脇道から本線に合流しようとする車があり、次の信号が赤でこちらもどうせ停止しなければならないような時、早めに減速して合流待ちをしている車を入れてあげる事があります。
こういった場合、早めに合流してもらわなければ、次に信号が青になった時スムーズに発進することができません。
こんな時に便利なコミュニケーション方法が、短くパパッと軽めに送る「パッシング」です。
パッシングには2つに意味がある
軽めのパッシングには「お先にどうぞ」といった意味があるため、相手に進路を譲りたい時に便利に使うことができます。
ただし、同じパッシングでも、状況によってまったく違った意味を表している場合があります。
例えば、先程のように合流しようとしているシーンです。相手から送られてくるパッシングが「強く長めのパッシング」の場合は、まったく意味が逆になり「俺の前に入るんじゃない!」といった抗議の意味を表します。
「強く長め」といってもどこかに厳密なルールブックがあるわけではありません。自分は「譲られた」と感じていても、相手は「入るな」といった抗議の意味で使っている場合も十分考えられます。
このように意思が噛み合っていない状況で合流をすると、タイミングが悪ければ事故につながることもあります。
判断がつかない時は様子を伺いながら合流する
こういった最悪の状況を避けるためには、パッシングの長さはもちろんのこと、相手の車が止まろうとしているのか、自分の車は動いているのかといった情報を総合的に判断する必要があります。
その上で、判断が難しいと感じた場合はスパッと急に合流せず、じわじわと相手の様子を伺いながら合流するしかありません。そこで相手になんら変化がなければ、そこでスパッと合流すればいいのです。
パッシングはメリハリを付けてハッキリと
これは自分が相手に道を譲る場合も同様です。パッシングをするなら短く軽く、メリハリを付けてこちらの意図が明確に伝わるようにパッシングを送ってください。
加えて、自分の車をきっちりとその場に停止させれば、さらに明確に「お先にどうぞ」という意思を伝えることができます。
超危険な「ありがとう事故」
対向車に道を譲ってもらって右折をする時、対向車の後ろに小さなスクーターやバイクが隠れていることがあります。
これに気が付かず不用意に右折をすると、対向車の後ろに隠れていたスクーターやバイクが急に現れ、衝突事故を起こしてしまうことがあります。俗に言う「ありがとう事故」というやつです。
こういった状況では対向車の後ろに必ずバイクがいると想定して、じわじわと右折することが大切です。
逆に自分が右折待ちの車に道を譲る場合は、自分の後ろのバイクに気を配り、万が一バイクがいるようならタイミングをずらしたり、道を譲らず直進するといった柔軟な判断が必要です。