BMW Z3 ロードスター(E36/7)【試乗評価】3シリーズの持ち味をそのまま活かしたプロムナードカー [E-CH19]

今回の試乗レポートは「BMW Z3 ロードスター(E36/7)」です。
1996年に登場したオープン2シーターで、日本市場では1997年より販売が開始されています。

プラットフォームには当時の「3シリーズコンパクト」と同じものが使われ、アメリカのサウスカロライナ工場で製造されていまいした。

その後2002年まで製造されていましたが、2003年から上位モデルとなる「Z4」に代替わりしています。

当時のスポーツカー市場では、マツダロードスターが大きな話題となっていました。その後、世界中のメーカーから同じようなコンセプトのロードスターが次々と発売される事になりますが、このZ3もその一連の流れのなかで登場してきた車です。

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外観

全長4035mmX全幅1690mmX全高1275mmのボディサイズを持ち、ホイールベースは1220mmとなります。

FRらしいロングノーズショートデッキを活かしたクラシックなスタイリングです。抑揚のあるグラマラスなボディも魅力的です。

フロント

当時、大人気となっていた3シリーズのイメージを上手く活かしたフロントフェイスです。ヘッドライトには鋭利なエッジ処理が施され、ちょいワルな雰囲気が漂います。

サイド

短く切り詰められたフロントオーバーハング、短いキャビンに長いノーズが組み合わされ、クラシックで優雅な佇まいをみせます。

フロントフェーダーに刻まれた小さな4つのフィンが、海洋生物のサメをイメージさせます。

リア

クラシックな丸い尻下がりのリアエンドに、モダンで機能的なリアコンビランプがレイアウトされます。ここにアルファロメオ4Cのような丸型リアコンビランプを使うと、ちょっと懐古趣味がすぎるかもしれません。ぐっと開いたリアフェンダーと相まって力強い印象を持ちます。

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内装

どっしとした質感の樹脂が使われ、機能的でシンプルな内装です。機能を突き詰めるとここまで気持ちの良いレイアウトが出来るという見本のような内装です。

BMW伝統の2眼メーターがレイアウトされ、使い勝手も良好です。

シート

薄型のスポーティなシートが装備されます。ストロークはありませんが、ガッチリとしたクッションと質感のある表皮によって適度な座り心地があります。ある程度の距離(30km程度)で休憩しながら走ればロングドライブも可能です。

荷室

室内には何も荷物を置くスペースがないため、手荷物などは後部トランクルームに置くことになります。ただ、オプションで用意される電動トップを選択すると、この荷室スペースが大きく制限される事になるため、シンプルな手動トップの方がオススメです。

静粛性

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エンジンとミッション

1895ccの直列4気筒DOHCエンジンに、5速MTが組み合わされます。
エンジンは、140ps/6000rpmの最高出力と、18.3kgf・m/4300rpmの最大トルクを発揮します。

車両重量は1220kgで、10モード/10・15モード燃費は、12.8km/lとなります。

エンジン

エンジンは1.9Lの直列4気筒が搭載されます。やや高回転型のエンジンですが、レスポンスの良いマニュアル・トランスミッションを上手に使いこなせば、高回転を保ってキビキビとスポーティに走ることができます。

上位グレードには、BMW伝家の宝刀「ストレートシックス」が搭載されます。このエンジンは、パワフルでスムーズな至上のフィールを持ちますが、一般道でキビキビと走るのであれば1.9Lで十分です。

トランスミッション

ストロークの大きい乗用車的なシフトフィールですが、基本プラットフォームに3シリーズを使っているため致し方ありません。

マニュアルでもそれなりに走りを楽しむことができますが、ちょっとスポーティな気分で街中を流せれば十分という人には、イージーなオートマチックトランスミッションをオススメします。

足回りとハンドリング

前輪にシングルジョイント・スプリング・ストラット式サスペンション、後輪にはセミトレーリング式サスペンションが装備され、前後ともにスタビライザーで強化されています。

旧3シリーズをそのまま感じさせるハンドリングと乗り心地です。

足回り

適度に引き締まった快適な乗り心地です。路面の段差ではそれなりにに衝撃を拾いますが、不快なレベルではありません。

ハンドリング

BMWらしい素直で切れ味の良いステアリングフィールです。最近のBMWは自動車の高速化に合わして除々に直進安定性重視の方向に振れています。これは自動車の進化としては決して間違った方向性ではありませんが、相対的に当時のBMWの方が楽しいハンドリングを味わわせてくれます。

評価のまとめ

このZ3はワインディングをタイヤを鳴らしながら走るより、街中をスポーティな気分で流すといった使い方が似合います。

クラシカルで都会的なスタイリングも、ライバルのメルセデス・ベンツSLKとしっかりと差別化がされており魅力的です。

また、廉価グレードの「3シリーズコンパクト」をベースとしているため、若干お得な値付けがされているのも嬉しいポイントです。

価格

新車当時の価格 | 3,480,000円

ABOUTこの記事をかいた人

クルマ好きの40代男性。現在病気のため療養中です。

ブログは暇つぶし&リハビリ。週2で短時間のアルバイトをしていますが、普通の人のように毎日フルタイムで働くことはできません。

ブログの内容はあくまで秋ろーの個人的見解です。実際に車や商品、サービスを購入する際は、自分で試乗や調査をして確かめることをオススメします。

記事更新の時間は、大体、午後11時から12時頃にかけてを予定しています。

修正ばっかりしてると新記事の投稿ができないんで、新記事3に対して修正1くらいの割合でやってます(2019年6月〜)