ミラーをしっかり確認する
後退をする場合は、後輪操舵となるため舵が過敏に反応して、まっすぐ走ることが難しくなります。
また、リアウィンドウから離れた前席から、3つのミラーや身体をねじって後ろを確認するため、どうしても死角が大きくなります。
これが、前進より後退の方が難しい主な原因です。特に長い距離の後退では、少しのハンドルミスが大きな進路のぶれにつながり、さらに難易度が上がります。
安全にスムーズに後退する基本的なテクニックとしては、直接目視だけではなく3つのミラーも有効に活用してください。
後退の際は死角が大きく、ミラーで補ってやらなければ安全な後方確認はできません。
また、そのためにはスピードを控えめにして、ゆっくり後退することも重要です。ゆっくり後退する事で、はじめてミラーを確認する余裕が生まれます。
最近オプションで装備される事の多い「リアビューカメラ」も後退の際には、有効なアイテムです。
直接目視よりも、ミラーとリアビューカメラを併用した方が、目線の移動も少なく死角も最小限になります。
車が斜めになったら一度前進して修正する
後退の時に車が斜めになるのは、ハンドル操作が速すぎるか、車の速度が速すぎるのが原因です。
後退の時にはどうしてもハンドルが過敏に反応してしまうので、ふだん前進の時の感覚とは切り替えて、ゆっくりじわっとハンドルを操作するようにしてください。
またこの時スピードが出過ぎていると、ちょっとのハンドル操作でも車の向きが大きく変わってしまいますので、たとえ操舵を間違えてもその都度修正ができるように、ゆっくりとした速度で後退してください。
さらに、何度ハンドルを修正しても直進できなくなり、どっちに向けたらいいのか感覚がおかしくなってしまうこともあります。
こういう時は潔く諦めて、少し前進して車の向きを修正してください。結果的に早く修正する事ができます。
また、後退する方向に並行にラインや縁石など目印となるものが伸びていれば、それを基準にする事でよりまっすぐと後退することができます。
この時、自分の車のサイドウィンドウ下端が斜めに切れ上がっていると、目印の線と平行にすることでかえって車が斜めに向いてしまいます。
何度か練習して、自分の車のサイドウィンドウ下端に対して、どれくらいの角度で後退すればいいか確認しておいてください。
ハンドルを持つ位置
後退する時に握るハンドルの位置は、前進の時と同様に、右手なら「3時の位置」を、左手なら「9時の位置」を握るようにしてください。
このように握る位置を固定しておけば、たとえ後方確認の為に後ろを向いていても、常にハンドルがどれだけ切られているか正確に把握できるようになります。