9代目 日産 サニー スーパーサルーン SV【試乗評価】保守的なスタイリングと使い勝手の良さ、コストパフォーマンスの高さが魅力 [TA-FB15]

今回の試乗レポートは「9代目 日産 サニー スーパーサルーン SV」。
1998年から2006年に渡って製造販売されていた、小型の4ドア・セダンです。

長年の歴史を持つ名車サニーですが、事実上そのモデル名はこの代で消滅しています。また、イメージとユーザーの若返りを図るため、後継車は若々しいスタイリングを持つ「日産ティーダ・ラティオ」に受け継がれることになります。

2002年にはマイナーチェンジが実施され、フロントマスクの変更とバンパーの大型化が行われています。

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外観

全長4345mmX全幅1695mmX全高1415mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは2535mmとなります。

先代のスポーティで現代的なスタイリングに対して、この9代目サニーの外観は、6代目と7代目を足して二で割ったような保守的スタイリングが特徴です。

2002年のマイナーチェンジによりフェイスリフトが行われ、昭和の香りがちょっと薄まっています。

フロント

縦に細かいスリットの入った古典的グリルに、バンパー周りのブラックモールドが、昭和の香りを色濃く感じさせます。昔からサニーに親しんでいた人には、ほっと安らぎを感じさせる癒し系のスタイリングです。反面、若い人には、「古臭い」とか「おやじっぽい」と言われるでしょう。といってもいい年になれば、それほど人の目が気になることはありません。自分の好きな車に乗りましょう。

サイド

切り立ったサイドパネルにキリッとしたキャラクターライン。ハイデッキ化されたトランクエンドとバランスのとれたキャビン形状を持つ、端正なサイドビューです。

リア

大きなリアウィンドウにきっちりとしたリアエンド。横長のリアコンビランプによって、いかにも保守層が好みそうな典型的セダンスタイルを構成しています。

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内装

細かいシボの入った清潔感あふれるインテリアデザイン。機能が簡潔にまとめられているため使い勝手も良好です。保守的な外観とことなり、センスの良いモダンな仕上がりですね。

見切りの良いボディと広々とした見晴らしを持つ、運転のしやすいコックピット。ピラー(柱)の立った保守的なスタイリングによって、広々とした室内を確保しています。

シート

ストロークの少ない硬めのフロントシート。十分なコシが無いため、ちょっと座っているだけで身体が痛くなります。最近の日産系シートに比べると随分質感が落ちます。

加えて、リアシートの場合はちょっと足元が狭めです。頭上空間に問題はありませんので、成人男性二人が座るのに問題はありません。中距離(30km)程度の移動であればなんとかなりそうです。

荷室

ややサスペンションの張り出しが大きいものの、セダンとして十分な荷室空間を確保しています。家族四人であれば、2泊3日旅行も十分可能です。

静粛性

アクセルを踏み込むとエンジンノイズやバイブレーションが高まります。ロードノイズや風切音も大きめです。

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エンジンとミッション

1497ccの直列4気筒DOHCエンジンに、4速ATが組み合わされます。
エンジンは、105ps/6000rpmの最高出力と、13.8kgf・m/4400rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量1110kg。10モード/10・15モード燃費は、16.0km/lとなります。

エンジン

1.5Lのツインカムエンジンで前輪を駆動。燃費向上のために、希薄燃焼による「リーンバーン機構」が搭載されます。

リーンバーンエンジンは、燃費が僅かに向上する反面、バイブレーションやノイズの増加、排ガスに含まれる窒素ガスなどの問題を抱えています。このサニーに搭載されるリーンバーンエンジンも、普通のエンジンに比べてノイズやバイブレーションが気になります。

やや高回転型のエンジンですが、街中をゆるゆると流す分には問題はありません。ただ、急な坂道や合流ポイントでは非力さを感じてしまいます。

エンジンフィールやトルクが気になる人には、1.8Lツインカムエンジンを搭載する「スーパーサルーン」をオススメします。

トランスミッション

エンジンが発生するバイブレーションのせいもあって、スムーズさが感じられません。しっかりとエンジンの回転を高め、実用的なパワーを作り出すため実用上の問題はありませんが。

足回りとハンドリング

前輪にストラット式サスペンション、後輪にはマルチリンクビーム式サスペンションが装備されます。

足回り

適度にしなやかさのある快適な乗り心地です。直進からコーナリングまで、安定した挙動をしめします。

高速域で大きな段差を通過すると、衝撃をうまく吸収しきれず底付き感があります。

ハンドリング

ごくごく普通の中庸なハンドリングフィール。ゆったりとしたハンドリングスピードながら、ドライバーの入力に対して素直に反応します。実用上の問題はありませんが、運転の楽しさを求めるユーザーには向きません。

最小回転半径が小さく、狭い場所でも簡単に切り返すことができます。

評価のまとめ

昭和の香りを感じさせる保守的なスタイリングに、そこそこの広さを持った室内と荷室。必要十分のパワーを持つエンジンと、扱いやすいステアリングフィール。

少々がさつなエンジンフィールが気になりますが、通勤から買い物、子どもの送り迎えや週末のレジャーまで、幅広く活躍してくれるコストパフォーマンスの高い車です。

また、枯れた技術を使って真面目に組み立てられているため、耐久性が高いのも魅力です。中古車で安く買えば、僅かなランニングコストと手間を掛けるだけで、長く乗り続けることができます。

そのため、子育て世代で少しでもお金を節約したい人や、リタイヤした高齢者世帯の足車にピッタリな一台といえます。

価格

新車当時の価格 | 1,549,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)