ステーションワゴンは、セダンのルーフをリアエンドのギリギリまで延長して、ハッチバックドアを増設したボディ形式です。
そのため、セダンの優れた操縦安定性はそのままに、大きなカーゴスペースを後部に持っています。
運転のしやすいシート構造
ステーションワゴンのボディ前半部分は、セダンとほとんど同じ構造です。そのため、フロントシートや運転席周りの使い勝手についても、セダンと大差はありません。
シート形状はドライバーの身体にフィットする構造で、より運転を快適に行うための設計が施されています。リクライニング機構が装備されますので、シートバックを倒して短時間の仮眠をする事も可能です。
ただし、シート形状がフラットでは無いため、車中泊のベッドとして使うにはそれなりの工夫が必要です。この辺りの事情もセダンと同じですね。
広大な荷室スペースを活用してベッドを作る
といってもステーションワゴンには、セダンには無い広大な荷室スペースが備わります。このスペースを有効に活用する事で、セダン以上に快適なベッドを作ることが可能です。
また、ステーションワゴンのリアシートは、シートバックを折りたたむ事で、後部のラゲッジスペースと連結して広大な荷室空間を作ることができます。
この荷室スペースは、荷物を積みやすいようにフラットな床面構造が採用されています。このフラットな構造は、フラットシートを前提に設計されているミニバンよりもさらにフラットです。
ただし、フラットといってもシートではないので、クッションは装備されません。そのため快適な寝心地を得るには、マットレスなどで適度な弾力を付けてやる必要があります。
加えて寒い冬の時期は、シートが無い分マットレスを厚くする必要もあります。
就寝可能人数は2+1
また、リアシートを折りたたむと、フロントシートを倒す事が出来なくなりますから、就寝可能人数は大人2人がいいところでしょう。子供が小さければ、川の字に寝ることでギリギリ3人までいけるかもしれません。
その代わりフロントシートはフリーとなりますので、荷物を積んだり、咄嗟の時は、荷物を後ろに押し込んですぐに運転する事も可能です。
大きなルーフボックスを使う事ができる
ルーフが長いので、セダンより大きなルーフボックスやキャリアを積むことができます。荷物をルーフボックスに積んでおけば、フロントシートで大人二人が仮眠する事もできます。その場合は、健康の事を考えて(エコノミー症候群などを予防するため)、夜中に後ろの人と交代する必要があります。この場合の就寝人数は4+1となります。まあ、これは災害時などを考えた非常用の就寝スペースですので、快適に眠ることはできませんが。