前回、この【運転のコツ】のコーナーでは、「人通りの多い市街地や住宅街を走る時は、なるべく右側によって走る【運転のコツ】」として、人通りの多い市街地や住宅街の走り方を解説しました。
今回は、これに加えて「混雑する商店街をスムーズに通過するためのクラクションの使い方」を解説したいと思います。
商店街は意外に通りやすい
人通りの多い市街地の中でも特に混雑して走りにくい場所は、小さな商店が軒を並べる商店街です。
こういった「商店街を通らないと最短距離で目的地に着くことが出来ない」といった場合、あまりにも人通りが多くて混雑している状況では、「これは遠回りをして迂回した方が結果的に早く目的地に着けるかも?」と躊躇してしまう人もいるでしょう。
しかし、こういった状況では思い切って商店街を通過したほうが、かえって安全に早く目的地に到着できるものです。
商店街では歩行者が障害物となりますが、このような人たちは車やオートバイと違って小回りが効くため比較的簡単に進路を譲ってくれます。といっても相手はか弱い交通弱者ですから、ちょっと接触するだけで大変な事になりかねません。そのため商店街を通過する際には、細心の注意を払って徐行する必要があるのは言うまでもありません。
商店街を通る時は軽めのクラクションで注意喚起する
ただ、こちらが最徐行で慎重に運転していても、相手が気付いてくれなければそれ以上進むことはできません。
こういった場合には、アクセルを空ぶかしして排気音で威嚇したりパッシングで注意喚起してはいけません。このようなキツ目の意思表示は相手に不快感を与え、かえって進路を譲ってくれなくなる事が多いからです。また、お年寄りなどに大きな音で突然注意喚起をすると、びっくりして転倒させてしまう危険性もあります。
商店街など歩行者で混雑している道路を通過する時には、軽くクラクションを「ピッ」とならすのが一番後腐れがなく優しい意思表示となります。相手に不快感を与えることもありません。
ただし、軽く鳴らすクラクションとちょっと強めに鳴らすクラクションは、相手に与える印象が大きく異なります。普段誰もいない駐車場や河川敷、空き地などに行くチャンスがあれば、この軽めのクラクションを何度か練習して確実に鳴らせるようにしておいてください。
商店街には通行して良い時間帯がある
その他に、商店街には自動車が通って良い時間帯と、通っては行けない通行止めの時間帯を設定している場合があります。
このような通行時間の設定は、商店街の入り口付近にある標識に表示されています。初めて通る商店街ではしっかりとこの標識を確認してから通過するようにしてください。
商店街では「キープセンター」を
前回は、なるべく右側によって走る「キープライト」を人通りの多い市街地での通行方法として解説していますが、人でごった返す商店街、特に幅員の狭い商店街の道では、これよりさらに進んだ「キープセンター」をオススメします。もちろん対向車が来ていれば別ですが、人通りの多い商店街では道の端を走りながら通行することはかなり難しいからです。