中古車は、新車と違ってそれまでのユーザーの使い方によって、車のコンディションが大きく異なります。こういったコンディションの違いは、営業マンの説明を受けるだけでは中々判別できません。
そこで今回は、中古車を選ぶ上でのチャックポイントを、「エンジンルーム」、「運転席」、「ボディ外観」の3つに絞って解説したいと想います。
この3つのポイントには、車のコンディションが如実に現れやすいと同時に、「素人でもある程度の知識があれば正確な判断ができる」という特徴があります。
エンジンルームのチェック
エンジンルームについては、ほとんどの業者がキレイに掃除してから店頭に並べています。そのため、エンジンルームがキレイになっていれば、標準的な中古車業者という目安になります。
これに対して、商品管理がずさんな業者の場合は、エンジンルームを仕入れた時のまま、ドロドロの状態で展示している事があります。こういった業者は、標準レベルから大きく落ちる最悪の業者です。その車を買った後にどんなトラブルがあってもおかしくありません。
また、エンジンルームに奇妙なパーツや配線がある車も避けた方が無難です。前のオーナーが極端な扱い方や乱暴な扱い方をしている可能性が非常に高いからです。
運転席のチェック
運転席のチェックでは、計器類のチェックと共に、エアコンやオーディオが正常に作動するかどうか、ヘッドライトやウィンカーのチェックなど、日常点検に準じたチェックが有効です。
また、悪質な業者の場合は、走行メーターの巻き戻しという悪どい手法を使う業者もあります。こういった走行距離の偽装を見抜くには、ステアリングやシートなど、人が頻繁に触れる場所の劣化具合を確認する事である程度の目安になります。
走行距離が、2、3万キロ程度なのにも関わらず、異様にステアリグがテカテカしているとか、本革が劣化している、シートがやたらとヘタっているといった場合は、その業者自体を避けた方が無難です。
また、走行距離の目安としては、1年に1万キロ程度の走行距離が自動車のコンディションに一番良いとされています。これよりも極端に走行距離が多い場合はもちろん、極端に少ない場合も避けた方がいいでしょう。
ボディ外観のチェック
事故歴や修復歴を見るには車のボディチェックが欠かせません。
ボディに修復歴がある車の場合、ボディパネルに板金やパテによる修復の跡が残ります。といっても店頭に展示してある車は、ワックスでピカピカに磨き込まれているため、ちょっと眺めているだけでは中々判別できません。
車の修復歴を判別するには、ボディを前後斜めから透かすように見る事です。この時、ボディ表面が波打っているように見えれば、板金による修復の可能性が高いです。
また、パテによる修復歴のある車の場合は、パテの上から塗装を行うため、その修復した場所と周りのパネルとの間にどうしても色の段差が生まれてしまいます。フェンダーとボディパネルの間に色の段差がある場合は、そのどちらかを交換しているという事になります。
この中でも、板金やフェンダーの交換歴のある車は、大きな事故を経験している可能性が高いです。いくら価格が安いからといって、こういった車を気軽に購入するべきではありません。