車を長い間使っていると、徐々にダメージが蓄積してあちらこちらに痛みとか不具合が現れ始めます。特に車の外装は、直接外気に触れ続けているものです。太陽からの熱や紫外線、花粉とか公害物質なんかが折り重なってひどいことになりがち。新車の時のみずみずしい輝きは遠い昔、色味や艶も劣化して、古くさーい感じになっちゃいます。
高級マンションとかに備え付けの立体駐車場なら、そんなダメージも大きく抑えられますが、日々の暮らしに汲々としている我々庶民ではそうもいかないんですよねえ。
全塗装するにしても何十万コースですし、劣化が進んだ車じゃ下取り価格もしれてます。ということで、「しょうがないから、動かなくなるまで我慢して乗ろう」となる人も多いです。
ということで今回の【DIY】は、そんな時に役立つ「お金を掛けずに塗装面の焼けや劣化を修復する方法」について解説します。
ただし、ボディの日焼けや劣化が車全体に拡がっている場合は、作業の難易度が高いです。そんな時は無理に自分でやろうとせず、専門の業者に依頼したほうが無難でしょう。「結局はプロに任した方がが安上がりだった」なんてことになりかねませんから。
手順1「準備」
まず作業の前に道具を準備しましょう。必要なものは、「コンパウンド(荒目)」「コンパウンド(細目)」「コンパウンド(極細)」の3つ。
コンパウンドの目の細かさはメーカーによって様々ですが、作業の進み具合によって次第に細かくなるのは同じです。パッケージの裏を見れば分かりやすく解説してありますが、それでも分からなければ店員さんに尋ねてください。
その他には、コンパウンドをボディに塗り込んだり拭き取ったりするためのウェス(きれいな布を3枚ほど)や、仕上がった塗装面を保護するためのワックスやコーティング剤も必要です。
手順2「荒目のコンパウンドで大まかに塗装を削る」
まず、作業に入る前にボディ全体をやさしくシャンプーで洗っておきます。水気を拭き上げてボディが乾燥したらいよいよ作業開始です。
始めに「コンパウンド(荒目)」を適量ウェスに取り、劣化している塗装面を優しく大まかに削り取っていきます。広い面が劣化している場合は、作業する範囲をパネルごとに細かく分け、ムラにならないように少しずつ作業を進めましょう。
「コンパウンド(荒目)」は塗装を削り取る力が強いため、力を入れすぎるとキレイな塗装まで大きく削ってしまいます。作業をするときは、塗装面を確認しながら慎重に行ってください。コツとしては、劣化している部分よりも少し大きめの範囲を、やさしく全体になじませるようんに削る事です。
手順3「細めのコンパウンドで色を周りとなじませる」
次に「コンパウンド(細目)」を別のキレイなウエスに適量取り、先程よりも少し広い範囲に優しく拡げながら削っていきます。全体に色の差が生じないように、この時も周りとなじませるようにじっくりと削りましょう。
少し範囲を拡げるといっても、始めに決めた範囲(ボディの合せ目など)からはみ出してはいけません。ちょっとしたはみ出しが、消すに消せない頑固なムラを作ってしまいます。
手順4「極細のコンパウンドで仕上げる」
最後に「コンパウンド(極細)」を別のウエスに取り、さらに「細目」の時よりも少し広い範囲に拡げていきます。全体になじませるように削り取っていくのも先程の行程と同じ。ボディの合せ目からはみ出さないという注意点についても同様です。
手順5「ワックスで塗装面を保護する」
ここまでくればボディは一皮むけて、見違えるにように輝いているはずです。ただし、ここで安心して作業を止めてはいけません。ボディを薄く削りとった事によって、ボディ表面のコーティング層まで無くなっているからです。再びボディ表面が劣化してしまわないように、ワックスやコーティング剤でボディを再び保護しておきましょう。
コーティングをする前にもう一度ボディを簡単に洗い上げ、コンパウンドの残りを除去しておきます。ボディがしっかりと乾燥したら、ワックスやコーティング剤などお好みの保護剤を施工します。ここまでの行程が上手くいっていれば、新車のような輝きを取り戻しているはずです。
※コンパウドやコーティング剤は、メーカーによって細かく使用方法がことなります。使う前には必ず取扱説明書を確認してください。