新型 日産 ティアナ XV(L33)【試乗評価】上質で快適な空間とゆったりとした乗り心地 [DBA-L33]

日産ティアナフロント画像

今回の【試乗評価】は、「新型 日産 ティアナ XV ナビAVMパッケージ(L33・3代目)」。
2013年にフルモデルチェンジしたLクラスの4ドアセダン。ステーションワゴンやクーペといったボディバリエーションはありません。

初代ティアナは、「モダンリビング」の考え方を内装デザインに取り入れた意欲作。内装デザインだけなら、現行型よりも初代のほうが魅力的かもしれません(特にシートのシルエット!)。

モダンデザインの旗手、フランク・ロイド・ライトや、イサムノグチの作品をモチーフにしたCMもちょっといい感じで、新しい生活を感じさせる何かがありました。その後、ティアナはこのCMの効果もあって大ヒット。地味な内装デザインの多かった日本車に新しい方向性を示しています。

そのティアナも4ドアセダン市場の縮小によって、今回はメインマーケットを北米や中国に移し、日本市場への割当台数は非常に少ないです。スタイリングも日本人好みの直線基調から、ダイナミックなデザインへと変貌しています。

ベースとなるプラットフォーム(基本骨格)は、先代と同じLクラスFF車用「Dプラットフォーム」。主要マーケットである中国や北米のニーズに合わせて、ボディサイズも一回り大きくなっています。

ただし、先代に搭載されていたV型6気筒エンジンはカタログから落とされ、直列4気筒エンジンのみに一本化(駆動方式もFFのみ)。上質感ではやや劣るものの、ピックアップの良さやトルク感、エネルギー効率の良さではこの4気筒の方が優れています。

その結果、グレード体系は装備の違いによる3種類に集約。XVグレードは装備を充実させた最上級グレードです。

2015年にマイナーチェンジ実施。内外装の小変更とともに、安全機能も充実。待望の自動ブレーキが搭載されています。

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「新型 日産 ティアナ XV ナビAVMパッケージ(L33・3代目)」の外観

ボディサイズ、全長4880mmX全幅1830mmX全高1470mm。ホイールベース、2775mm。

先代のイメージをしっかりと受け継ぎながらも、よりグラマラスに生まれ変わった3代目ティアナ。

フロント

うねりのあるフロントノーズに、ダイナミックな格子グリル。アグレッシブな印象のLEDヘッドライト。動きのあるデザインを取り入れながらも、しっかりと先代のデザインが踏襲され、ひと目でティアナだと分かる特徴的なフロントフェイスです。

サイド

なだらかなルーフに前後に長いボディ。ロングホイールベース(前輪と後輪の間が長い)。大人のセダンにふさわしい上質で伸びやかなスタイリング。先代の端正な美しさは薄まりましたが、その分、ダイナミックな力強さはこちらの方が上です。

先代ティアナに装備されていたサイド・アンダー・モールド(メッキ)は廃止され、若干のっぺりとした印象のサイドビューに。こういった大柄なボディにこそ、引き締め効果のあるアイテムが欲しいところです。

リア

傾斜の強いリアウィンドウに、ハイデッキ化されたリアエンド。グラマラスなヒップラインとが相まって、力強い後ろ姿を形づくっています。くさび型のリアコンビランプが装備され、ダイナミックな印象をさらに強調。大衆セダンにありがちな「地味」とか「控えめ」といった雰囲気はありません。

日産ティアナ後部画像
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内装

しっとりとした樹脂にメタル調フィニッシャー。ピアノブラック調パネルを組み合わせた上質な室内。歴代ティアナの美点を受け継ぐ居心地の良い雰囲気です。

メーターナセルには、大型二眼メーター(ファインビジョン)を配置。くっきりとした見やすいフォントで視認性は上々。中央には「4インチ・カラーディスプレイ(アドバンスド・ドライブ・アシスト・ディスプレイ)」が装備され、航続距離や外気温、クルーズコントロール設定などの車両情報を表示します。

センタークラスター最上段にはエアコンの吹き出し口が装備され、離れた後席にも効率よく快適な空気を届けます。その下にナビゲーションなどを表示する大型ディスプレイ。最下段にはフルオート・エアコンを装備。調整ツマミがダイヤル式なので、手探りでの操作もやりやすいです。

センターコンソールには2つのカップホルダーや小物入れ、コンソールボックスなどを備えています。ルーフの下には、サングラスなどの収納に便利なオーバーヘッドコンソールもあります。

シート

フロントシートは、コシのあるベースクッションに柔らかな中間層、肌触りの良い表皮を組み合わせた3層構造。身体が僅かに沈んだところで包み込むように支えます。助手席には電動式のオットマン(足枕)が装備され、長距離ドライブも快適。この装備をポイントに奥さんを説得すれば、愛車の購入がちょっとだけ早まるかもしれません。

リアシートは座面の長さ、背もたれの高さともに適正で身体を支える能力が高いです。クッションのストロークもたっぷりで、表皮の柔軟性も申し分ありません。ホイールベースの拡大によって室内スペースも伸ばされており、大人二人が座ってもゆったりとした余裕があります。ただし後席のヒップポイントが低く、座高の低い人が座ると閉塞感があるかもしれません。

荷室

ボディの前後長が伸ばされたため、それに伴って荷室容量も拡大(506L)。家族4人であれば2泊3日旅行も余裕です。さらに背もたれを6:4で分割可倒すれば、ステーションワゴンのような使い方もできます。

静粛性

車内には遮音材や吸音材がしっかりと詰め込まれており、ロードノイズや風切り音の侵入も最小限。プレミアムセダンにふさわしい静かな室内です。

日産ティアナ内装画像
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エンジンとミッション

2488cc・直列4気筒DOHCエンジンに、CVT(無段変速機)をマッチング。
エンジンは、173ps/6000rpmの最高出力と、23.9kgf・m/4000rpmの最大トルクを発揮。
JC08モード燃費は、14.4km/l。

エンジン

2.5リッター・ツインカムエンジンで前輪を駆動(FF)。中低速でフラットなトルクを発生する扱いやすいエンジンです。先代のV6エンジンは廃止され、直列4気筒のみに一本化。スムーズな上質感は薄れましたが、低速トルクやピックアップの良さではこちらが上でしょう。

車両重量1480kgに対して23.9kgf・mの最大トルクが与えられ、日常域での力強さは充分。フラットなトルク特性とCVTのマッチングも素晴らしく、スムーズで粘りのある走りをみせます。

急な坂道や合流ポイントでは若干ノイズを高めますが、4気筒にしては静かなエンジンです。

トランスミッション

ベルトとプーリーによって無段階に変速するCVTを搭載。

トルクフルなエンジンの美味しい所を存分に引き出して、低速域ではスムーズで力強い走りを。高速巡航ではエンジン回転を抑えて静かで効率の良い走りをサポート。CVT特有のモワーとしたフィールも最小限に抑えられています。

足回りとハンドリング

前輪にストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンク式サスペンションが装備される。

ハンドリング

穏やかさを基本とする素直なステアリングフィール。エンジンが4気筒になったため、鼻先が軽くなりハンドリングの軽快感も向上しています。操舵フィールにやや曖昧な部分があるものの、ハンドリング自体は正確。ドライバーのイメージしたラインを外すことはありません。

コーナリング中、内側に二輪に軽くブレーキを掛けて姿勢を安定させる「アクティブトレースコントロール」を搭載。外側に膨らもうとする車の動きを抑えて、正確でスムーズなハンドリングを支援します。

最小回転半径は、5.7mと少々大きめ。狭い路地では切り返しに苦労しそうです。

乗り心地

装着タイヤは215/55R17。

固く引き締まったボディに、ストロークの長いサス。大径17インチタイヤが組み合わされ、適度に引き締まったしなやかな乗り味をみせます。

低速域では路面の凸凹を拾いやすいものの、衝撃の角自体はまろやか。車内に不快な突き上げ感を伝えません。

ロングホイールベースを生かして高速域での安定性も高く、フラットな姿勢でまっすぐに直進。進路を乱されにくいです。

その他

先進安全技術は、衝突を予測して回避、もしくは被害軽減を図る「エマージェンシーブレーキ」と、駐車場などでアクセルとブレーキの踏み間違いによって起こる衝突を防止する「踏み間違い衝突防止アシスト」を全車標準装備。さらに「ナビAVMパッケージ」には、LDW(車線逸脱警報)やBSW(後側方車輌検知警報)も追加。

試乗評価のまとめ

「新型 日産 ティアナ XV ナビAVMパッケージ」は、北米や中国市場を見据えて開発された世界戦略車。大柄なボディにダイナミックなスタイリングが与えられますが、歴代ティアナの美点である居心地の良い室内空間もしっかりと継承されています。

トルクフルで静かなエンジンに、穏やかで自然なハンドリング、適度に引き締まったしなやかな足回りをマッチング。先代よりも拡大されたボディを活かして、室内空間も広々。大容量の荷室も装備されます。

「家族のために大柄なセダンを探しているが、上質感やおしゃれな雰囲気も大切」とか、「高級車は嫌だけど、実用性が高く上質な乗り味を持ったセダンが欲しい」なんて人に最適な一台です。

「上質なセダンでスポーティな走りも楽しみたい」という人には、スポーティなスカイラインをオススメします。

中古車市場では

2017年式「新型 日産 ティアナ XV ナビAVMパッケージ」で250万円前後。2014年式「新型 日産 ティアナ XV」で100万円台後半(2018年5月現在)。

新車価格

3,513,240円(税込み)

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ABOUTこの記事をかいた人

akiroo

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

現在、古い「試乗関連」の過去記事を全面書き換え中。その分、新しい記事の投稿が少なくなります(2018年4月〜)