今回は「新型日産エルグランド 250Highway STAR Premium Urban CHROME」を試乗レポートします。FRベースだった先代からプラットフォームが一新され、FFベースのミニバンにモデルチェンジされています。
今回のモデルチェンジで3代目となります。
外観
FFベースのプラットフォームとなったこともあり全高は低くなっています。全幅と全長は広げられておりワイド&ローでスポーティな印象です。
先代エルグランドの雰囲気を残す、ちょっとやさしい表情のフロントフェイスですが、「250Highway STAR Premium Urban CHROME」ではこれに専用グリルが装備され、程よい大人のやんちゃ顔になります。このフロントフェイスは知的で高級感があり最高にかっこいいです。リアコンビランプはワイドでスマートかつ重厚感のあるデザインです。
リアウィンドウの下端が台形に切り込まれており、この処理によって後方視界を広げるとともに、単調なデザインになりがちな箱形ミニバンにスポーティな印象を持たせています。
サイドビューは、立ち気味のAピラーとほぼ垂直なDピラーによって端正なスタイルとなっています。
Z型に描かれたキャラクターラインは側面ボディに工芸品の様な深みのある表情を与えています。
内装
質感は高く使いやすい合理的な内装デザインです。このグレードでは、グラデーションメープルフィニッシャーとダイヤモンドブラックレザーが装備されており、大人っぽい高級感を演出しています。
前席のシートはもっちりとしていて柔らかい表面生地ですが、芯がしっかりしておりコシのあるタイプなので長距離でも疲れません。セカンドシートはサイズ、ストローク、容量ともに前席以上で飛行機のビジネスクラスのように快適です。サードシートのサイズは若干小さいですが、頭上高はしかり確保されており近距離移動なら問題ありません。
「VIP」というグレードを選ぶとサードシートが無くなりますが、その分セカンドシートにはファーストクラスのような広々とした空間が与えられます。コンセプトは「エグゼクティブの為の執務室」と言う事ですが、確かに広いだけではなく装備も充実しています。
エンジンとミッション
2.5L4気筒エンジンとCVTが組み合わされます。ガソリンエンジンとしては太い低速トルクで日常域で不足はありません。
高回転型エンジンではないので、あまり踏み込まずじわっとアクセルを拭かしてやると、フラットな低速トルクによって必要十分な加速が得られます。エンジンは静かで、タイヤノイズや風切り音の侵入も最小限です。
足回りとハンドリング
フロントストラットサスと、リアマルチリンクサスが組み合わされます。ミニバンとしてはロールが少なく、リニアで自然なハンドリングです。
リアマルチリンクサスにより、引き締まった快適な乗り心地を得ています。ハーシュネス処理も優秀で突き上げ感も最小限です。
長いホイールベースと良く出来たサスペンションの働きにより、快適な乗り心地です。
ヴェルファイアではソフトすぎて、オデッセイでは硬すぎると悩まれている方にはエルグランドが最適な選択となります。
評価のまとめ
上質感、走行性能、乗り心地、使い勝手は同クラスミニバントップレベルと言えます。
モデル末期で値引きも大きいので、乗りつぶすつもりで購入する人にはおすすめできます。
2、3年で乗り換えようと考えている人は、旧型になるとリセールに問題が出ますので、新型を試乗してから決めた方がいいでしょう。
主要諸元と価格
全長X全幅X全高 | 4945mmX1850mmX1815mm
JC08モード燃費 | 10.8km/l
価格 | 3,390,000円(税込み)