新型 スマート フォーフォー ターボ(2代目)【試乗評価】個性的な魅力と力強い走りを持つシティコミューター [DBA-453044]

スマート・フォーフォー・ターボのフロント

※写真は自然吸気エンジンの「Prime」です。

今回は「新型 スマート フォーフォー ターボ(2代目)」を試乗レポート。
2014年にフルモデルチェンジした、コンパクトな5ドアハッチバックです。日本市場では2016年から販売され、遅れてこのターボモデルも同年に追加されています。

プラットフォームをルノー・トゥインゴと共用するため、旧世代のFFレイアウトと異なるRRレイアウトが採用されます。生産もルノー工場で行われます。

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外観

全長3550mmX全幅1665mmX全高1545mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2495mmとなります。

フロント

曲線を主体としたギュッと凝縮感のあるフロントノーズに、ブラックベゼルで縁取られた眼力の強いヘッドライトを装備。アグレッシブな印象のフロントフェイスです。

サイド

前輪はフロントギリギリの位置にレイアウトされます。その結果、コンパクトなボディの割に長いホイールベースと、大きなキャビンを実現。胴長短足のやんちゃでかわいらしいシルエットです。

リア

スマート・フォーフォー・ターボのリア

塊感のあるリアエンドに、角型のリアコンビランプをレイアウト。リアフェンダーががっしりと対地を掴むように拡がり力強い印象です。

ルーフからCピラー(前から3番目の柱)、リアコンビランプにかけてツートンカラーで色分けがされ(ターボモデルの場合)、この小さなボディに特徴的な個性を与えています。

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内装

スマート・フォーフォー・ターボの内装

しっとりとした樹脂に鈍く光るメタル素材があしらわれ、コンパクトカーながら質感の高い室内です。

日本のコンパクトカーと比較すると若干アイポイントが高く、遠くまでしっかりと見たわすことができます。コンパクトなボディと相まってボディの見切りも楽々です。

ルーフには前後に2枚のサンルーフを標準装備。コンパクトな室内に広々とした開放感を与えています。

シート

スマート・フォーフォー・ターボのシート

立体的な形状のフロントシートが装備されます。シートは薄めですが、シートバックに強固なシェルが装備されるため、座り心地にはしっかりとしたコシがあります。

リアシートは成人男性が座るにはギリギリのスペース。頭上、足元ともにあまり余裕はありません。

荷室

床下に3気筒エンジンが搭載されますが、意外と荷室は広めです。家族4人で2泊3日旅行くらいなら充分可能です。

静粛性

しっかりと遮音材が施されており、同じ構造を持つルノー・トゥインゴよりも静かです。

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エンジンとミッション

897ccの直列3気筒DOHCターボエンジンに、6速ATが組み合わされます。
エンジンは、90ps/5500rpmの最高出力と、13.8kgf・m/2500rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1060kg。JC08モード燃費は、22.0km/lとなります。

エンジン

0.9Lのツインカムターボエンジンで、後輪を駆動。ルノー・トゥインゴと同じ、リアエンジン・リアドライブのRRレイアウトです。

アクセルを軽く踏んだだけで力強いトルクが湧き上がります。平坦な市街地はもとより、急勾配の坂道や急加速を必要とするシーンでも余裕を持って走ることができます。

トランスミッション

6速のデュアルクラッチ・トランスミッションを装備。わずかなシフトショックがありますが、力強いパワーユニットと相まってスポーティな印象です。

エンジンが低回転重視のダウンサイジング・ターボのため、ギアを低く保ってエンジン回転を上げても、それほど気持ちよく吹け上がることはありません。ATモードに任せてルーズに走るのが一番です。

足回りとハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪にはド・ディオン式サスペンションが装備されます。

足回り

フロントにエンジンスペースが無いため、前輪をフロントギリギリにレイアウトすることができます。その結果、このサイズの車としては異例に長いホイールベースを持ちます。

このおかげで、先代のスマートにあったピッチングや過大なバイブレーションは鳴りを潜め、極普通のコンパクトカーとして扱うことができます。このクラスの車として標準的な乗り心地です。

ルノー・トゥインゴと比較すると足元に太めのタイヤが装備されるため、適度に引き締まったスポーティな乗り味です。

ハンドリング

RRならではのクセは最小限に抑えられています。フロントにもしっかりとした手応えがあり、安心してステアリングを握ることができます。

ドライバーの操舵に対して機敏に反応する小気味いいステアリングフィール。

フロントにエンジンが無いため、大きく前輪を切ることができます。ボディの短さとあいまって、狭い路地でもクルリと向きを変えることができます。

評価のまとめ

こういった小さなシティコミューターこそ、日本に一番ぴったりな車のはずですが、車格の割に価格が高い事もあって日本市場での売上は今ひとつです。

200万円台の予算があれば、コンパクトカーから小型車まで色々な選択肢がありますし、小さな車が必要ならもっと安い国産車が沢山あります。

その中でもこのスマートをあえて選択するという人は、スマートの強い個性に惹かれた人か、もしくは憧れのメルセデスベンツのブランドに安く乗りたい人でしょう。

低速から湧き上がる力強いトルクと、クセの少ない小気味いいハンドリング。小さなボディに優れたパッケージングが施され、後席にも大人がなんとか座れるだけのスペースが確保されています。

「都市部に住んでいて普段使いの手軽な車を探しているが、日本の軽自動車やコンパクトカーではイメージが弱い、もっと自分の個性を主張できる面白い車が欲しい」という人にピッタリな一台です。

価格

価格 | 2,570,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)