなります。さらにターボモデルには、スポーティなメタルカーボン調パネルも追加されます。
シート
前席は、アルカンターラと合皮のコンビシート。上質なアルカンターラにコシのあるクッションが組み合わされ、疲れの少ない快適なシートに仕上がっています。
後席は、頭上空間にやや窮屈感があるものの、実際の居住スペースに問題はありません。足元にはゆったりとしたスペースがあり、大人二人で十分座ることができます。
荷室
荷室には広大なスペース(599L)があります。これなら荷物のかさばるキャンプも十分可能です。
静粛性
室内にはしっかりと遮音対策が施されており、ラグジュアリーSUVにふさわしい静粛性を持っています。
エンジンとミッション
1998cc・直列4気筒DOHCターボエンジンに、6速ATが組み合わされます。
エンジンは、231ps/5200-5600rpmの最高出力と、35.7kgf・m/1650-4000rpmの最大トルクを発揮。
車両重量1700kg。JC08モード燃費は、12.8km/l。
エンジン
2.0Lのツインカムターボで4輪を駆動(フルタイム4WD)。低速から力強いトルクを発生するダウンサイジング系ターボ。1.7tの重量級ボディをキビキビと活発に走らせます。
アクセルと強く踏み込めば、猛々しいターボサウンドを楽しむことができます。
トランスミッション
トルコン式の6速ATを装備。たっぷりとした低速トルクを活かして、早いタイミングでリズミカルに変速。レスポンスに優れたスムーズな変速フィールをみせます。
乗り心地とハンドリング
前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはダブルウィッシュボーン式サスペンションを装備。
乗り心地
装着されるタイヤは、前後ともに235/55R18。
ゆったりとした乗り味のハイブリッド系に対して、ターボ系の乗り味は適度に引き締まったしなやかさが特徴です。
高速域では4つのサスが巧みに上下して余分な衝撃を吸収。フラットな姿勢でまっすぐに直進します。
目地段差や橋脚のジョイントでは、路面からの衝撃を車内に伝えてしまいます。
ハンドリング
適度に重厚感のあるスポーティなハンドリング。ドライバーの操舵に対してキビキビと反応して、軽快感あふれる走りをみせます。ただし、やや路面からの情報が不足しており、運転する実感に乏しいです。
最小回転半径は5.6m。
その他
先進安全技術は最新のミリ波レーダーと単眼カメラを併用した「Toyota Safety Sense P」を標準装備。このパッケージには「プリクラッシュブレーキ(衝突被害低減ブレーキ)」や「レーンディパーチャーアラート(車線逸脱警報&制御)」、「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付き)」などが含まれます。
【評価レビュー】のまとめ
トヨタ・ハリアーは、パワフルなターボエンジンに、スポーティな乗り味。かっこいいスタイリングを纏った上級クロスオーバーSUVです。
コンパクトなRAV4をベースに国内専用モデルとして開発されているため、先代ハリアーよりも一回り小さく、使い勝手や取り回しも良好です。
「コンパクトで上質なクロスオーバーSUVを探している」とか、「ハリアーを購入したいが、自然吸気エンジン仕様やハイブリッド仕様では少々物足りない」といった人にピッタリな車です。
中古車市場では
ハリアーのターボモデルは昨年登場したばかりなので、市場にタマ自体がほとんど存在しません。自然吸気エンジン仕様の「2017年式ハリアープレミアム」なら、330万円前後。2013年式なら200万円台前半となります(2018年2月現在)。
価格
価格 | 3,714,120円(消費税込み)