初代 フォード モンデオ セダン GHIA(後期型)【旧型レポート】スムーズなV6エンジンとシャープなハンドリング、使い勝手の良い広々とした室内 [E-WF0FSE]

今回の旧型レポートは「フォード モンデオ セダン GHIA」。
1993年から2000年に渡って製造販売されていた、小型4ドア・セダンです。

この4ドア・セダンの他に荷室の広いステーションワゴンもラインナップしていました。ただし、欧州市場で導入されていた5ドア・ハッチバックはカタログから落とされています。

1996年にはフェイスリフトを含む大規模なマイナーチェンジが行われ、ごくオーソドックスな印象のフロントフェイスから、強烈な個性を発揮するモデルへと大きな変貌をとげています。

フォードには、アメリカ本社を中心に製造販売される「アメリカ・フォード」と、欧州を中心に活動する「ヨーロッパ・フォード」があります。フォードといえばアメ車といったイメージが強いですが、実はこのヨーロッパ・フォードで製造される車はキビキビとした足回りとトルクフルなエンジン、コンパクトなボディに優れたパッケージングを持つ欧州車的傾向の強い車づくりが特徴です。

ヨーロッパ・フォードで企画・製造されたこの「フォード・モンデオ」も欧州車的傾向の強い小型車です。ただし、日本での知名度はいまひとつで、その内容の良さとは裏腹に売上はパッとしませんでした。

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外観

全長4560mmX全幅1750mmX全高1435mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2700mmとなります。

オーソドックスな3ボックスフォルム。前期型モデルの顔は非常に大人しい印象のものでしたが、マイナーチェンジによって強烈な個性的の顔が与えられています。

フロント

欧州車的な端正なデザインから、アメ車のようなアクの強い大らかなフロントフェイスに変更されています。左右のヘッドライトと楕円形のグリル。3つの楕円形を重ねたような面白いスタイリングです。

サイド

長めのフロントオーバーハングに、Aピラー(1番前の柱)とCピラー(前から3番目の柱)のしっかりと立ち上がった大きなキャビン(居住スペース)。特に際立った特徴の無い、オーソドックスな3ボックススタイルです。

リア

ふっくらとした丸みのあるリアエンドに、左右で独立した木の葉型のリアコンビランプが装備されます。控えめで優しい印象のリアビューです。

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内装

しっとりとした質感の樹脂と、いかにもイミテーションといった印象の木目調パネルが組み合わされます。眼前には大きな二眼メーターが装備され、視認性は良好です。全ての計器類とスイッチ類がドライバーの方に集約された「ドライバーオリエンテッド」な設計です。

シート

フロントにはゆったりとした大きめのシートが装備されます。クッションの芯にしっかりとしたコシがあり、長時間座っていても疲れは少ないです。

リアシートもしっかりと作り込まれており、足元、頭上空間ともに大人がゆったりと座れるだけの充分なスペースが確保されています。

荷室

家族4人が2泊3日旅行に行く程度の荷物であれば、余裕を持って積み込むことができます。

静粛性

スムーズで静かなV6エンジンのおかげで車内の静粛性は高いです。

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エンジンとミッション

2543ccのV型6気筒DOHCエンジンに、4速ATが組み合わされます。
エンジンは、170ps/6250rpmの最高出力と、22.4kgf・m/4250rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1440kg。10モード/10・15モード燃費は、8.3km/lとなります。

エンジン

2.5LのV6ツインカムエンジンで前輪を駆動。やや高回転型のエンジンながら低速からフラットなトルクを発揮するため、街中では充分以上の走りが可能です。急な坂道や合流ポイントでもたつくこともありません。

バイブレーション、ノイズともによく抑えられており、スムーズかつ上質なドライブフィールをもたらします。

トランスミッション

トルコン式の4速ATを装備。V6エンジンのおいしいところをシッカリと使い切って、ダイレクトでスムーズな変速を行います。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはクワドラリンク式サスペンションが装備されます。

足回り

引き締まったスポーティな足回り。といっても角に適度な丸みがあるため、不快な印象はありません。

高剛性ボディにスポーティなサスが組み合わされ、高速域ではどっしりとした直進安定性をみせます。これなら、長時間ドライブでもそれほど疲れは溜まりません。

ハンドリング

引き締まった足回りによって、キビキビとした切れ味の良いステアリングフィールが与えられています。ドライバーの操舵に対してリニアに反応して、シャープにノーズの向きを変えていきます。

評価のまとめ

スムーズでパワフルなエンジンとシャープなハンドリング、小さなボディに効率の良いパッケージングが施され、室内には広々とした空間が拡がります。

前期型の端正でカッチリとしたスタイリングは失われましたが、欧州車的なバランスの良い走りは健在です。

ドイツライバル勢と比較するとちょっと華やかさに欠けますが、内容に対するコストパフォーマンスは群を抜いています。

「使い勝手の良い欧州セダンを探しているが、メルセデスやBMWのような高級車ではちょっとブランド料が高すぎる」、「欧州車のしっかりとした走りを持ちながらも、コストパフォーマンスに優れた大衆車は無いか?」と探している人にピッタリな車です。

価格

新車当時の価格 | 2,845,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)