今回の旧型レポートは「初代 トヨタ ポルテ 130i Cパッケージ(2004年)」。
2004年に登場した3ドアのコンパクトなミニバンです。
ベースとなるプラットフォームには、ヴィッツと共通のモノが使われています。
外観
全長3990mmX全幅1690mmX全高1720mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2600mmとなります。
フロント
短いノーズに角型ヘッドライトが組み合わされ、真面目で優しい印象のフロントフェイスです。
サイド
長いホイールベースに巨大なキャビン、短いフロントノーズが組み合わされた、実用性を重視した簡潔なスタイリングです。
リア
こざっぱりと纏まった端正なリアエンドに、小型のリアコンビランプが装備されます。
内装
大きな円をモチーフとした清潔なインテリア。便利な小物いれが豊富に用意されているため(ドア、ダッシュボード下、センターコンソール等)、子育て世代に重宝されそうです。
しっかりと切り立ったAピラーに大きなキャビン、短く見切りの良いノーズが組み合わされ、良好な視界を確保しています。
左側に大きなスライドドア。右側に普通のヒンジドアが装備されます。右側にはリアドアがありませんので、路肩に停車した時、右側から子供が勝手に飛び出す事を抑制できます。
フロアにシフトの無いウォークスルー方式ですので、路肩で左スライドドアから乗り込んで、運転席に座るといったことも可能です。
長いホイールベースとたっぷりとした室内高を活かして、広々とした室内空間を確保しています。
シート
フロントシートはコロンとした可愛らしいデザインです。クッションにはしっかりとしたコシが与えられていますが、形が秋ろーの体系に合わず、しばらく座っていると腰が痛くなります。
後席の居住空間には、Lクラスセダンをもしのぐ広大なスペースが与えられています。シートの質感はそれなりで、長いドライブには向きません。中距離(30km)程度の使用であれば問題ないでしょう。
荷室
コンパクトなボディに広々とした居住空間を確保してありますので、荷室の奥行きはそれほどではありません。ただし、底が深く高さがたっぷりとありますので、積み方を工夫するだけでかなりの荷物を積むことができます。
静粛性
坂道や加速時はガーガーとエンジンノイズが高まりますが、それ以外はいたって静かです。
エンジンとミッション
1298ccの直列4気筒DOHCエンジンに、4速ATが組み合わされます。
エンジンは、87ps/6000rpmの最高出力と、12.3kgf・m/4400rpmの最大トルクを発揮します。
車両重量1090kg。10モード/10・15モード燃費は、16.4km/lとなります。
エンジン
1.3L のツインカムエンジンで、前輪を駆動します。必要十分のトルクを持った扱いやすいエンジンです。
アクセルを踏み込むとガーガーとノイズが高まりますが、巡航時や街中では比較的静かでスムーズなエンジンです。
トランスミッション
エンジンをしっかりと回すことで、必要なパワーを作りだす実用的なトランスミッションです。
足回りとハンドリング
前輪にストラット式サスペンション、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。
足回り
ソフトで乗り心地の良い足回りです。高速域でもそこそこの安定性を確保しています。
ハンドリング
ダルでぼんやりとしたステアリングフィール。キビキビ感とかリニアリティなどといったものは希薄です。
重心が高いため、ロールが大きく立ち上がりも唐突で安心感に欠けます。ステアリングが軽いので、運転の苦手な人には喜ばれるかもしれません。
評価のまとめ
左側スライドドアや豊富な小物入れなど、このポルテには子育て世代に対する最大限の配慮が感じられます。
トルクフルで扱いやすいエンジン、小回りの効く軽いステアリング、広々とした室内に便利な小物入れとゆったりとした荷室。自動車を日常の道具として、ガンガン使い倒したい人にぴったりな車です。
その半面、車の個性とか走る楽しみといった要素は潔くばっさりと切り捨てられていますので、何よりも車や運転が好きという人には向きません。
価格
新車当時の価格 | 1,491,000円(税込み)