今回は「新型 アウディ Q3 TFSI quattro 180ps」を試乗レポートいたします(写真は前期型です)。
アウディQ3は2011年に登場し、日本では翌2012年から発売されているブランニューモデルです。
アウディA3をベースに開発されていますが、ボディは車格に合わせて大幅に剛性アップが行われています。
VWティグアンとは姉妹車の関係になるプレミアムコンパクトSUVです。
外観
全長4400mmX全幅1830mmX全高1595mmのボディサイズを持ちます。またホイールベースは2605mmとなります。
マイナーチェンジで外観にも手が加えられ、初期型のシンプルな造形を崩さない範囲で、きりっとしたリファインが施されています。
フロント周りは、ヘッドライトがシングルフレームグリルと連結され、全体のまとまり感が向上しています。この処理が苦手な方は、シルバーや白などの薄いボディカラーを選べば目立たなくなります。
サイドビューは、最近流行のリア周りをぐっと絞り込んだ、クーペライクなシルエットです。その他にマイナーチェンジによる大きな変更点はありません。
リア周りは、リアバンパー周辺の処理がリファインされていますが、こちらも大きな変更点はありません。
その他には、リアコンビランプ内のリフレクター形状が変更され、さらにウィンカーやハザードを点灯させると、LEDライトが流れるように点灯するギミックが仕込まれています。
内装
内装デザインはシンプルながら質感が高く、レイアウトされるスイッチ類の操作感も上質です。マイナーチェンジでは細かい箇所の素材が変更されています。
フロントシートには、サイドサポートが強化されたスポーツタイプのシートが装備されます。適度なサイズとたっぷりとした厚みが与えられ、心地いい硬さを持ったシートに仕上っています。
リアシートは、A4と比較すると膝周りの余裕がミニマムで、大柄な人が乗るにはフロントシートの前後スライドで調整する必要があります。サイズ自体は適正で座りやすい快適なシートです。
車内の静粛性はクラス標準レベルですが、音質自体は耳障りなものではありません。
エンジンとミッション
2.0L4気筒DOHCターボエンジンに、7速Sトロニックが組み合わされます。
エンジンは、180ps/4000-6200rpmの最高出力と、32.6kgf・m/1400-3900rpmの最大トルクを発揮します。
JC08モード燃費は、15.0km/lとなります。
2.0Lターボエンジンは、低速からたっぷりとしたトルクが立ち上がり、1620kgのボディを軽々と加速させます。軽快かつレスポンスの高い走りが味わえます。
高回転まで気持ち良く回り、控えめながらスポーティなサウンドを響かせます。
組み合わされる7速Sトロニックの制御も素晴らしく、どの回転域からでも、アクセル操作に対してリニアなトルクが立ち上がります。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式サスペンション、後輪にはウィッシュボーン式サスペンションが装備されます。
この試乗車には「S lineパッケージ」が装備されており、専用18インチホイールとスポーツサスが組み合わされています。
ハンドリングは素直で、ドライバーの意思を正確に読み取り、気持ちよく曲がってくれます。さらに、速度を上げるとステアリングにはしっとりとした重さが加わり、安定感のあるフィールに変わります。
硬めながら洗練された足回りが与えられ、ロールによる上屋の揺れも最小限です。硬めの足回りにありがちな、低速域での不快な突き上げも感じられません。フラットかつしなやかで快適な乗り心地です。
剛性の高いボディに高性能な4WDシャーシーが組み合わされ、高速域では矢の様に直進します。
評価のまとめ
アウディの清潔で知的なデザインが好きで、コンパクトで取り回しのいいSUVを探している人にはピッタリな一台です。
さらに、SUVにしては乗り心地や走りのレベルも高く、車の動的質感にこだわりのある人にもオススメできる車です。
価格
価格 | 4,690,000円(税込み)