スバルはニューヨーク国際自動車ショーで「アセント SUV コンセプト」を発表しました。
この「アセント SUV コンセプト」は、7人乗り3列シートを備えるフルサイズSUVです。スバルのコンセプトカーは、車名の後に「コンセプト」とサブネームが付けられる時、多くの場合が市販化を見据えたスタディモデルです。
今回の「アセント SUV コンセプト」も、その例にもれず、市販化を目指してデザインの方向性を模索するために製作されています。
プラットフォームには新型インプレッサにも採用される新世代の「スバルグローバル・プラットフォーム」が使われています。
アセントの外観
ボディサイズ全長5050mmx全幅1989mmx全高1838mm(ホイールベース2972mm)となり、最近発表されたフォルクスワーゲン・アトラスよりも、少しワイドで長く、逆にホイールベースは少し短いです。
全体のスタイリングの印象は同社のコンパクトSUVフォレスターとよく似た「ダイナミック×ソリッド」が踏襲されます。ただし、アセントはフォレスターよりも二回り以上大きなボディが用意されるため、存在感や重量感の違いは圧倒的です。
フロント部分には、最近のスバル車に共通して採用されている「C型LEDライナー」と、「六角形グリル」が組み合わされます。ただし、巨大な前面パネルを埋めるため、フロントグリルのサイズもフォレスターとは比べ物にならないくらい巨大です。
サイドビューには「マツダ・ビアンテ」のような深いキャラクターラインが刻まれます。どっしりとした巨大なボディにキビキビとした軽快感を与えています。
リアエンドは、新型インプレッサやレヴォーグに近い「横に薄く長いC型リアコンビランプ」が装備されます。リアウィンドウはフォレスターによく似た六角形タイプです。スポーティな凝縮感があるため、バディサイズよりも小さく感じられます。
アセントの内装デザイン
インパネには上質なツートンカラーのレザーが貼り合わされ、上質でモダンな印象のインテリアデザインです。全体のデザインテーマには、新型インプレッサに採用されている「ダイナミック×ソリッド」の印象が色濃く感じられます。
センターコンソール中央には、大きなタッチスクリーン式の液晶ディスプレイが装備され、エアコンの調整からナビシステム、オーディオ、ドライビングデータ、燃費計などにアクセスすることができます。
インプレッサの内装にもステッチ処理が施されていますが、近づいてみるとイミテーションだという事がすぐに分かるチープな質感です。これはコストを考えれば仕方のない事ですが、同じテーマで上質な本皮が使われるこの仕上がりを見ると、デザイナー本来のイメージをそのまま感じることが出来ます。
スバルアセントSUVコンセプトの特徴的な機能は、その7人乗りシートです。セカンドシートには左右に分割されたキャプテンシートが2つ装備され、サードシートにベンチタイプの3人乗りシートが装備されます。
通常ならサードシートに小さな二人乗りシートが装備されることが多いのですが、あえて3人乗りシートとすることで、セカンドシートにたっぷりとした余裕を与えています。
通常は4人でゆったりと使い、緊急時など人数が増えた時はサードシートを使うという、普段の快適性を重視したコンセプトです。
日本市場への導入予定は?
2018年より北米専用モデルとして販売される予定で、日本への導入予定はありません。ちょっとサイズが大きすぎるので、日本で使うには使い勝手が悪そうです。
ただ、内外装には現行型フォレスターとの共通点も多くみられます。つまり、この「アセント」のスタイリング要素の中には、次のフォレスターへのヒントが隠れている可能性が非常に高いのです。