以前の自動車保険業界は、政府による様々な規制によって、「どの自動車保険会社と契約してもほとんど差がない」という状態が長く続いていました。
ところが1996年になると「保険業法」が改正され、一気に「規制緩和」及び「自由化」へと方向転換される事になります。
これに伴って、外資系の保険会社も積極的に日本市場に進出、自動車保険の契約内容も大きく様変わりする事になります。
そのため、ディーラーに勧められるままに自動車保険を契約すると、人によっては大きく損をしてしまう事もあります。
「リスク細分型自動車保険」とは?
当初、規制緩和により、外資系自動車保険を中心に広がった価格の安い「通販型」の自動車保険ですが、現在では数多くの日本企業からも販売されています。
この「通販型」自動車保険の大きな特徴の一つに、「リスク細分型自動車保険」というものがあります。
これは、ユーザーをそのリスク特性によって細分化し、事故を起こしやすい特性を持っている人には「保険料を高く」、逆に事故のリスクが低い人には「保険料を安く」設定する保険の事です。
特性の細分化には、「自動車の使用目的」、「年間走行距離」、「ドライバーの年齢」、「運転歴」、「事故歴」、「車のタイプ」などが使われます。
例えば、年間走行距離が5,000km程度で、年齢が30歳以上、事故歴が無い、車を通勤通学に使わない、パワーの小さい4ドアセダンなどの特性があれば、自動車保険はどんどん安くなります。
逆にリスクが高くなるユーザーの場合は、「ディーラーで紹介される普通の自動車保険に入った方がお得」という事もあります。
リスク細分型保険は割引制度も多彩
従来の自動車保険にも、「ゴールド免許割引」や、「エアバック割引」という割引制度がありますが、リスク細分型保険の場合は、こういった割引制度が豊富に用意されています。
例えば、安全ボディを装備している車には「安全ボディ割引」、横滑り防止装置が付いている場合は「横滑り防止装置割引」。また、二台目の契約に対して付けられる「セカンドカー割引」といったものまであります。
こういった割引制度は保険会社によって細かく設定されています。そのため、実際に契約した時にどれくらいの保険料になるのかは、各保険会社に見積もりをしてもらわなければ分かりません。
見積もりにはインターネットが便利!
通販型のリスク細分型自動車保険の「見積もり」には、インターネットが便利です。保険会社によっては、インターネット経由で契約する事で「インターネット割引」を適用する会社もあります。
ネットで見積もりを取る際には、まず手元に今の「自動車保険証書」と「自動車の車検証」を用意します。後はホームページに表示される案内に従って、各項目を入力していくだけです。
その他には保険会社のフリーダイヤルに電話して、必要書類を送ってもらうという方法もあります。自分のやりやすい方で、見積もりをもらってください。