今回は「新型ダイハツ ミラ イース X」を試乗レポートいたします。
「軽量・低燃費・低価格」をコンセプトに開発され、東京モーターショーで「ダイハツ イース」というコンセプトカーとして登場、その後2013年に「ダイハツミライース」として市販が開始されました。
外観
軽自動車らいしいコンパクトな外観で、余計なものは何もありません。
また伝統的で清楚なスタイリングで、最近流行のスーパーハイト系とは趣が異なります。
フロントフェイスは、おとなしく優しい表情です。よく見るとデザインの破綻もなく、上手くまとまっています。
サイドビューは、決められた範囲の中で、無理なく室内スペースを確保した、合理的パッケージングです。
ちょっと、初代のヴィッツを彷彿とさせます。
リアビューにもこれといった特徴はありませんが、強引なデザイン処理も無く自然な印象です。
全体を通して見ると、コンセプトの「低価格」というキーワードが、デザインのテーマにもなっている事が分かります。
決して立派に見えるデザインではありませんが、そつなく自然な印象の外観に仕上がっています。
内装
簡素で実用性第一といった風情のデザインです。
初代フィアットパンダも、簡素で低価格というコンセプトはミライースと同じです。
ただ、このミライースの内装はちょっと寂しげです。なんとか、パンダのようなおしゃれな簡素さが欲しいところです。
メーターは、スピードがデジタル表示される、大きく見やすいタイプです。
シートは、質感の高いものではありませんが、近距離の移動であれば問題ないでしょう。
後部座席も質感は前席に準じるレベルですが、十分な広さがあります。
低価格な軽自動車なので、ロードノイズや風切り音の侵入は多めです。
エンジンとミッション
660ccの直列3気筒DOHCエンジンと、CVTが組み合わされています。
53ps/6800rpmの最高出力と、6.1kgm/5200rpmの最大トルクを発生します。
730kgの軽量ボディということもあり、必要十分の動力性能です。日常域での不足はありません。
ただ加速しようとアクセルをふかすと、結構がさつな音質に変わります。
足回りとハンドリング
前輪にマクファーソンストラット式サスペンションと、後輪にはトーションビーム式サスペンションが装備されます。
硬めの足回りと軽い車重が相まって、キビキビとした軽快なハンドリングです。
サスペンションの剛性が低く、ハイスピードのコーナリングでは腰砕けのようになります。
ロールは小さくコーナーでは結構安定しています。直進安定性もまずまずです。
ただハーシュネス処理が悪く、段差の継ぎ目では衝撃が結構車内に響きます。
フラットライド感も少なく、落ち着きの無い足回りです。一度揺れだすと、スピードを落とすまで揺れが収まりません。
評価のまとめ
街ですれ違っても誰の印象にも残らないので、近所であまり目立ちたくない人にはいいかもしれません。
車に余計な付加価値を求めない、便利な道具として割り切って使いたい人にオススメの車です。
また「軽自動車の価格ってこれくらいだったよな~」という適正な価格でなので、安心して購入出来ます。
その分車の質感も低めですが、この車に上質感などは必要ありません。
主要諸元と価格
全長X全幅X全高 | 3395mmX1475mmX1490mm
JC08モード燃費 | 35.2km/l
価格 | 1,028,571円(税込み)