スーパーの駐車場に車を停めて楽しく買い物を済ませ、いざお家に帰ろうと車に戻ると「ボディやドアに小さな凹みの跡が!」なんてことはありませんか?
小さなボディの凹みといってもそのまま放っておけば不格好だし、地金まで出ている場合はサビの原因ともなります。かといって板金修理に出せば少なく見積もっても2、3万円は掛かるでしょう。
こんな時、自分である程度補修出来れば、どんなに助かるかしれませんね。そこで今回は、こんな時に役立つ「ボディの小さな凹みをパテで補修(修理)する方法」について紹介します。
手順1「下準備」
まず、下準備として補修に必要なモノを用意しておきましょう。
- 洗車道具一式
- 超微粒子コンパウンド
- サンドペーパー(500番&600番)
- 耐水ペーパー(1000番)
- サンドペーパー用のゴム台
- 綺麗なウェス数枚
- マスキングテープ&新聞紙
- サフェーサー(下塗り剤)
- ボディカラー
- ワックスorコーティング剤
手順2「ボディの凹んだ部分(補修部分)を綺麗にする」
ボディの凹みを補修(修理)する前に、補修部分を「洗車シャンプー」などを使ってキレイに洗い、ホコリや脂分を除去しておきましょう。凹みの周囲が日に焼けて変色している場合や、白いボディカラーの場合は「超微粒子コンパウンド」で軽く磨いておくと後の作業がやりやすくなります。
手順3「補修面をサンドペーパーで磨く」
次に補修面を「500番くらいのサンドペーパー」で磨き、補修で盛り付けるパテが乗りやすいように下処理をします。補修面にサビが発生している場合はキレイな地金が出るまでしっかりと磨き、サビを完全に除去しておいてください。また、この時出た削りカスは補修の邪魔となりますので、後でキレイに拭き取っておきましょう。
手順4「パテ盛り作業」
いよいよ今回の本命作業「パテ盛り作業」に入ります。
2剤を混ぜ合わせるタイプのパテは、付属の金属容器に2剤を入れ手早くかき混ぜてください。2剤を混ぜ合わせると発熱することがありますので、付属の容器以外は使えません。
2剤がしっかりと混ざりあったら付属のヘラで適量をすくい、空気が入らないように気をつけながら補修部分に盛り付けていきます。盛り付ける量は、後で磨いて(もしくは削って)ボディとフラットな面を構成するため、ボディ面から少しだけ盛り上がる程度にしてきましょう。
この時、あまりボディ面からパテが盛り上がりすぎると、後の仕上げ作業が大変です。余分なパテは固まらないうちに除去してきましょう。
手順5「はみ出したパテを削る」
パテが完全に乾燥して硬化したら、「600番程度のサンドペーパー」をゴム製の台にしっかりと巻き付け、丁寧に削り取っていきます。この時、ボディの曲面に合わせて削ると、より自然な仕上がりが期待できます。
大まかに補修面の形が整ったら、「1000番程度の耐水ペーパー」をゴム製の台に巻き付け、補修面に水を付けながらキレイに磨き上げていきましょう。この時、指で直接補修面の仕上がりを確認しながら作業を進めると、より滑らかな面に仕上げることができます。
補修面に小さな傷や気泡などを発見した場合は、パテを小さく盛り付けて硬化するのを待ち、再びサンドペーパーや耐水ペーパーで仕上げてください。
手順6「塗装の下準備」
パテ盛りがキレイに仕上がったら、次は補修面の塗装です。
塗装の前に補修面をキレイに洗い、ホコリや油分を落とします。洗い終わったら、水分が残らないように清潔なウェスでしっかりと拭き上げてください。
次に、塗装によって補修面の周りが影響を受けないように、周りにちょっと広めのスペース(余白)を取ってマスキングを行います。マスキングには、専用のマスキングテープと新聞紙を使うとやりやすいです。
手順7「補修面にサフェーサーを塗布する」
マスキングが終わったら、塗装の乗りを良くするためとボディ表面を滑らかにするため、下塗り剤の「サフェイサー」を塗布します。補修面よりも少し広めに吹き付けるのが、キレイに仕上げるためのコツです(マスキング工程で少し余白を取っているのはこのため)。
サフェーサーがしっかりと乾燥したら、1000番の耐水ペーパーをゴム台に巻き付け、水を付けながらキレイに磨き上げてください。
手順8「ボディカラーで補修面を塗装する」
サフェーサーの表面がキレイに仕上がったら、水分をしっかりと拭き取り完全に乾燥させましょう。最後に補修面にゴミや削りカス、ホコリが無いことを確かめたら、いよいよ補修面の塗装です。
塗装の前に、新聞紙などを使って塗装の練習を行います。実際の補修面で失敗したら後がやっかいです。面倒臭がらず、納得がいくまで何度も練習しましょう。スイッチの押し具合やスプレーの角度で塗料の出方は随分と変わります。自分なりにキレイに塗装できるやり方を探ってみてください。
うまく塗装できるようになったら、ボディカラーを使って実際の補修面に塗装を行います。一気に塗ってしまうのではなく、何度も薄く均一に塗り重ねるのがキレイに仕上げるためのコツです。2、3度薄く塗り重ねたら、最後に少し厚めに塗料を吹き付けます。
最後の塗装が厚いほどツヤを出す効果がありますが、やりすぎると逆に塗装が垂れて台無しです。欲張りすぎず、ほどほどにしておいてください。
2、3日乾燥させたら、後は微粒子コンパウンドで磨き上げ、最後にワックスやコーティングで補修面に保護層を形成してやりましょう。この時、補修部分と元々の塗装面との境をなるべく平滑に磨き上げると、最後の仕上がりがグッと美しくなります。
※使い方は商品によって微妙に異なります。作業の前に必ず取扱説明書を確認してください。