車が開発される前までは、せいぜい馬のスピードが良いところで、それも身近な馬は農耕馬ですから、サラブレッドのようなスピードも出ていなかったでしょう。
それが近代になって、急に車を運転するようになったものですから、人間の進化がそのスピードに追いつけるはずもありません。
人間は高速道路を100kmのスピードで移動するようには出来ていないのです。つまり高速道路での運転が怖いという人がいても不思議なことでありません。
しかし、車に乗れば瞬時に色々なところへ行けるという便利さも捨てがたいものがあります。
今回は、高速道路に乗るのは怖いけど、なんとかこの恐怖を克服して楽しいカーライフを送りたいと思っている方に、スピード感への恐怖を和らげるコツをお伝えします。
速いスピードに慣れる
まず、高速道路の運転が怖いという人は、運転の上手な人の助手席に乗って、高速道路のスピードになれる訓練から始めましょう。
この時は後席にゆったり座るのではなく、自分が運転しているつもりで助手席に座って、回りの状況をつぶさに観察するようにしてください。
ある程度スピード感に慣れたら、サービスエリアに立ち寄って運転を交代します。
高速道路では普段の道路の2倍の速度で運転する事になります。教習所で習ったと思いますが、速度が2倍になると制動距離は2倍ではなく、4倍になってしまいます。
ハンドル操作も、普段と同じ様に急激に舵をきると、車はスピードの影響で極端に反応していまいます。最悪の場合はリアがグリップを失い、スピン状態に陥ることもあります。
意外に知られていないのが、加速に掛かる所要時間です。高速道路では20km/h加速するのに、低速から加速するより長い時間が掛かってしまいます。
そのため、加速する時にも早め早めの操作が必要になります。
高速道路では視線を遠くに
また、高速道路での運転が怖いという人は、普段の道を走っている時と同じような近い位置を見ながら走っている可能性があります。
いつもと同じ近い場所を見て走っていると、あっという間にその場所を通過してしまうので、車のスピードが余計に早く感じられるという訳です。
高速道路では普段の2倍の速度で走っていますから、それに合わせて目線も遠くを見る必要があります。遠くを見ていれば前方で何かあっても、余裕を持ってブレーキ操作やハンドル操作が行う事ができます。
5秒くらい先を見ていると安全
高速道路での制動距離は、普段の4倍ですから、前方の目線も4倍先を見る様にするとちょうどいい目線の位置になります。
時間距離でいえば5秒くらいです。また5秒くらい先を見るときは、ぐっと一点を凝視するのではなく、ぼんやり全体を眺めるようにするのがコツです。
全体をぼんやり眺められるようになると、ドアミラーやルームミラーの視覚情報も一度に確認できるようになります。