新型 ホンダ N-WGN カスタム G Lパッケージ【レビュー】穏やかなハンドリングと使い勝手の良い室内 [DBA-JH1]

ホンダ N-WGN カスタムのフロント

今回の【レビュー】は「新型 ホンダ N-WGN カスタム G Lパッケージ」。
2013年にフルモデルチェンジした、軽ハイト系ワゴンです。

「ホンダ N-WGN」は、N-BOXを筆頭に開発された一連の「Nシリーズ」第4弾。ライバルは「スズキ・ワゴンR」や「ダイハツ・ムーヴ」など。スズキやダイハツなど主要な軽自動車メーカーからシェアを奪還すべく、力の入った車づくりが行われています。

プラットフォーム(基本骨格)は、N-BOXやN-ONEと同じNシリーズ共通の新世代アーキテクチャー。エンジンルームの長さを短くして、フロントシートの下に燃料タンクを搭載。軽自動車の限られたサイズをギリギリまで活かして、広々とした室内スペースを実現しています。

パワーユニットは、0.7Lツインカムエンジン。これに効率の良いCVTを組み合わせます。この他には、ターボエンジン搭載車もラインナップ。

「カスタム」はスポーティな内外装を装備する上級モデルで、下から「G」、「G・Lパッケージ」、「G・ターボパッケージ」と3つのグレードを設定。それぞれに「FF」と「フルタイム4WD」があります。

※忙しくてあまり時間の無い人は、文末の「【レビュー】のまとめ」をどうぞ。

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外観

全長3395mmX全幅1475mmX全高1655mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2520mmとなります。

フロント

ホンダ N-WGN カスタムのフロント

力強く左右を繋ぐグリルバー(メッキ)、シャープな形状のヘッドライト。スポーティなエアロバンパーが一体となって、精悍なフロントフェイスを形づくっています。

サイド

セミ・フローティングルーフを形作るブラックアウトされたCピラー(一番後の柱)。短いノーズと大きなキャビン。前後ギリギリに配置されたホイール。スポーティな道具感を存分に表現したサイドビューです。

リア

四角いリアエンドにがっちりとした形状のルーフスポイラー。クリアレンズを使った縦型リアコンビランプ。メリハリの効いたエアロバンパーが組み合わされ、キビキビとした軽快感あふれる後ろ姿を構成。

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内装

プラスチッキーなインパネにピアノブラック調パネル、メタリックパーツを組み合わせたシンプルで使い勝手の良い室内。

スライドセンタートレー(ドリンクホルダー付き)やセンターポケット、コンビニフック、インパネトレイ(助手席側)など収納関係も豊富。

センタークラスター最上段にはナビゲーションなどを表示する液晶ディスプレイ。エアコンはプッシュ式で手探りでの操作は難しいです。

メータークラスターには、スポーティな三眼メーター。Aピラーの根本には三角窓が設置され、死角の発生を最上限に抑えています。N-BOXと比較するとシートポジションは若干低め。広々とした視界と見切りの良いボディによって、運転がしやすいです。

シート

フロントシートには、柔らかな表皮に厚みのあるクッションが組み合わされ、疲れの出にくい快適なシートです。背もたれには適度なサイドサポートがあり、腰から太ももの裏にかけて包み込むように支えます。

200mmのロングスライド機構が装備され、シートを一番後まで下げればLクラスサルーン並の広々とした空間を確保。頭上スペースも大きく、大人二人で座っても十分なゆとりがあります。ただし、リアシートは平板な形状でクッションも薄め。柔軟性が足りないので疲れやすいです。

リアシートの下には、傘や靴といった汚れモノを収納できる「リアシートアンダートレー」を用意。汚れモノを積む機会の多い子育て世代には嬉しい機能です。

荷室

リアシートを一番後に下げた状態で37cmの奥行きを確保。手荷物や買い物袋程度なら十分に収納することができます。リアシートをスライドさせたり、折りたたんだりすればさらに容量を拡大することも可能。リアシートを一番前にスライドさせれば、奥行きは56cmに達します。

荷室の下には燃料タンクが無いため、そのスペースを使って深さ29cmの床下収納を設置。パーテーションを外せば、畳んだベビーカーを立てた状態で積めます。

静粛性

ややエンジンノイズは大きめですが、不快な印象はありません。ロードノイズ、風切音ともに軽自動車としてはよく抑えられています。

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エンジンとミッション

658cc・直列3気筒DOHCエンジンに、CVT(無段変速機)が組み合わされます。
最高出力58ps/7300rpmと、最大トルク6.6kgf・m/4700rpmを発揮。

車両重量840kg。JC08モード燃費は、29.4km/l。

エンジン

0.7Lのツインカムエンジンで前輪を駆動(FF)。やや高回転型のエンジンですが、トルクの出方が自然でリニアなため車速の制御がしやすいです。超軽量ボディとあいまって、必要十分の加速性能を持ちます。

街中など市街地平坦路であれば、モタモタすることはありません。ただ、急な坂道や合流ポイントでは、パワーが不足して回転を高めやすいです。

トランスミッション

ベルトとプーリーによって無段階に変速するCVTを装備。エンジン回転ばかりが先行して車速の伴わない、いわゆる「ラバーバンドフィール」はほとんど感じられません。スムーズで扱いやすいトランスミッションです。

乗り心地とハンドリング

前輪にマクファーソン・ストラット式サスペンション、後輪には車軸式サスペンションを装備。

乗り心地

装着タイヤは、155/65R14。

背の高いボディに硬めのエコタイヤを組み合わせるため、乗り心地ややや硬い印象。このあたりは最近のハイト系ワゴンに共通の特性です。

目地段差や橋脚ジョイントでは路面の衝撃を拾いやすく、ゴツゴツとした衝撃を車内に伝えます。

高速域での安定性は高く、轍に侵入しても進路を乱されにくい。

ハンドリング

穏やかで自然なステアリングフィール。操舵力自体は軽めで、扱いやすい。後輪の接地性とのバランスも良く、安定した姿勢でコーナーをクリアします。

ある程度のロールを許すものの、挙動の推移が自然で予測しやすいため不安な印象はありません。コーナーの出口まで安心してステアリングを握ることができます。

最小回転半径は4.5mと小さく、狭い場所での切り返しも簡単です。

その他

先進安全技術は「シティブレーキ・アクティブ・システム」を搭載。これは30km/h以下で走行中に、前方車輌との衝突を検知して自動ブレーキを作動、衝突を回避もしくは被害軽減を図るシステムです。前方に障害物がある時の急発進を抑制する機能も付いています。

【レビュー】のまとめ

「ホンダ N-WGN カスタム G Lパッケージ」は、一連の「Nシリーズ」においてスタンダードな「軽ハイト系ワゴン」のポジションを担う中核車種。

広すぎる室内を持った「N-BOX」とスペシャリティな「N-ONE」の間に挟まれ少々地味な存在ですが、その分、両者の良いところを取ったバランスの良さが持ち味です。

素直で穏やかなハンドリングと適度に引き締まったスポーティな足回り。扱いやすい自然吸気エンジンなど、Nシリーズの美点もしっかりと継承しています。

「使い勝手の良い、軽ハイト軽ワゴンが欲しい」とか、「N-BOXでは大きすぎるし、かといってN-ONEでは狭い。バランスの取れた軽自動車を探している」といった人に最適な一台です。

中古車市場では

2017年式「ホンダ N-WGN カスタム G Lパッケージ」で110万円前後。2015年式で90万円前後(2018年4月現在)。

価格

価格 | 1,450,000円(消費税込み)

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)